私は過去に以下のブログ記事を投稿していました。

 この中で、以下のような記述を掲載していました。
少年犯罪のピークである15歳で見ると、母親のみで育てる場合、父親が育てる場合に比べ、非行のリスクは5倍程度に増加する

 本来は「母親のみの場合と、父親も子育てに加わる場合と比べた場合」という意味の表現をしたかったのですが、あたかも母子家庭と父子家庭と比べているかのような記述をしていました。因みに、犯罪率は母子家庭よりも父子家庭の方が高い値を示しており、極めて不適切な表現であると反省しました。そこで、今回以下のように記述を変更しました。
少年犯罪のピークである15歳での犯罪率を見ると、母子家庭の場合、父親と母親が揃っている家庭と比べると約5倍高い」(岡田2015「父という病」参照)
 
 詳細は上記ブログ記事にてご確認下さい。

 なお、岡田氏の文献におけるこの記述は、「母親の存在は重要だが、母親だけでは子供の成長に困難を抱えやすい」「例えばその一つが非行」という意図として挙げられているものです。

 しかしこれはあくまで全体の傾向であり、母子家庭でもお子さんを立派に育てているご家庭も沢山あります。これは“子どもの受容”という母性の役割を持つ母親が陥りやすいと言われる過保護や過干渉に陥らず、“子どもの社会的自立を促す”という父性の役割を無意識のうちに果たしているためであると考えます。
 何れにしても、戦後高度経済成長期以降、父親と母親の家庭への関わり方が変化して以来、子どもの人格に大きな影響を与える親子間の愛着に不全状態が見られるようになったと言う岡田氏の指摘(本ブログ記事「二大愛着不全と父母両性の関係 〜私達が過去から学ぶべきことは何か?〜」参照)から考えると、本来の母性と父性の役割を意識した上で、子育てに当たることはとても重要だと思います。
 因みに下記は私が調べて整理した資料です。父母両性を使い分ける目安になると考えます。