「わざと」なのか「ただの不勉強」なのか…… | 偕楽園血圧日記

「わざと」なのか「ただの不勉強」なのか……

 風は強かったが雨降らなかったな。


 世間がマスメディアのミスリードに流されていく……。

 昨日簡単に書いたように、日銀は「マイナス金利政策」の解除を発表した。
 NHK「ニュース7」ではこれに速水氏以来の歴代日銀総裁の顔と並べて1999から2024まで数字を動かし、新聞は、

「日銀がマイナス金利を解除、17年ぶり利上げ 異次元緩和から大転換」(朝日新聞デジタル 3/19(火) 12:42配信)
「日銀、マイナス金利を解除 17年ぶり利上げ、YCC撤廃 異例の大規模緩和、正常化へ・決定会合」(時事通信 3/19(火) 12:39配信)
「日銀がマイナス金利解除を決定、17年ぶり利上げ…長期国債買い入れ見直し・ETF購入終了」(読売新聞オンライン 3/19(火) 12:41配信)


 という見出しを並べてくれるおかげか、

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    日本の政策金利は0~0.1%になりました。
    試験に出そうだな。

 産経新聞 3/19(火)15:51配信「『貸し出し金利が大幅に上昇することはない』日銀の植田総裁 マイナス金利解除で」コメント欄より

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 こんなコメントを書いてしまう人間が出てくる。

 昨日も指摘したように、今回解除になったのは日銀当座預金にかかる手数料分を廃止する「マイナス金利政策」解除で、これは2016年からのもの。日銀が政策金利とみているコール市場金利をほぼゼロにするという1999年から採っている「ゼロ金利政策」とは別のものである。
 だから上記コメントは「まったくのデマ」か「勘違い」。いずれにしても正しくないので、試験に出ることなどありえない。

 ただ同時に発表された「イールドカーブコントロールで長期金利を押さえることもしない」の方に市場は反応しているわけで。
 そしてこれは昨年10月の「上限緩和」の流れが発展したものだから、いまさら「政策転換」したものでもない。だから市場は冷静。
 そこを見誤って「金利が上がるぞ」と騒ぐのは恥ずかしい。ましてや自身が頭よくなくてわかっていないのか、「刺激的な単語で煽った方がいい」と考えているのか「、マイナス!」という言葉を並べるメディアに乗せられるなど。

 まったく。

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 紀藤正樹弁護士「なんとしょぼい」日銀のマイナス金利政策解除による普通預金金利の引き上げに私見

 旧統一教会の問題を長年追及する紀藤正樹弁護士が19日、X(旧ツイッター)を更新。この日、日銀がマイナス金利政策を解除したことを受け、大手銀行が普通預金金利を17年ぶりに引き上げると発表したことに「なんとしょぼい。100万円を預けて金利が年10円から、増えたけど、たった年200円。振込手数料の方が高くつく場合も多い」と私見をつづった。
 紀藤弁護士が添付した報道によると、三菱UFJ銀行は21日から現在の年0.001%の普通預金の金利を20倍の年0.02%に引き上げると発表した。また、円の定期預金の金利も10年の場合、現在の0.2%から0.3%に引き上げるという。
 この報道には「1000万でも2000円」「やっす!」「何と金利が20倍!…年0.02%やけどね…ここは吉本新喜劇風に全員でズッこけるところか?w」「誤差だな」「よし、0.02に上がったから預金しよう!! とはならない…」などの感想があふれた。
 中日スポーツ 3/19(火) 19:33

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 こんな程度はかわいいものだが、

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元々の大企業と政治家の為のアベノミクスにおけるマイナス金利政策が大間違であった。
そのマイナス金利政策を戻すことを狙ったのが「賃上政策」である。
しかし、何年も愚策に侵された日本の経済は立ち直ることを許されないまで進行してしまっている。
今回の金融緩和は、お腹を壊した病人に肉を与えるようなもの、中小企業の倒産に始まり、住宅ローン借入者の破産、正規雇用者の減少、国債の信用低下、株価の大幅な下落等々、日本の経済は真冬の時代を迎える。

 時事通信3/19(火) 22:21配信「金融緩和の継続を 自民・木原氏」コメント欄より

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 相変らず頭を沸騰させて「ジミンガー」と喚き散らしたり、


https://twitter.com/knife900/status/1769986835680539119

「アベガー」をいうツィッター芸人などに迎合して、

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 小沢一郎氏事務所、マイナス金利政策解除に「自民党と手先の敗北宣言」「罪は万死に値」

 立憲民主党の小沢一郎衆院議員の事務所は19日、日銀が大規模な金融緩和の柱であるマイナス金利政策の解除を決めたことについて、X(旧ツイッター)で「自民党とその手先の日銀の敗北宣言」と批判した。
「この11年の異次元緩和は、物価高・実質賃金下落で国民を苦しめ、日本の格差と貧困を拡大させただけ。残されたのは巨大な副作用の爆弾。その罪は万死に価する。取り返しがつかない」と書き込んだ。
 産経新聞 3/19(火) 14:41

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 口汚い言葉を並べる「剛腕」さんはもう、恥ずかしいを通り越して「醜悪」。

 なにが「罪は万死に値する」だろうか。
この11年の異次元緩和は、物価高・実質賃金下落で国民を苦しめ、日本の格差と貧困を拡大させただけ」とは。現状認識もできなくなっている。
 自身が幹事長職として権力を握っていた政権時代の円高がどれほど日本の経済状況を悪化させ、雇用を減らしたのかも覚えていないのか。
 その頃からすれば雇用は安定しジニ係数も改善され自殺率も下がっているのに、「貧困デマ」で「あいつを叩け!」とアジるのはもう政治家のやることではない。

