【今回の記事】

【記事の概要】
   相模原署は1日、暴行の疑いで、相模原市中央区宮下本町3丁目、造園業の容疑者(68)を逮捕した。
   逮捕容疑は、同日午前8時5分ごろ、同区の県道で、同区に住む小学3年の男子児童(9)の顔を平手で複数回殴った、としている。
   同署によると、直前に児童の自転車と同容疑者のトラックが衝突しそうになり、同容疑者が約150メートル、児童を追い掛けた。現場で目撃した男性(49)が110番通報した。同容疑者は「触っただけだ」などと容疑を否認している。
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【感想】
   今回のトラック運転手が小学生にふるった暴力は決して許されるものではありません。その処分については今後容疑者を逮捕した警察他によって行われるはずですから、ここでは取り上げません。

   さて、自転車とトラックとが衝突しそうになった状況が記事では具体的に書かれていませんが、仮にトラックが車道からはみ出したということになれば、過去に起きた事故の様に「トラックが車道はみ出し児童へ突っ込む」などの様な記述がなされるはずです。また、もしもトラック側に非が有れば運転手は児童を追いかけたり暴行を振るったりはしないはずです。という事は、この児童が危険な乗り方をしていたと考えるのが自然かと思います。
   その「危険な乗り方」とはどんな乗り方だったのでしょう?記事には「児童の自転車と同容疑者のトラックが衝突しそうになり」とあります。仮に両者が“並走”していたのであれば「衝突」ではなく「接触」と表現されるはずです。「衝突」と聞いて一番考えられるのは子供による飛び出しです。もしその児童が飛び出して来たのであれば、トラックの運転手が児童を追いかけたという事も納得がいくところです。

   この“飛び出し”については偶然にも最近次の記事として投稿していました。
この記事の中では、自転車で飛び出しをした我が子を愛の鞭で叱り、二度と同じ危険行為をしないように指導した事例を紹介しました。そのような日頃から心を鬼にした指導をしておく事が、いざという時に子供の命を守るのです。
   今回の事例も一歩間違えば最悪の事態を招いていたでしょう。言い方は適切ではないと思いますが、“たまたま運が良かっただけ”と言えます。この児童はこの時生まれて初めて飛び出しをしたのではないと思います。過去に飛び出しをした時に親御さんはどのように接したのでしょうか?再三お話ししていますが、人間は自分にとっての不利益な『結果』をもたらす『行動』はしようとしない生き物です。おそらく、その時の親の接し方が子供にとっては“最大の不利益”ではなかったことが考えられます。因みに、上記記事では「大好きな母親から平手打ちをされる」ことが子供にとっての“最大の不利益”でした。
   
   ところで、この記事では、幼い児童に配慮してか容疑者の暴行の問題だけをとりあげたようですが、どのような状況によって衝突しそうになったのか、もしも子供にも非があれば、その事も事実の一つとして報道してもらいたいと思います。そうすれば、お家の方がうちの子は大丈夫だろうか?」と自分の子供と重ね合わせて問題を考える事が出来るからです。そうでなければ、この記事は単に「短気なトラックの運転手が起こした暴行事件」としか保護者の目に移らず、このニュースへの親としての関心は薄れてしまうでしょう。