ブーメラン投げて遊んでいるんじゃなくて!(怒) | 偕楽園血圧日記

ブーメラン投げて遊んでいるんじゃなくて!(怒)

 戦時の雪以来、水戸では快晴のうららかな天気が続いているのだが、雪国の方はかなりひどい荒れ模様のようで。

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 長野・白馬乗鞍岳で雪崩、フリースタイルスキー元王者のアメリカ人ら2人死亡

 長野県小谷村の白馬乗鞍岳で29日に雪崩が発生し、翌日2人の死亡が確認された。うち1人は、アメリカの元フリースタイルスキー世界チャンピオン、カイル・スメインさん(31)だった。家族が認めた。
 日本の当局などによると、雪崩は白馬乗鞍岳の東側の斜面で起こり、アメリカとオーストリアからスキーに来ていた男性5人が巻き込まれた。うち3人は安全に下山したという。
(後略)
 BBC News 1/31(火) 9:44

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 雪崩で亡くなる方も出ている。痛ましいことだ。

 どうか皆さんお気を付けて。

 それにしても、スキーチャンピオンのような雪の状態を視るプロですらこんな事故に遭ってしまうのだから、雪崩の事故で引率者を訴えている訴訟は、少し無理があると思うな。


 さて、昨日取り上げた岸田総理の息子の翔太郎秘書官が「公用車で観光してお土産まで買っていた」という週刊誌記事のこと。
  いつものようにきちんとした調査もないまま煽るように書かれたものを頭から信じ込んだ人間たちが大騒ぎ。
 火をつけたトラッシュ雑誌がそれに便乗して「岸田首相と長男秘書官は『特権階級』なのか――父子に欠けている「真の貴族精神」を考える」(デイリー新潮 1/31(火) 6:05配信)と「妬み、僻み、嫉み」の「3み」煽りをやり、

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 小沢一郎氏 岸田首相長男が購入?閣僚への土産を批判 「なぜ大臣達に土産が必要なのか?感覚が異様」

 立憲民主党の小沢一郎衆院議員(80)が27日、事務所の公式ツイッターを更新。岸田文雄首相(65)の長男、翔太郎秘書官が欧米歴訪同行中に購入したものとみられる土産について言及した。
「くだらすぎる。なぜ大臣達に土産が必要なのか?一体何を買ったのか?公費を使って何をやっているのか?首相長男秘書官の『観光』を正当化するために、次から次に出てくる岸田首相の醜い言い訳。感覚が異様である」と斬り捨てた。
(後略)
 スポニチアネックス 1/31(火) 14:01

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 もうテレビや全国紙には見向きもされず、ただスポーツ紙のこたつ記事にしか登場しなくなった野党の「元大物」もバッシングに参戦してきているのだが、

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 民主党政権でも土産物購入、首相長男批判はブーメランか


(写真、産経新聞より。鳩山由紀夫元首相から訪米土産のチョコレートを受け取ったことを紹介する大河原雅子氏のブログ)

 旧民主党政権で首相を務めた鳩山由紀夫氏が平成21年に訪米し、オバマ元大統領と会談した際、所属議員に配る土産物のチョコレートを購入していたことが31日、分かった。民主党の系譜に連なる立憲民主党は衆院予算委員会で岸田文雄首相の長男、政務秘書官の翔太郎氏が欧米訪問の同行時に百貨店で土産物を購入していたことに批判を強めているが、「ブーメラン」となる可>能性がある。

 当時民主に所属し、現在は立民衆院議員の大河原雅子氏は当時のブログに鳩山氏から土産物のチョコレートを受け取ったことを紹介。「早速スタッフと一緒にお相伴しました」と書き込んだ。
 また、同じく民主議員だった国民民主党の玉木雄一郎代表も鳩山氏から土産物を受け取り、「結構おいしいチョコレートでした。総理、ありがとうございました」とブログに記載していた。鳩山氏が土産物の購入のために、政務秘書官に依頼したり、公用車などを使用をしたりしたのかどうかは明らかになっていない。
 玉木氏は31日、記者団に首相の外遊時に関係者に土産を購入する慣習について「配る文化そのものをやめるべきだ」と述べていた。
 産経新聞 1/31(火) 12:56

