【今回の記事】

【記事の概要】
   赤ちゃんはなぜ突然泣き始め泣き止まないのか。そんなとき、らが追い込まれないようにするには、どうすればいいのか。11月初旬にネットを中心に話題になった「黄昏たそがれ泣き」「コリック」の対処法について、専門家に話を聞いた。
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赤ちゃんが夕方に泣き始め、何をしても泣きやまない状態を「黄昏泣き」と呼ぶことがある。
   11月初旬、この黄昏泣きが「コリック」という聞き慣れない言葉とともに、Twitterを中心に話題になった。
   きっかけは海外在住のあるTwitterユーザーのツイート。このユーザーは「黄昏泣き」は(別名)「コリック」という現象で、その原因に溜まった“ガス”であるとした。
   そして、コリックへの対処法として、赤ちゃんのお尻にカテーテル(管)を挿入してガス抜きをすることを、イタリアでは「誰もが知ってます」と紹介したのだ。
   このツイートは2万回以上リツイート(拡散)され、まとめサイトにも転載された。しかし、医療関係者らからは、医療の訓練を受けていない人が自己判断で赤ちゃんにカテーテルを挿入する危険性への指摘が続出した。
   BuzzFeed Japan Medicalの取材に、小児外科医の松永正訓医師も「勧められません」と断言する。
「そもそも、コリックの原因不明です。ガスによる腹痛が原因かもしれないし、そうではないかもしれない。効果があるかどうかがわからない状態で、親御さんがカテーテルを挿入するというのは、勧められません」

   では、コリック病院受診することは必要だろうか。和田医師によれば「受診は必要ない」。
「ただし、他に泣く原因がないか考えることは必要です。太ももの付け根あたりが膨らむ鼠径ヘルニアなど、いつもと違う体の状態に気がついたら、受診するようにしてください」
◯一方で、泣き止まない赤ちゃんをなんとかあやそうとする母親に、切実な思いがあることも事実だ。
5歳の子どもを持つ31歳の母親・かなこさん(仮名)も、泣き止まない赤ちゃんに苦労した経験がある。
「下ろすと泣いてしまうので、何時間でもずっと抱っこし続けているなんてことは、ザラにありました。夜は夜で夜泣きが始まるので、ほとんど眠れず、本当にストレスでしたね」
「子どもに手を上げそうになったこともあります。パートナー協力があれば、もっと余裕を持つこともできたのかもしれませんが、私の場合は旦那の協力がほとんどなかったので……」
当時はかなり追い込まれていた、と振り返る。「世の中の旦那さんには、子育てをお母さん任せにしないで!って、強く訴えたいです(笑)」

◯では、どうしても泣き止まない赤ちゃんに、その親らはどう向き合えばいいのだろうか。
   小児科医の森戸やすみ医師によれば「よく泣くということは、元気な証拠でもある」。「むしろ、泣くという意思表示ができない状態のほうが、医師としては心配です」という。
「赤ちゃんは空腹おむつ替えなど、わかりやすい理由以外に、疲労でも泣くし、緊張でも泣くし、イライラでも泣くし、ガスによる腹痛でも泣きます。何が原因で泣いているかを特定するというのは、なかなか難しいのです」
抱いたりおぶったりする」「静かに揺する」「低い声で話す」「(動かすときは)ゆっくり動かす」など、世の中には泣き止ませのさまざまなテクニックがある。
   今回、コリックで話題になった、げっぷをさせたり肛門のマッサージをしてガス抜きをするというのも、その1つだ。しかし、ガス以外にもさまざまな原因が考えられる以上、「それでも泣き止まない」ということは十分に起こり得る
「だからこそ、“何をしても泣き止まない”という状況では、親御さん無力感を抱きがちです。(だからこそ)“赤ちゃんが泣くのは昔からある普通のこと”という意識を持つのは、その無力感を防ぐためにも、大事なことなのです」
   また「1人で悩まないことも重要」(森戸医師)。身近な育児経験者や、各自治体の相談窓口(自治体のホームページや広報誌などに掲載)に連絡してみるのも一手だ。
「“泣き止まない”吐く”、“泣き止まない”熱がある”などの場合には、医師に相談してほしいと思いますが、“泣き止まないだけであれば、ある程度は仕方のないものとして、泣かせておきましょう
「“赤ちゃんは何も病気がなくても泣き止まないことがある”ということを知っておくと、親御さんが追い込まれないかもしれません。“赤ちゃんが何をやっても泣く”という時期は、いつか必ず終わります。周囲の人も親御さんをできるだけサポートしてほしいです」


【感想】
「赤ちゃんは泣くのが仕事」
と言われるほど、色々な時に泣きます。小児科医の森戸やすみ医師も「よく泣くということは、元気な証拠でもある」。「むしろ、泣くという意思表示ができない状態のほうが、医師としては心配です」とおっしゃいます。更に、その泣く理由様々
空腹」「おむつ替え」「疲労」「緊張」「イライラ」「ガスによる腹痛
しかし、もう一つ大切な理由があります。それは「理由が不明」です。原因が分かれば、原因の元を改善してやれば泣き止みますが、理由が不明」の場合は対処の仕様がありません。三世代家族が普通だった時代は、「身近な育児経験者」として、家庭の中に“おばあちゃん”という存在がありましたが、「核家族化」が進んだ現代ではそれも叶いません。
   しかし、専門家によれば、その事で親御さんが「自分の世話の仕方が悪いのではないか?」等と悩む必要は無いとのことです。むしろ、「赤ちゃんが泣くのは昔からある普通のことという意識を持つことが自分を追い込まないためにも大切な事だそうです。但し、泣き止まない”吐く”、“泣き止まない”熱がある”等の場合には、医師に相談する必要はあるそうですが、“泣き止まないだけであれば、特に心配はないとのことです。専門のお医者さんにそう言っていただければ安心ですね。
   但し、「特に心配はない」というのは医学的な観点です。体調面では心配はなくとも精神面では赤ちゃんにしか分からない何らかの不安な理由があって泣いているのですから、医学的な心配が無いからと言って、赤ちゃんを放ったらかしにしておくと、母親に対する信頼感に影響し、場合によっては「回避型」の子供に育つ可能性もゼロではありません。「愛着7」のような母親による愛情行為で赤ちゃんの不安な気持ち包んであげたいものです。“赤ちゃんが何をやっても泣く”という時期は、いつか必ず終わりが来るのですから。