向こうはもう撤退したぞ | 偕楽園血圧日記

向こうはもう撤退したぞ

 朝が寒くなった……。


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 原発処理水の2回目放出へ準備 5日に開始、分析を継続

 東京電力は3日、福島第1原発の処理水の2回目となる海洋放出に向けた準備作業を始めた。8月から9月にかけての初回分と同じ約7800トンを放出する予定。原発周辺で海水に含まれる放射性物質トリチウムの分析も継続し、放出の透明性をアピールする。
 この日は放出予定の処理水1トンを1200トンの海水で希釈し、大型水槽に移した。水槽は約6割が満たされた状態で、トリチウム濃度が想定通りと確認できれば、5日に2回目の放出を始める。
 海洋放出は8月24日に開始、9月11日に初回分を終了した。設備にトラブルはなく、国や東電、福島県が周辺で採取した海水や魚のトリチウム濃度も異常はなかった。
 共同通信 10/3(火) 10:21

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 今日から福島第一原子力発電所で溜まっている処理水の第二回放出が始まる。

 もはや「何の変化もない」状態が続いているので共同通信以外の多くのメディアがいちいちこの手の記事を配信しなくなっているのだが、いまだに「検出限界以下にしたものを100~1700倍に薄め、さらにそれを14億立方キロの海水に混ぜ込んでいるのだから、もはや検出など意味がない」という小学生の理科で習うことが理解できず、

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線量を公表される際は、記者はすべての核種の値をセットで求めてほしい。
基準値未満でも不検出でない限り数値を公表するのが当然でしたので、これまで。
膨大な水量が放出されるわけなので、トリチウム以外の核種の総量がどれほどなのか、把握できないことには、安全性も何も判断できませんから。

 上記記事コメント欄より

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 こんなことを書き込む人間もいるのだからいやはや。

 もはやその手の煽りで風評加害はできないということが明らかになったというのに。
「路線変更」できないのだなぁ。
 だから「反核運動」はカルトの一種なんだ。


 ところで、前回の処理水放出では中共が大騒ぎしたおかげで、

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 8月の魚介類対中輸出は75%減 輸入全面停止が影響か

 財務省が28日に発表した8月の貿易統計の確報によると、日本から中国に輸出した加工品を除く魚介類の総額は前年同月比75.7%減の21億8014万円だった。東京電力福島第1原発の処理水の海洋放出に反発する中国が、8月24日から日本の水産物の輸入を全面停止したことなどが要因とみられる。
 中国は日本の水産物に対して、7月から放射性物質の検査を強化。処理水の海洋放出後は輸入を全面停止したことが加わり、日本からの輸出に影響したもようだ。
 共同通信 9/28(木) 10:56

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 中国向け輸出がこんなに落ち込んだという。

 これを受けて「いつもの連中」が理不尽な禁輸カードを使った中共ではなく「日本の外交の失敗」と日本攻撃を行い、

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 処理水放出、直ちに中止を 北海道函館市議会が意見書

 東京電力福島第1原発にたまる処理水の海洋放出を巡り、北海道函館市議会は20日までに、「岸田文雄首相は漁業者らの反対の声を無視して実施した」として、直ちに中止するよう求める意見書を賛成多数で可決した。
 意見書では、政府と東電の対応について「漁業者と交わした『関係者の理解なしにいかなる処分も行わない』との約束をほごにした」と非難。「海洋放出を強行し、地元漁業の復興を阻害することは断じて許されない」と強調した。 
 時事通信 9/20(水) 15:18

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 早々に白旗を上げろという地方議会まで出てきたが、

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 日本沖で操業、持ち帰れば「中国産」 全面禁輸1カ月、中国の魚事情

 東京電力福島第一原発の処理水放出が始まり、中国への日本産水産物が全面禁輸となってから24日で1カ月となった。日本の東方沖合の北太平洋ではこの間も、中国の漁船が日本の漁船と同じ海域でサンマ漁などを続けている。日本漁船が日本の港で水揚げすれば「日本産」となり、中国は禁輸とするが、中国船が自国に持ち帰れば「中国産」として流通できるという状況が生じている。

 朝日新聞は、船舶に搭載された「船舶自動識別装置(AIS)」の信号から洋上の位置や操業状況を特定できる「グローバル・フィッシング・ウォッチ(GFW)」で北太平洋上の中国船の活動を調べた。
 中国船が多数確認できたのは、北海道根室市から約1千キロ沖の公海。サンマやサバ、イワシなどの漁が行われる北緯40~50度、東経150~170度の海域だ。8月3日時点でこの海域に中国船は156隻。9月19日にも162隻が確認できた。処理水放出をはさんだこの間、1日当たり146~167隻と大きな変化はなかった。

