異性と性行為をすることによって感染する病気を総称して性病と呼んでいますが、この種の病気としては古典的ともいえる梅毒や淋病、軟性下疳などといったもののほかにも、現在ではさまざまな性病が知られるようになってきています。
たえとば、トリコモナス症というのは、トリコモナス原虫が性行為を通じて感染することによって起きる病気であって、どちらかといえば女性のほうが症状が重いことが多いですが、男性にも当然症状がみられるものです。
このトリコモナス症に関しては、かならずしも性行為からの感染だけとはいいきれず、清潔ではない下着や便器などとの接触によっても感染することがあるため、やっかいなものといえます。
ともあれ、このトリコモナス症にかかった場合、女性は外陰部のかゆみや炎症、臭いのあるおりものの増加といった不快な症状が出るのに対して、男性では排尿時に軽い痛みがあったり、場合によっては尿道から膿が出るようなことがありますが、総じて軽い症状であるため、放置してしまいがちになってしまいます。
しかし、感染したままの状態を放置すると、こんどは別の部分にまで感染が広がってしまうため、たとえば副睾丸炎といって、睾丸の上部にある副睾丸が痛み出し、周辺に腫れが広がるといった病気に発展してしまうことがありますので、注意をしなければならないといえます。
このような症状があらわれた場合には、泌尿器科などを受診して、原因がトリコモナス原虫であることを検査で特定してもらうとともに、経口タイプの抗原虫薬などの医薬品を服用して、原虫を退治することになります。
女性の場合には、経口タイプのものとは別に、腟剤とよばれる錠剤があり、これを腟内に直接挿入して、原虫を退治するという方法がとられることもあります。