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 さっそくこんな過去がほじくり返されてきた。相変わらず精度の高いブーメランである。
 この鳩山政権の時に与党の幹事長をやっていたのは。どこの誰だったろう? 「党が主導」といって内閣のコントロールを与党が行う体制を作り、「陳情はすべて自分のところに持ってくるように」といって君臨していたのは?(2009/11/03の記事、「すっきりどころか闇の中へ」参照)

 昨日指摘した「今まではどうだったのか」がこれで分かった。今までからこういうことは慣習になっていたのだ。
 鳩山氏の場合は「誰が購入したか」までは分かっていないが、まさか総理自身でスーベニールショップに行ったわけでもないだろうから、外務省関係者か官邸関係者が差配したと考えるのが普通だろう。

 この「お土産」をもらっていた当時民主党の玉木氏(現、国民民主党代表)が、

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 首相長男の土産購入は「スーベニア・ポリティクス」 国民・玉木代表

■国民民主党・玉木雄一郎代表(発言録)
(岸田文雄首相の長男で政務秘書官を務める翔太郎氏が欧米歴訪時に土産を購入したことについて)正直、民主党政権のときもあった。首相や閣僚が外遊したときに、お土産を買ってきて関係するところに配らなきゃいけない文化そのものをやめるべきじゃないか。さすがに事務の秘書官に頼むわけにはいかないので、息子である政務の秘書官に頼むという一定の区切りをつけたつもりなんだろうが、外遊のたびに、ワシントンに行ったらホワイトハウスの絵が入っているピーナツを買ってくるとか、やめたほうがいい。
 そういう慣習も含めて、古い政治から脱却するいいチャンスだ。今回のことは今回のことでしっかり反省して、今後、首相や閣僚が外遊したときに、お土産を買ってきて配るとか、お土産がないから不平不満を言うとか、そういう政治から早く、日本の政治は脱却すべきだ。スーベニア・ポリティクスみたいなのはやめたほうがいい。(記者会見で)
 朝日新聞デジタル 1/31(火) 13:30

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 まさに昨日書いた「今までの秘書官たちも総理外遊で同じようなことをしていたというのならばそれは『ルーチンワーク』。翔太郎氏個人や総理を責めるのではなく『そういう風習があったことはいいのか』という話をしなければ。」の方向で提言をしてくれているのだが……さて、「桜を見る会」で今までの内閣でもやられていたことをひたすら無視して安倍叩きだけをやっていた面々が、こういう建設的な議論をやってくれるだろうか? 「なぜ大臣達に土産が必要なのか?」と言いながら玉城代表のような話ができずに個人叩きをしている小沢氏のような人たちは。

 有権者は「総理叩きという娯楽」ではしゃがず、「政治は自分事」としてしっかり見ていかなければ。


 ツイッターなどを見ていると、この「お土産」では具合が悪いと見た人間たちが「公用車の使用がー公私混同がー」というところにポイントを持って行こうとしているようだが、それについては、

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 首相長男、欧米歴訪中は私的な観光や買い物せず 官房副長官が説明

 木原誠二官房副長官は27日の記者会見で、岸田文雄首相の長男で、首相の政務秘書官を務めている翔太郎氏(32)が1月に首相が欧米を歴訪した際に公用車を使って観光や買い物をしたとの週刊誌報道を受けた点検結果を発表した。

 木原氏によると、翔太郎氏の各地での行動について現時点で判明したのは(1)各訪問地の国際機関やシンクタンクなどへの訪問や関係者との意見交換、(2)首相訪問の対外発信に使う目的で街の風景やランドマークの外観撮影、(3)政治家としての首相の土産の購入という三つの目的だったという。観光施設の中に入ったり、私用の買い物をしたりしたことはなかったという。
 木原氏は「個人の観光動機による行動は一切なく、観光施設の訪問時も目的以外の行動は行っていないことが確認できた」とし、「政務秘書官としての公務以外の不適切な行動はなかった」と説明した。
 朝日新聞デジタル 1/27(金) 11:30

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 という説明がされていて、「(2)首相訪問の対外発信に使う目的で街の風景やランドマークの外観撮影」というのはつまるところ、


https://twitter.com/kishida230

 この手のもので使う宣材を集めていたということになっているのだろう。

 まあ、

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 首相長男撮影の観光地写真、官房長官「使ってない」 公用車を利用

