【今回の記事】
【記事の概要】
子どもに話しかけられた時に、携帯電話を見ながらおざなりに返事をしてしまっていることはありませんか。もしかしたら、それが子どもの学力低下につながってしまうかも…。11月12日に放送された「林先生が驚く 初耳学」(TBS系)では、子どもの学習能力を高めるために親ができる“習慣”について特集されました。
◯子どものやる気を引き出す“3つの言葉”
MCを務める林修氏は、番組で「学力を伸ばすたった一つの方法」として“子どもの話を聞く”ことが重要だと力説しています。当たり前のように思えることですが、南カルフォルニア大学とNPOが今年4月に実施したアンケートによると、日本に住む20%もの子どもが「親が自分のこと よりもスマホを大切にしていると感じることがある」と回答。
この結果に親世代からは「分かってるけどやっちゃってる… 本当に意識して気をつけなきゃ」「親が顔も見ずに返事してたら、そりゃ子どももやる気出ないわ」「大したことじゃないと思っていても、子どもはきちんと見てるよね。大反省です」といった声が続出。
そこで林氏は、親が子どもと話す時に“3つの言葉”を投げかけるようにすることを提案しています。1つ目は「それで」と次を誘う言葉。「それで」の言い方にポイントがあり、子どもが熱意を込めて話していることに「それでどうなるの?」と興味を示すことが大切なのだそう。
2つ目は「どうしてだと思う?」という質問。林自身が「なんで?」とよく聞く子どもだったそうで、なにかを尋ねた時に「どうしてだと思うの?」と質問を返されると子どもは一生懸命考えるようになるとコメントしています。そして最後(3つ目)には「〇〇は天才だ!」としっかり褒めてあげるようにしましょう。
◯“ながらスマホ”が不満の原因に
相手と視線を合わせて話すことのできない“ながらスマホ”が及ぼす問題は、親と子どもの関係だけではないのかも。「株式会社カラダノート」が実施した妊娠中から育児中の女性を対象としたアンケートによると、「パパにイライラする行動」の第1位は「テレビや携帯に夢中になり話を聞いていない」という結果に。
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子どもと親だけでなく、夫婦間でも不満の原因になる“ながらスマホ”。話すときはきちんと相手のことを見て親身に聞くだけで、相手のやる気や対応も大きく変わるかもしれませんね。
【感想】
私はこれまで、親子の「愛着(愛の絆)」を形成する為の愛情行為である「愛着7」を主張してきました。その中の一つに「子供の話をうなずきながら聞く(共感する)」という愛情行為がありますが、その最大の敵はこの「ながらスマホ」かもしれません。
さて、記事にある通り、あの“受験勉強の神様”林修氏は「学力を伸ばすたった一つの方法」として“子どもの話を聞く”ことが重要だと力説しています。聞いた子供の話に対して、「それで?」「どうしてだと思う?」「〇〇は天才だ!」という3つの言葉で子供の話を受け止めることで、子供の考える力を伸ばすことが出来るというのです。
とすれば、子供から話しかけられても、スマホに気を取られて“うわの空”でいる状況は、子供の学力の向上の機会を自ら潰してしまっていることになるのです。
しかも、上記記事でのアンケートによると、日本に住む20%もの子どもが「親が自分のこと よりもスマホを大切にしていると感じることがある」と回答。もはや、単に話を聞いてもらえないというだけではなく、親の中での自分の存在とスマホとを天秤にかけて心配している、つまり、「親にとって自分は価値のある存在なのか?」という“自己存在感”にさえ疑いを持ち始めているのです。これは親子間の「愛着(愛の絆)」の維持にとって非常に由々しき事態です。このままの環境では、子供に最大のピンチが訪れた時に、親に相談する事はないでしょう。最悪のの事態が起きた後で「どうして一言相談してくれなかったんだ?!」と嘆いても、残念ながらそれは“後の祭り”です。
さて記事では、「ながらスマホ」は親子間の問題だけでは無いと指摘しています。それは、夫婦間の問題です。
「(大切な)子どものこと話してるのに、旦那が携帯いじってて話を聞いてくれない」
「スマホ見ながら適当に返事されると、子どもや家のこと全部放り出してやろうかって気持ちが沸いてくる」
お母さん方のこのような悩みは至極もっともです。
ただ、話しかける側の方にもお願いがあります。それは、話しかけられる側が携帯をいじっている最中は、画面の方に注意を引きつけられているという事です。その時に急に話しかけられても、直ぐに注意を切り替えることは難しいと思います。まずは名前を呼んで、「今いい?」と確かめると良いと思います。特に大切な話は、そのようにして一度相手の手を止めてから、話しかけてはどうでしょうか?
今回の記事は、私が以前に投稿した以下の投稿記事をより具体的な形で問題提起してくれました。
改めて「相手の話を聞く」という行為が“人と人との絆”にとってどれだけ重要かを痛感しました。