5、囚われし過去と、解き放つ未来・・・5
そして赤い火に照らされる中、今の現在地、沙流川に印をつけた。
7
翌日は青い空が広がっていた。
発達した日本海上の低気圧はどうやら遠くのほうへ離れて行ったらしい。
朝の太陽は、まだ夏の熱を帯びていて、ジリジリと肌を焼く。
目が覚めてから僕は、しばらくぼんやりと北海道の朝の青空を見上げていた。
昨夜の焚き火は、燃えかすだけを残し隣にある。
その燃えかすを中心にして、対角線上にケインが寝ている。
僕「・・・起きたか?」
ケイン「ああ、少し前から、起きてる。ここはどこだ?(笑)」
何を寝ぼけたこと言ってるんだと思いながら、僕はまだ起きていない声で、
「まぁ、日本には違いない、こうして地図にも印がある・・・。」
ケインのほうに地図を投げた。
ケインは体を起こして、ペットボトルの水を飲み干し地図を伸ばしている。
「なるほど、今は・・・沙流川か。」
昨日のことをまだ冴えない頭で思い返している。
どうやら、目が覚めてから周りの景色があまりに違いすぎたのか、
混乱と困惑で現状をつかめていない。
まぁ、僕も同じようにこんなにゴミが沢山周りを囲んでいる景色に、少し戸惑っている。
北海道はTVにもあるよう、きれいな大自然が広がってるイメージしかない。
僕らは、寝袋を畳み、身の回りの整理を始めた。
人が住めば、そこには生活の垢が、自然を汚染してこうやって、橋の下とか、草むらの影とかにその残骸を残す。
川はいろんなものを流し、流れついた先は広大な大海原へ放出されるが、その大きさ故、僕らの垢は小さいものに感じてしまう。
時間はいろんなものを流し、記憶の海へ流してしまう、そしてそこから拾い上げるものは既に美化された想い出ばかりだ。
そんなことを繰り返して、僕らはまた歩いていく。
流れて時に、逆らえず流されて行く。
川の流れのように、それに身を委ねて。
海から流れる潮風は、昨夜の焚き火の灰を空に散らしている。
僕とケインは、煙草の吸殻を適当な袋に入れて、バッグにしまった。
吸殻もある意味、大事な荷物だ。
ゴミ箱を見つけたら、まとめて捨てればいい。
「地球に優しく、己に厳しく、お前にはさらに厳しくな(笑)」
そんなことを言って笑って、僕らはまた歩き出した。
さらに東へ、
そして、国道の脇に出て、行き交う車に向かって親指を空に立てた。
つづく
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翌日は青い空が広がっていた。
発達した日本海上の低気圧はどうやら遠くのほうへ離れて行ったらしい。
朝の太陽は、まだ夏の熱を帯びていて、ジリジリと肌を焼く。
目が覚めてから僕は、しばらくぼんやりと北海道の朝の青空を見上げていた。
昨夜の焚き火は、燃えかすだけを残し隣にある。
その燃えかすを中心にして、対角線上にケインが寝ている。
僕「・・・起きたか?」
ケイン「ああ、少し前から、起きてる。ここはどこだ?(笑)」
何を寝ぼけたこと言ってるんだと思いながら、僕はまだ起きていない声で、
「まぁ、日本には違いない、こうして地図にも印がある・・・。」
ケインのほうに地図を投げた。
ケインは体を起こして、ペットボトルの水を飲み干し地図を伸ばしている。
「なるほど、今は・・・沙流川か。」
昨日のことをまだ冴えない頭で思い返している。
どうやら、目が覚めてから周りの景色があまりに違いすぎたのか、
混乱と困惑で現状をつかめていない。
まぁ、僕も同じようにこんなにゴミが沢山周りを囲んでいる景色に、少し戸惑っている。
北海道はTVにもあるよう、きれいな大自然が広がってるイメージしかない。
僕らは、寝袋を畳み、身の回りの整理を始めた。
人が住めば、そこには生活の垢が、自然を汚染してこうやって、橋の下とか、草むらの影とかにその残骸を残す。
川はいろんなものを流し、流れついた先は広大な大海原へ放出されるが、その大きさ故、僕らの垢は小さいものに感じてしまう。
時間はいろんなものを流し、記憶の海へ流してしまう、そしてそこから拾い上げるものは既に美化された想い出ばかりだ。
そんなことを繰り返して、僕らはまた歩いていく。
流れて時に、逆らえず流されて行く。
川の流れのように、それに身を委ねて。
海から流れる潮風は、昨夜の焚き火の灰を空に散らしている。
僕とケインは、煙草の吸殻を適当な袋に入れて、バッグにしまった。
吸殻もある意味、大事な荷物だ。
ゴミ箱を見つけたら、まとめて捨てればいい。
「地球に優しく、己に厳しく、お前にはさらに厳しくな(笑)」
そんなことを言って笑って、僕らはまた歩き出した。
さらに東へ、
そして、国道の脇に出て、行き交う車に向かって親指を空に立てた。
つづく