日曜日、劇団舞台処女(まちかどおとめ)の、
『白雪姫 in the MIRROR ~やきもちに火あぶり。私をヤいたのは誰?~』を見てきました。
劇団舞台処女を見るのは今回で2回目。
本公演は1年10ヶ月振りって事で、前回見て以来、
本公演をしてなかったんですね。
前回はこの劇団の公演に知り合いが客演していたので
見に行ったのですが、それまでこの劇団は全く知らず。
この時はダメ出しだらけで、褒める所がほとんどなく。
役者さんはセリフもろくに言えないし、
演出もダメダメで、見てて背中に嫌な汗を
掻いてしまいました。
こんなの後にも先にもこの公演だけ。
ホント、見てて、「大丈夫か?」と思わせるくらい。
なのに、今回の会場はin→dependent theatre 2nd。
大丈夫かと心配しちゃいました(笑)
で、今回も前回同様、知り合いが客演していたので
見に行きました。
私が見たのは千秋楽でしたが、ちょっと客席が寂しかったです。
やっぱり、あんまりチケットが売れてなかったようです。
で、実際に見てみて、、、うーん、、、でした。
終演後に知り合いに会って第一声がダメ出しでした(笑)
(他の人に聞こえないように背中を向けつつ(笑))
まず、最初に前説がダメダメ。
緊張してるのか、言うべき言葉がなかなか出てこない。
諸注意だけで終わればいいのに、
この舞台について話してる、、、のですが、
見てて冷や冷や、嫌な汗を掻いてしまいました。
それに活舌は悪いし、、、って、この活舌は、、、
やっぱり、前回公演で主役のロミオをされてた方でした。
1年10ヶ月経っても、進歩が見られませんでした。
まあこれでも多少、聞き取れるようにはなってましたが、、、
結局、何が言いたかったのかが全く分からず。
とりあえず、前説から背筋に嫌な汗をかいてしまいました。
(前回と同じ感覚を味わってしまいました)
ホント、何で大事な前説を彼に託したのかが疑問です。
知り合いに聞いた所、大事な前説って事で反対したそうですが、演出家が彼を起用したみたい。
前回も主役に抜擢してボロボロだったのに、
ここでも大事な前説に起用。
何か弱みでも握られてるんじゃないのって
思うくらいです。
で、前回見た時にも思いましたが、セットチェンジが。
前回程は気にはならなかったけど、今回も一箇所。
階段を登場させる時、十字架は後付けになるのは仕方ないにしても、せめて階段はくっつけて舞台上に出さないと。
完全に裏が見えてましたからねぇ。
が、今回、一番、問題だったのは脚本ですね。
それぞれの話がチグハグというか、、、
ラストに向けて、色々な布石があるからこそ、
クライマックスが盛り上がる訳で、、、
でも、そういう布石が全くなく、
その場のシーンがどんどん進んでいくだけなので、
クライマックスになっても、
全然、舞台に入り込めませんでした。
「何でそういう風になるの?」って感じで、、、
やっぱり、問題が山積でした。
後から聞いた所によると、役者さん達は演出の意図が
全く分からなかったそうです。
みんなで作り上げたシーンも演出家が全否定で、
全て壊していったらしく、、、
なので、これに付いていけずに降板した役者さんも
いたそうです。
やっぱり演出家と役者さんとが一体になってない分、
余計、それが観客にも伝わったんですね。
でも、、、役者さんは頑張っておられたと思います。
今回の失敗は作・演出ですね。
正直、やってる事は学芸会レベルだなって思いました。
以降、ネタバレ注意!!
