インテル・マイアミ 0-0(PK 3-4) ヴィッセル神戸
プレシーズンマッチ「INTER MIAMI IN TOKYO 2024」@国立競技場
FCバルセロナのレジェンドが再会したクラブ、MLSのインテル・マイアミが来日しました。
その対戦相手は、2023シーズンのJ1王者・ヴィッセル神戸です。冬の国立で極上の戦いを観てきました。
スアレス、ブスケツ、アルバといったスタメン組がウォーミングアップに登場。
この試合は声出し応援がなかったので、会場が一気に湧き上がるのを実感しました。
選手入場では照明が暗転し、スマートフォンのライトが点在して光る幻想的な光景で選手を迎えました。
先週入場後には、バルサや神戸で活躍したイニエスタが始球式に登場。
観客に向けて「今日の試合を楽しんでほしい」というメッセージを送った後、未だ衰えぬ正確なパスを披露しました。
両チームの選手による記念撮影。
試合開始早々、神戸にチャンスが訪れます。敵陣左サイドでFKを得ると、キッカーの初瀬は左足でクロスを上げます。こぼれに反応した山口がミドルシュートを放つも、枠の上に外れました。
背番号はやっぱりクラブ独自のフォントの方が、オリジナリティがあっていいですね…
さらには3分、パトリッキがドリブルでPAに侵入すると、折り返しを選択します。しかし、キーパーにキャッチされてしまいました。
15分、インナーラップした酒井にボールが渡ると、PA内へラストパスを供給します。パスの先にいた大迫がワンタッチで合わせるも、マイアミGKがセーブしてポストを叩きました。
その次のプレーで、パトリッキのクロスに再び大迫が右足で合わせるも、これもポストに直撃。得点こそ無かったものの、神戸がチャンスを多く作る出だしでした。
25分、マイアミにアクシデント。大迫に足を踏まれたブスケツが負傷交代となりました。
大迫も故意ではなかったようにも見えなかったので、不運としか言いようがないですね…
前半AT、マイアミDFのパスをカットした井手口からパトリッキ、大迫へとボールが繋がります。大迫はトラップから体勢を整えてシュートを放つも、枠の上に外れました。
3度の決定機を逃して悔しかったのか、手袋を叩きつけて感情を露わにしました。
後半に入ると、マイアミのメッシがメインスタンド前でアップを始めます。
そして60分、ルイズとの交代でピッチに入ると、この日一番の歓声が巻き起こりました。
観客は味方からボールを受けるたびにどよめき、自分も味方も活かすことのできるメッシのプレー1つ1つに酔いしれました。
キックオフから長らく神戸ペースでしたが、メッシが入ることで、マイアミが一気に流れを引き寄せました。本当に、唯一無二の選手ですよね。
さらには、スアレスの胸トラップからのオーバーヘッドを見ることができました。
ゴールこそなかったものの、ワクワクが止まらない90分間でした。
両者スコアレスで90分を終えたため、PK戦に入ります。
神戸が先攻、マイアミが後攻です。
2人目までは全員成功し、迎えた3人目。
神戸の山口がふかしてしまい、マイアミのアルバが決めたため、マイアミがリードする状況になります。
それでも迎えた4人目。神戸の汰木が決めて、マイアミのテイラーがキッカーです。
フェイントを挟みながら左を狙うも、ギリギリまで我慢した新井が右手一本でセーブ!
と思いきや、新井の足がゴールラインに残っていなかったとしてやり直しに。
そのやり直しでもポストに弾かれ、4人目終了の時点で同点になります。
5人目は神戸の初瀬が止められてしまい、マイアミが決めれば勝利というピンチに。
それでも、新井が執念のセーブを見せてサドンデスに持ち込みます。真ん中に蹴ると読んで動かなかったのは、本当にすごい。
6人目は神戸の飯野が決め、止めれば神戸の勝利という展開に。
マイアミのグレゴレが左を狙ってシュートを放つも、新井が止めて勝負有り。フロンターレをルヴァンカップ優勝に導いた新井の勝負強さが、神戸を勝利に導きました。
親善試合にPK戦という珍しい状況からなのか、神戸の選手たちは少し間が空いてから新井の元へ駆け寄りました。
メッシとユニフォームを交換したのは、GKコーチを務めるシジマールでした。選手以外が交換するのは珍しいですね。
PK戦とはいえ、国際的なスター軍団にJクラブが勝利するのは誇らしいですね。
その神戸は、この試合から10日後に同じ国立で、我らが川崎フロンターレとの頂上決戦に挑みます。