3、囚われし過去と、解き放つ未来・・・3 | ジャックオールロックのブログ

3、囚われし過去と、解き放つ未来・・・3

ヒマワリが揺れていた。

夏草が青々としげり街の無機質を緑が中和し、更に調和を計る。

北海道の夏は短い。

同じ日本でありながら季節を楽しむには夏が短すぎる。

でもその短さがなんとも愛しい。


地球の丸さと軸のズレが四季を織り成す。




千歳空港に降り立った僕らは既に北海道の空気に満たされているバッグを見付ける。
二人とも顔を見合わせホッと一安心。

ケイン「…とりあえずバッグは無事で何よりだ。」

僕は離着の時間をよく確かめて無かった自分達に中場呆れて頷いてた。


僕「途中、乱気流が酷かったな…まだ耳鳴りがする。」

この日は発達した低気圧が日本海に停滞していた。二人とも二時間足らずのフライトに少し疲れていた。

僕らはゆっくりと空港のゲートを抜けて一足早い秋の夜風を浴びて地図を広げた。

ケイン「さすがに夜は冷えるな、予想以上だ…。」その言葉を聞き、僕はバッグから取り出したシャツの袖に手を通して襟を立てた。


懐中電灯の白熱光が地図を照らす。

僕は秋風に目を細め、
「…さぁ目指すは、どこだ?最北端か?」

ケイン「最終的な目的地はな…、まぁ遠回りしてみるのは旅の醍醐味だ。」


僕は現在地の千歳空港から地図を指でなぞり道央に位置する襟裳岬を指差した。

「始めの目的地は襟裳岬…どうだ?」

ケインは納得したように深く頷いた。


それから僕らはポケットに忍ばせたジャックダニエルを離陸した飛行機に向けて掲げた。

僕らはブーツと首筋にジャックダニエルを染み込ませたあと、 静かに一口喉へ通した。

とりあえず始まりの儀式を済ませ一息つく。

そして道央まで続く国道へバスを乗り継ぎ移動を始めた。

バスの窓からはこれから始まる放浪への不安と期待と秋の夜露で輝いて見えた。


つづく