まずは今回のキャスト。
妃:伊月まこと
白雪姫:小川仁美
スニージー:及川きっこ(劇団こやぎ)
グランビー:山本まさよ(サークルおしばいっ)
ハッピー:gaku
スリーピ:横山尚美
ドック:西村昌広(劇団こやぎ)
ドーピー:宇野徳一郎
バーシェフル:吉田タツロウ
言語学士:久米川弥生(劇団13番街)
数学士:徳永正幸
音楽師:常春
音楽師:堤添隆弘
アルベルト:小澤通秀
ベルンハルト:藤原太郎
王様・隣国の王子:堀川清司
です。
で、ストーリーなんだけど、、、
今回、パンフにストーリーが書いてました。
それが、、、今回の舞台の9割方書かれてました。
これを開演前に読んでしまったので、
クライマックスまでの展開が分かってしまいました。
なので、「次はどうなるんだ?」という期待感もなく、
それで余計、乗り切れなかったのかも。
っていうか、パンフのストーリー説明って
ここまで普通書かないよねぇ。
短い文章の中で大まかなあらすじと
興味を引かせるような「どうなるのか」的な文言を書きますよねぇ。
ここもちょっと変わってました。
とりあえず、パンフに書かれてたストーリー説明を
そのまま載せちゃいます。
(いわゆる、、、手抜きです(笑))
魔女狩りが吹き荒れた時代の中世のヨーロッパのとある城の中に一人の女の子が生まれたコトから物語は始まる。
白雪姫の誕生。
それまで国を治めていた王様は、
可愛い娘の誕生に骨抜きになり、
あっさりと大事な職務を投げ出してしまう。
すっかりだらしなくなった王様の代わりに執務を遂行するのは、王様の妻であり姫の母であるお妃様であった。
妃に国の仕事を任せた王様はますます姫に入れ込むようになり、ついには城の中でも子守をするようになり妻である妃に対しても興味を失ってしまう。
王様の寵愛をなくすことを恐れた妃は、
夜毎鏡の部屋に閉じこもり、
必死に不老の妙案を考えるのであるが、
そう簡単に思いつくはずもなく、
そうこうしているうちに白雪姫は7つの誕生日を迎えた。
鉱物資源に恵まれたこの国は常に隣国からの脅威に晒されていたが、頭の中が姫のことでいっぱいの王様に防衛能力のカケラもあるはずもなく、国を治める不安と自らの老いに対する不安が日ごとに妃を苦しめていった。
そんなある日、鏡の部屋に閉じこもっていた妃は
鏡の中に映った白雪姫から自分を魔女と断じる声を聞く。
王様の寵愛を一身に受けたいお妃様は、
白雪姫を森にやり、自ら思いついた不老のメイクを顔に塗りたくる。
一方、森に追いやられた白雪姫はそこで7人の森の住人と出会う。
そこはかつて城にて拷問を受け裁かれた住人たちが働く鉱山であった。
気丈な白雪姫は7人の犯罪者にひるむことなく、
立ち向かいすっかり仲良くなってしまう。
そして自身に起こった身の上話を聞かせているとき
城の家臣たちから飾り紐、櫛、リンゴなどの
差し入れが届く。
何度も絶命の危機にあいながら結果的に
7人の罪人達に助けられる白雪姫。
そこへ隣国から攻め込んできた王子と出会い、
白雪姫はあっさり結婚してしまう。
王子と7人の罪人たちを手に入れた白雪姫は、
自分を城から追い出した母である妃に復讐すべく城に向かう。
そして王様を見失った妃は白雪姫が式を挙げるであろう粗末な十字架を見て家臣にボンヤリ語りかける。
「私は今、どこにいるの?私は今、この世界のどこに立っているの?」
もはや現実と妄想の区別の付かなくなった妃の前に、
苛烈な7歳の白雪姫が襲い掛かる。
ここまでがパンフレットに書かれてました。
後は、、、妃は魔女だと、
7人の罪人たちに十字架に妃を張りつけさせる。
そして、「火を放て」と。
それを見た執事のベルンハルトが止めにくる。
そして「今、止めないとあなたが魔女になる」と。
妃が本当は白雪姫のことを思ってると語り、
白雪姫は火を消させ、妃と打ち解けあうのでした。
という内容。
ねっ、9割書かれてたでしょ?(笑)
ただ、このパンフのストーリー説明に、
「気丈な白雪姫は7人の犯罪者にひるむことなく、
立ち向かいすっかり仲良くなってしまう。」
と書かれてましたが、「気丈な白雪姫」はって所はそうなんだけど、
最後まで7人の罪人を見下してて、ずっと命令口調。
なので、全く仲良くなってませんでした。
ラストシーンで、白雪姫が7人の罪人に
「ありがとう」と言うのですが、
それまでのシーンで白雪姫がとても感謝しているようには思えませんでした。
っていうか、白雪姫と7人の罪人が
もっと打ち解けあう事で白雪姫が
自分の傲慢さを見つめなおしていって、、、なら、
ラストシーンもまだいいんですけどねぇ。
今回の舞台でダメなのはこういうストーリーの緻密さが
無かったって事。
なので、それぞれの思いが全く伝わって来ず、
舞台に入り込む事ができませんでした。
特に7人の罪人が中途半端でした。
登場させてる意味が無いっていうか、、、
その後のシーンに役立ってないっていうか、、、
極端な話、登場しなくても、
この展開なら問題無かったです。
白雪姫役の小川さんは前回、ジュリエット役でしたよね。
前回、頑張っておられたので、今回も白雪姫だったんですね。
ああいうキャラは不満だけど、それも脚本のせい。
あの脚本だと合格点でしょうね。
まあ、こんな感じで。