先日の盲導犬オスカー号の事件に関する話をまた。

 警察ではこの事件を、「器物損壊」という容疑で位置づけをして捜査をしている模様です。一方で、この事件に関しては、反響が大きく、厳罰を求める声が高まっているということです。

 それにしても、どうしても違和感を禁じ得ないのが、「なぜ器物損壊なの?」ということ。

 そもそも、襲われたのは盲導犬、ただのペットではなく「盲導犬」という、使命を与えられて市民権を得ている存在なのですから。

 れっきとした、命あるものです。

 警察で麻薬探知や犯罪捜査で活動している警察犬については、死んだ場合警察が供養を行っています。小生の会社は食肉加工ですが、加工処理した鶏について、必ず供養していますし、小岩井農場でさえも、牧羊犬や牛などで死んだものについては、手厚く同じ対応をしているそうです。

 

 こうした事件が初のケースだったから、位置づけに苦慮?ということなのかは、判りません。しかし、それにしても視覚障害を抱えている方々をサポートする盲導犬は彼らの位置づけには入らない、という論理はマイナスな認識といえます。一部から、盲導犬を廃止したら、などという論も飛び出していますが、誰を守る意味で発した論理でしょうか?

 もう少し、微妙な問題に対するデリカシーを受け容れる風土が、警察にあっていいはずです。