「爆弾」というならば、民主党政権が仕掛けた、

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 再エネ負担、年1万円増 4月から、標準家庭で 経産省

 経済産業省は19日、太陽光など再生可能エネルギーの普及のため電気料金に上乗せしている賦課金について、2024年度の標準的な家庭(1カ月の使用量400キロワット時)の負担額が年間1万6752円になると発表した。
 前年度から約1万円増加し、4月使用分から適用される。政府が支給している電気料金の補助金は5月に縮小される予定で、賦課金と合わせて家計の負担が増す可能性がある。 
 時事通信 3/19(火) 16:16

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 この施策の方がよほど国民生活の足を引っ張っている。

 少し前にメディアが「増税メガネ」とはしゃぎ、国会でまでその単語を口にする議員が出た。
 だが岸田内閣で具体的に行われた増税は「第三のビール増税」ぐらいで、その時には同時に「ビールの減税」も行われている。
「増税メガネ」と騒いでいた人間はやたらと「増税に次ぐ増税で国民を貧困に落とした!」と騒いでいたが、これで貧困に陥る人間というのは、どういう生活をしているのだろう?
 そういう言葉ではしゃいでいた立憲民主党などは、その前身の民主党政権時代に「東日本大震災の復興のため」といって「復興税」という増税を行い、それは今も続いている。

 こういう話に「でもそれを直していないということは認めているということだから自民党が悪い」とXでリポストしているものを見かけたが、どうも「ジミンガー」さんは「契約」というものは守らなくてはいけないものという意識がないようで。
「約束はとっかかりでいくらでもあとで変えられる」という韓国人の同じ認識なのだろうか?
 そういう認識で「政権交代だー」といっているのだから、なるほど権力を取るのは「前政権の悪事を暴くため」という考えになるのかも。韓国の大統領選のように。

 やれやれ(ため息)。
 そんな復讐劇ごっこに国の統治を使われてはたまらない。

 メディアのミスリードに乗せられないようにしなければ、それこそ「民主主義」はきちんと機能しない。

 おまけ。

 国連が、

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 日本「豊かさ」24位に後退 国連報告、首位スイス

【ニューヨーク共同】国連開発計画(UNDP)は13日、2023~24年版の「人間開発報告書」を発表した。国民生活の豊かさを示す「人間開発指数(HDI)」の世界ランキングで日本は24位となり、前回21~22年版の22位から後退した。首位はスイス、2位はノルウェーで、両国共に前回と同じ順位だった。
 日本はスロベニアに抜かれ順位を落とした。
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 共同通信 3/14(木) 10:16

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 こんなことをいったからと「日本は貧しくなった」とうれしがっている者もいるようだが、おめでとう、まさにそういう人間たちが「経済か命か」といって原理職発電を停めてきた流れが功を奏したのだから。

 彼らは「経済的豊かさよりも精神的なんたら」とよくいうが、そういう人間たちが一方で「差別だ!」「生きにくい!」とわめいて「俺が気持ちよくなるように気に入らないものをこの国から放逐しろ!」とギスギスした社会の実現に邁進しているのだから、なんとも呆れた話だ。


 本日の陰陽師。

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 政府お抱え占星術師が分裂、新年の儀式めぐり スリランカ


(写真、AFP=時事より。スリランカの占星術師(2022年4月13日撮影、資料写真))

【AFP=時事】スリランカ政府お抱えの占星術師たちが、新年を祝う儀式の日程をめぐり対立している。いがみ合う占星術師たちは星の位置の解釈が違うと非難し、「災害」が起きると警告し合っ>ている。
 スリランカでは占星術師が大きな影響力を持ち、仏教徒とヒンドゥー教徒の両方から信頼されている。結婚から商取引、国政選挙に至るまであらゆるものが、彼らの助言によって吉日が決められる>。
 文化省は伝統的な占星術師42人を雇用しているが、新年の儀式の日をめぐり意見が一致しないのは初めてだという。
 新年の吉兆にまつわる委員会の広報担当者によると、深い議論を重ねた結果、4月13日の夜をシンハラ・タミル正月の夜明けとする意見が多数を占めた。
 しかし、一部の占星術師は、国を「災難」に導く誤った時刻だと反対している。ある占星術師は「公式に決まった時間」に従えば、スリランカは「炎に包まれる」と述べた。
 スリランカでは今年9~10月に大統領選が行われる予定となっている。
 約10年前には当時のマヒンダ・ラジャパクサ(Mahinda Rajapaksa)大統領が個人で雇っていた占星術師の助言に基づき、2015年1月に選挙に臨んだが敗退した。【翻訳編集】 AFPBB News
 AFP=時事 3/19(火) 18:55

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 今放送町の大河ドラマ「光る君」では安倍晴明が大活躍。先日は彼の箴言を使った「寛和の変」が描かれたが……現代でも似たようなことをやっている国があるのか。

 こういう話を聞くと思いだすのは、レーガン政権時代のアメリカで「星占い師がどうの」と言われたことがあったこと。
 本当に占星術で政策を決めていたのか否か、「真実は星の数のごとく語る人がいる」状態だが、ふ~ん、スリランカでは「本当に占星術で決めている」のか。
 これはいわゆる西洋占星術とは違う東洋的解釈のものなのだろうが、そもそもよって立つ基盤が「北斗現れるところ乱あり」程度のものでしかないことは忘れないようにした方がいいと思うな。