 水産庁も、同様の傾向を把握している。中国船の数は前年同期とほぼ同水準だという。同庁は資源管理のため各国の漁獲量を確認しており、中国などの漁船が今夏以降もサンマ漁をしていることを把握。また、
中国で遠洋漁業を営む複数の企業などが、朝日新聞の取材に対し、9月現在もこの海域でサンマなどの漁をしていることを認めた
 この海域は、2000年以降は中国や台湾などの漁船が増えた。近年はサンマが日本の近海に近寄りにくくなり、日本の漁船も公海で操業している。

 処理水が危険だと主張する中国は、「消費者の健康を守るため」などとして8月24日から日本産水産物の輸入を全面禁止にした。
日本漁船がこの海域で取ったサンマなどの水産物は日本で水揚げされると日本産となり、中国には輸出できない。だが、中国漁船が同じ海域で取った水産物を中国で水揚げすれば中国産として主に中国国内で流通する
 朝日新聞デジタル 9/25(月) 5:00

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 朝日新聞にさえ指摘されるほどの「ダブスタ」をやっている相手に簡単に屈せよなど、それこそ「外交の失敗」に突き進めという主張である。

「中国市場」を大切にする日本経済新聞も、

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 中国の処理水偽情報
 1週間で25分の1に
 SNS投稿分析


 中国国内のSNSで、東京電力福島第1原子力発電所の処理水放出に関する偽情報やプロパガンダ(宣伝活動)が急減している。親中国政府のアカウントからの福島関連の投稿は処理水放出から約1週間で25分の1に減った。足元では関連投稿がほぼなくなっている。
(中略)
中国SNSの投稿、4万2000件を分析
 中国の情報工作に詳しい台湾の研究機関IORGと日本経済新聞で中国のSNSで拡散する処理水関連の情報について共同調査を実施した。
 中国の短文投稿サイト「微博(ウェイボ)」上で、中国政府と共産党系メディア、政府に同調した投稿の多いアカウント計約15万個を追跡した。8〜9月に発信された約4万2千件の処理水関連の偽情報やプロパガンダの投稿を分析した。
 収集した投稿には「岸田文雄首相が福島の魚介類を食べて入院した」「処理水放出を認めさせるために日本政府はIAEAに賄賂を贈った」といった誤ったニュースがあった。「日本政府は有害な行動を隠す遺伝子がある」という根拠のない批判もあった。
 
中国内でのこうした処理水関連の投稿は放出が正式に決まった8月22日から急激に増加した。放出を始めた24日には対象アカウントの全投稿の6.85%を占めた。
 しかし、8月31日には0.28%と25分の1の水準まで減少し、9月10日にはさらに0.04%まで減った。
IORGのユ・チハオ共同代表は「中国政府は国内の処理水関連の情報工作から手を引いている」とみる。

 実際、中国政府がニュースソースとして推奨するメディアや政府組織のアカウントではその傾向が顕著だ。放出当日の処理水関連の投稿は19.27%に上り、31日には0.57%と30分の1以下まで減少した。9月10日では0.06%となっている。
 背景にあるとみられるのは、過熱する日本批判が中国国内の混乱につながる事態を引き起こしていたことだ。

放射線量を測定する中国国民も
 中国では処理水への懸念から放射線測定器を買い求める国民が現れた。8月28日には上海市内の民家で東京の1000倍近い放射線量を測定したとする投稿が微博であった。中国国内の建材に含まれる放射性物質の問題が指摘された。現在この投稿者のアカウントは検索してもヒットしない。
 他にも国内での塩の買い占め騒動が起きたほか、日本産ではない魚介類の消費も急減した。中国にとって最も重要な同盟国であるロシアのプーチン大統領が、処理水放出に対して日本への武力行使を検討すると脅すフェイク動画も投稿された。
 ユ氏は「中国政府は世論のクールダウンを狙った仕掛けをしている」とも指摘する。検索ワードのランキングの動向が示唆している。
(後略)
 日本経済新聞 2023年9月30日 5:00

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「中国のネットを使った風評加害工作は失敗し、撤退している」という分析を出している。

(2023/09/25の記事、今は「日本のターン」だから)で書いたように、この「デマ流し」工作では日本の特定産業以上に中国国内の水産業者が「悲鳴」を上げることになってしまったのだからどっと払い。

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 日本のホタテ「おいしい」 宮下農水相が販売支援 マレーシア


(写真、時事通信より。クアラルンプール市内の日系小売店で日本産ホタテの刺身を配る宮下一郎農水相(中央)=4日)

【クアラルンプール時事】東南アジア諸国連合(ASEAN)との農林相会合出席のためマレーシアを訪問中の宮下一郎農林水産相は4日、クアラルンプール市内の日系小売店で日本の水産物の販売支援を行った。
 提供されたホタテの刺し身を試食した来店客からは「おいしい」との声が相次いだ。
 店頭には宮城県産ホタテの刺し身や新潟県産米を使ったホタテずしが並び、農水相は試食用の刺し身を配って歩いた。試食した会社員のクアさん(65)は「とてもおいしい」と評価。学生のシャロンさん(23)も「新鮮でみずみずしかった」と喜んでいた。
 東京電力福島第1原発の処理水海洋放出を受け、中国は日本産水産物を禁輸。日本は新たな輸出先として東南アジアを開拓したい考えだ。宮下農水相はあいさつで「こうしたフェアを各地でやっていき、多くの皆さんに知ってもらうことで水産物の輸出拡大につなげたい」と期待を語った。
 ただクアさん、シャロンさんとも「処理水放出後も日本産水産物を食べているが、少し量は減らそうかとも考えている」と打ち明けた。輸出先の拡大には、安全性についてなお消費者への丁寧な説明が必要であることをうかがわせた。 
 時事通信 10/4(水) 20:33

