西洋館にて「桃の節句」前編 | 果てなき旅路

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広島の旅路の途中ですが、またまた季節ネタの投入でございますグラサン





お正月以来となる横浜山手にある西洋館


今回はその西洋館の7館において、雛祭り🎎 =「桃の節句」が装飾されました。





【ブラフ18番館】

「お雛様になりたいネコたちのひなまつり」


西洋館の7館のトップはこちらの館から、ネコたちの飾り付けが、何とも可愛らしく、ユーモアたっぷりです(=^ェ^=)





そもそも、何故に3月3日” 「雛祭り」なのかを調べたのですが…





雛人形の起源には、中国にある「上巳節(じょうしせつ)という3月初旬の節句と…





災難や厄を人の代わりに受けてくれる人形を川へ流す「流しびな」という行事に…




平安時代の宮中で行われていた人形遊びの一つ「ひいな遊び」といった…
ひいな遊びとは、人形に着物を着せたり、いろいろな調度を整えたり飾ったりする女の子の遊び




いくつかの行事が合わさって「雛祭り」が誕生したとされています雛人形




因みに「上巳節」とは、3月の初めの巳の日(みのひ)のことで…
※巳の日とは約20日から40日の間に1度訪れる吉日のこと




冬から春へと移り変わる季節の節目に悪いことが起こらないようにという思いで、巳の日に厄払いなどを行っていたものが日本へと伝わり…




「流しびな」や「ひいな遊び」と融合し、雛人形で女の子の幸せを願うという行事 =「雛祭り」へと変わっていったとのこと。




春の花が咲くイタリア山公園にて、次の西洋館へと向かいますコスモスコスモスコスモス





【外交官の家】
「『雛遊び』~春のおとずれとともに…」




遊び心が満載だったブラフ18番館とは打って変わり、本格的な雛飾り装飾の数々…




平安時代以後、武家社会から江戸時代へと時代が移っていくと、江戸幕府によって “5つの節句” が制定されます。





5月5日の「端午の節句」には、男の子の成長を祝い、3月3日の「桃の節句」には、女の子の成長を祝うようになっていきます。




また、江戸時代になると職人の手により、人形作りの技術も発展していきます。





雛祭りに使う雛人形も美しく精巧なものへと変わり、次第に雛人形は川へ流すものではなく…





家の中で大事に飾るものへと変わっていきました照れ




この豪奢な雛人形たちは、確かに川へ流すものではないですね(笑)




外交官の家の雛飾りは、さらに2階へと続き…





では、川へ流すものではなくなった雛人形は、家で大事に飾られるものとなりましたが…




そんな豪華な雛人形は武士の家へ嫁ぐ際に、嫁入り道具の一つとしても加えられるようになり…




高価な雛人形を持たせることのできる家は、裕福さを証明できるとして…





やがて、男雛と女雛以外の人形や高いひな段なども加わり、 現代の雛人形に近い形が出来上がっていくこととなったそうです。





イタリア山の西洋館から街道へ、次なる西洋館へと目指しますが…




その途中には、カトリック山手教会があります。

そもそも山手は、横浜が開港して外国人居留地のあった場所であり、現在でも教会は生活の一部として溶け込んでいます。




こちらの教会は一般的なスポットとは違うかもしれませんが、キリスト教の信者でなくても自由に見学が出来ます。


聖堂の内部では、その荘厳な雰囲気に静粛な気持ちになります照れ





【ベーリック・ホール】

「春らんまん、たのしいうれしい雛まつり」


カトリック山手教会からは僅かな距離、次なる西洋館はこちらのベーリック・ホールですが、こちらの装飾は奇想天外か力を入れていないか(笑)





なのだけれど、今回の雛飾りは意外や意外、2階まで本格的な桃の節句の「雛祭り」雛人形





何故に “3月3日” 「雛祭り」なのかを前述しましたが、雛祭りが「桃の節句」と言われる由来と、雛祭りに桃の花を飾る理由についても調べてみました。





の花は日本でも古くから親しまれていますが、元々は中国を原産とすると植物です。





かつての中国では、“桃の実” が魔除けや邪気を払う力があると信じられており、現代でもお祝いの席には桃の形のお饅頭が良く出されます。





日本でも同様に、桃は縁起の良いものとして考えられており、百歳を「ももとせ」とも呼ぶことから、長生きを象徴する植物としてもとらえられていました。




ちょうど、旧暦の3月初旬頃が桃の花の見頃だったこともあり、雛祭りを「桃の節句」として桃の花を飾るようになったそうです。




桃の花は春の季語にもなっており薄いピンクの可憐な花びらは、どこか春に微笑む幼い女の子のイメージと重なりますねラブラブラブラブ

現代においても、桃の花は雛祭りの飾りにぴったりの愛らしい花だと言うことで…

次回の後編へと続きます…☆