随分前にバスクの冬の風物詩といえばと言う記事を書いたのですが、1月も過ぎてコロナもやっと下火になったので土曜日に久々にシドゥレリア(サイダーハウス)へ行って来ました。



シドゥレリアとは料理を食べながらシードル(りんご酒)を呑めるレストランです。

樽の蛇口から勢いよく飛び出すりんご酒をコップでキャッチします。樽毎にりんごの種類が違って色々と味見を出来るのが醍醐味ですりんご


一応バスクガイドですのでちょっとだけ解説指差し


バスクは土地柄元々造船所が多く、中世のスペインの黄金期に多くの有名船乗りが出ていますが(Juan Sebastian Elcanoなど)、アメリカ大陸までの長旅にEscorbuto 壊血病の予防に必要であるビタミンCの摂取の為に長期保存出来るシドラが不可欠でした。スペイン北部でりんご作りに最適な気候も相まってバスクにはシードル醸造所がASTIGARRAGAやHERNANIを中心に沢山点在しています。


今回行ったのはHernani エルナーニにあるLARRE–GAIN ラレガインです。



シドゥレリアの定番メニューを頼みました。

塩鱈のトルティーリャ(オムレツ)

塩鱈のフリット・ピーマン玉ねぎ添えとトマトソースの2種類

メインのチュレタ

デザートの胡桃とチーズ・メンブリーリョ、シガリーリョとテッハスの焼き菓子


樽にシドラをつぎに行ったり動き回るのでコロナではなかなか行きにくい場所(多分コロナ禍の時はテーブルでボトルで提供していたのだと思います)ですが、ワクチン2回接種が90%を超え、3回目接種が60%を超えた今は、ワクチンパスポート提出義務も無くなり人で溢れ返っていました。


以前何度か行った時はファミリーが多く和気藹々といった感じでしたが、今回は酔っ払いたい!と気合いの入った若者が多くて圧倒されました。

以前なら昼間は中高年やファミリー層が多くほのぼので、夜は若者が多くいけいけどんどんな感じだったのに、皆んなコロナでもう辟易していて昼間から発散させたいんだなぁと感じました。


料理もシドラも久しぶりで美味しかったけれど、今回は雰囲気が賑やか過ぎてちょっと場違い感がありました。もう少しファミリー層が多いであろうPETRITEGI ペトリテギへ行けば良かったかもなんて思いましたよだれ


カセリオ(農家)で飼っている犬と仲良くなる子供達。


外には羊も沢山いました。


バスク夫がお酒を全く呑まないので、車移動でも罪悪感無く呑めるのは有り難い事です。とはいえ私も普段お酒を呑むわけでは無く、外食した時にワインかチャコリを1、2杯呑む程度なので知れた物です。若い時はお酒で色々失敗しましたからオエー子供が出来て羽目を外す事は無くなりました。ってそりゃそうか泣き笑い


学生時代はスペインの色んなバルでバーテンしたり夜の世界を結構知りましたが、あれも良い経験でしたキメてる


酔い覚ましにPASAJE SANJUANに散歩へ寄りました。



Victor Hugoが滞在したというこの漁村の散歩コースは、私がその隣町で働いていた2008年からずっと好きでたまに寄っていたのですが、息子が産まれてからはずっと来ていなかった事に気付きました。



ちょっとバスク色が強い(バスク独立支持派が多いのでその様な旗などが見られます)所を除けばとても素敵な町で、海辺の町で住んでいるオンダリビアと少し雰囲気が似ています。



以前紹介したレストランCASA CÁMARAもあります^ ^ 本当に沢山の素敵な場所があるので、早く日本人旅行者が戻って来てガイド出来たらと思っています。



頑張ってピースしようとしている息子と風で飛ぶ髪を押さえてる娘ニコニコ