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 政府も「他の売り込み先」確保に動いてくれているのだから、業者もぶうぶう文句をいうだけではなく企業努力をしなくては。


 おまけ。

 それにしても、農水相が、

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「ホタテを1人年5粒食べて」 農水相が国民に異例の呼びかけ


(写真、朝日新聞デジタルより。記者会見でホタテの消費を訴える宮下一郎農林水産相=東京都)

 ホタテを1人5粒食べて――。宮下一郎農林水産相は29日の会見で、こう呼びかけた。東京電力福島第一原発の処理水放出で、中国と香港が日本の水産物の輸入規制を強化。影響の大きい北海道などのホタテについて、国内での消費を促して水産業者の被害を最小限にとどめるねらいだ。
 農水省によると、日本国内から中国と香港に年17万9千トン(2022年)のホタテを輸出していた。貝殻付きのホタテ1枚は200~250グラムという。この重さで計算すると、国民1人あたり年5~7粒食べれば、行き場を失った輸出分の多くを消化できるという理屈だ。日本国内の消費量は年22万トンで、これも含めると年十数粒になる。
 宮下氏は「#食べるぜニッポン!」と書かれたプラカードも掲げ、「毎月1粒ずつ年12粒食べてほしいが、1粒ずつはちょっと無理なので、数個入ったホタテ料理を年に2回食べて応援してほしい」と訴えた。
(後略)
 朝日新聞デジタル 9/30(土) 8:00

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 こんなことを言ったからと、

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 宮下一郎農水相「ホタテ1人5粒食べて」の呼びかけに「高くて買えないわ」「これが対策?アホとしか…」反発する意見目立つ

 中国が日本の水産物の輸入規制を強化しているのに対し、宮下一郎農林水産相が29日の会見で「ホタテを1人5粒食べて」と呼びかけたことにネットが大きく反応。「ホタテ5粒」「異例の呼びかけ」などの関連ワードがトレンド入りした。
(中略)
 ネット上では、「ホタテ好きだから余裕っす」「よし!食べっか!」と肯定的に受け止める声もあったが、「ホタテ高くて買えないわ。なんで政府の失敗を私たちが尻拭いしなきゃいけないの」「これが政府の『対策』ですか。ほとんどアホとしか思えない」と反発する意見が目立った。
 中日スポーツ 9/30(土) 16:01

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 頭を沸騰させている、スポーツ紙が漁ってくる「いつもの面々」ときたら。

「天ぷらナイツ」の人間たちは、そんな経済状態の者たちなのか。なるほど自民党議員がフランスに行っただけで僻みを爆発させるわけだ。
 だが、年間五つ程度のホタテが「高くて買えない」というならば、僻む前に、まずはそのコメントを書き込んでいる機械やその通信費を見直す方がいいと思うぞ。

 そしてそんなポストばかりが「目立つ」中日スポーツのSNSは、いったいどんな人間ばかりをフォローしているのかねぇ。

 ネットの仕組みを少しでも知っていれば、自分のタイムラインは自分がよく見るものが並ぶということぐらいは知っておかないとな。一応「ジャーナリズム」の端くれなのだし。


 本日の冬。

 つい数時前までは残暑でうだり、クーラーかけていなければ眠れないほどだったというのに、あっという間に布団をかぶっていないと眠れないほど寒くなった。

 かと思えば、

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 北海道・大雪山系旭岳で初冠雪 国内気象台で今季初確認


(写真、毎日新聞より。初冠雪が観測された旭岳=北海道東川町で2023年10月4日午後3時50分、貝塚太一氏撮影)

 旭川地方気象台は4日、北海道最高峰の大雪山系旭岳(2291メートル)で初冠雪を観測したと発表した。全国の気象台で冠雪が確認されるのは今シーズン初。
 気象台によると上空1500メートル付近に寒気が入り、山頂付近で雪が降った。平年より9日遅く、昨年より1日早かった。
 大雪山旭岳ロープウェイを運行するワカサリゾート旭岳事業部(北海道東川町)によると、3日早朝に山頂から5合目(標高約1600メートル)の姿見駅までで積雪を確認した。ただ、気象台からは曇天のため同日中には視認できていなかった。【土屋信明、貝塚太一】
 毎日新聞 10/4(水) 19:22

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 北海道ではもう雪が観測されている。

 なんなんだろうなぁ、この気候。

 皆さんもどうぞ体調にお気をつけて。