お母さん むずかしい子にやさしい子育て
~ペアレントトレーニング~
まめの木クリニック発達臨床研修所
ケースワーカー 藤井和子氏の講演会に参加。
その内容をシェアしますね。
今回は、発達障害を持つ子どもたちの理解と対応です。
発達障害は目に見えない障害ために理解をされにくい子どもたちです。
知能の遅れはないように見えますから周囲から普通に行動し、学習し、
当たり前に振る舞うことを期待されます。
でも様々な目に見えない不得手さを抱えているためにできないことが多いのです。
親や教師にとって困った子どもとうつりますが、困っている子ども達なのです。
彼らは定型的な発達をしている子どもたちに比べておおざっぱに言うと凸凹な発達をしています。
同じ診断名であっても一人一人の凸凹の様相がちがい、それぞれが個性です。
原因は生物学的、脳神経学的な機能の発達が不十分であるためと考えられています。
親の育て方によるものではありません。
勿論親にとっても大変育てにくい子どもたちですから、不適切な養育になりがちで、
二次的に情緒や行動上に問題を呈しやすく、被虐待のハイリスク児であることは
周知の事実になっています。
集団生活場面では彼らは自然に振る舞っているのですが、
結果的に集団を乱す行動となりがちなので、
注意、叱責、懲罰、仲間からの非難を受けることとなります。
彼らにとって集団は苦行の場でもあります。
二次障害で最も有害な影響は自尊感情、自己価値観・自己有効感を低下させることです。
その結果、反抗、挑戦性障害・行為障害・犯罪といった反社会的な行動や
不登校・ひきこもり・うつ・家庭内暴力、精神障害などといった非社会的な行動や情緒の障害へと導いてしまうことです。
大人たちが留意しなければならない点は、この二次障害というもっとも深刻な影響を排除する事にあります。
次回は、ペアレントトレーニングプログラムについてです。
コーチ わかなべ