 岸田文雄首相の長男で、政務秘書官を務める翔太郎氏(32)が、首相の欧米歴訪時に公用車で観光地をめぐって撮影した写真が、政府の対外発信で使われていないことがわかった。松野博一官房長官が30日午前の記者会見で明らかにした。これまで政府は、公用車を利用して観光地をめぐったのは対外発信用の撮影だと説明していた。
 松野氏は「現時点では対外発信に使用していない」と認めたうえで、撮影した写真は「(外国訪問の)日程終了直後に対外発信に使用することもあれば、一定期間収集し、後日、一連の活動記録として対外発信に使用することもある」と説明した。
(後略)
 朝日新聞デジタル 1/30(月) 12:45

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 今のところは「ボツ」になっているようだが。

 今回のことは玉木代表の提言にもあるように、「秘書官の仕事とはそういうものなのか?」という議論のネタにするもので、それで個人を悪しざまに言って満足するようなものではない。
 それこそ「今までそういうことばかり何年やってきた? それでなにか政治が成し遂げたことがあるか?」と問うていくべきことだ。


 おまけ。

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 滋賀県議のバッジ、18金から銀製に ウクライナ侵攻で金価格高騰


(金価格高騰に伴う経費節減のため、銀に金張り加工に変更された滋賀県議会の新しい議員章=同県議会事務局で2023年1月31日午後1時51分、庭田学撮影)

 滋賀県議会(定数44)は、議員に交付される「議員章(バッジ)」を従来の18金から変更し、銀に金張り加工の仕様に見直した。ロシアのウクライナ侵攻に伴い、金価格が高騰したため。18金製なら1個5万円程度と見込まれたが、新たなバッジは1個約6400円になり、約200万円を節減できたという。
 県議会事務局によると、バッジは新たな任期が開始するたびに議員全員に交付される。入札を経て選挙の前に調達する。現在の2019年からの任期分は1個約2万5000円だったが、今年4月からの次期任期分はその2倍が見込まれた。「6万円近くになるという見方もあった」という。このため、岩佐弘明議長がバッジ見直しを指示、各会派が了承した。
 議員バッジを巡っては、京都市議会が経費節減のために22金製から金メッキ製に変更した例がある。【庭田学】
 毎日新聞 1/31(火) 16:59

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 やれやれ(ため息)。

 この記事には、

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そんなのはゴールドでもシルバーでもなくても良い。一番良さそうなのがステンレスだね。さびないしちょうどいいよ。何故バッチごときに金をかけるのか意味が分からない。あと支給じゃなくて議員の注文方式で良いかと思うよ。ゴールドが欲しい人はゴールドを注文、ステンレスが欲しいならステンレス。議員自身が金を出して買う方式にしたらいい。するとあいつはゴールドであいつはステンレスだのと変な争いが起きると思うけどそれはそれでいいと思う。
 毎日新聞 1/31(火) 16:59配信「滋賀県議のバッジ、18金から銀製に ウクライナ侵攻で金価格高騰」コメント欄より

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 こんなコメントもつけられているが、建前とはいえ、議員は我々の代表なのだ。(2018/12/09の記事、真面目な議論をする気はない人間に用はない)で書いたように、議員バッジは純金製でかまわない。それだけの「重さ」を身に着けてもらわなくてはならないのだし。
 その代わりあくまで「貸与」であり、任期が終わったら返還してもらうようにする。「そして次の当選者へ」とやっていけばいい。
 聞くところによると「元議員バッジ」のようなものもあるというが、「議員の身分を偽って新幹線に乗っていた元民主党議員」の事件もあったのだから、そんなものはなくしてしまおう。

 議員たちの地位をひたすら下げ、見下している間は、彼らも「その程度の仕事」しかしてくれないよ。


 本日のサポート。

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 登山や坂道も楽々、着脱できる人工筋肉アシストスーツ


(写真、Impress Watchより)

 ダイヤ工業は、人工筋肉で脚を上げる動作をサポートする「DARWING ArukeludePRO(ダーウィン アルケルデプロ)」を1月18日に発売した。価格は35,200円。
 腰に取り付けたコルセットと脚に取り付けたパーツを、太もも部分のゴム製の人工筋肉で繋いだ製品。座った状態で装着すると人工筋肉が伸び、坂道や階段での登り動作で人工筋肉が収縮して動作をアシストし、つまづきも防ぐ。登山や、観光名所の階段や急な坂道で活用できる。
 服の上に取り付けるアウタータイプのため、簡単に着脱できる。また、平坦な道を歩く際には、ベルトをゆるめて、アシストをオフにできる。腰部分のコルセットは軽い力でも取り付けられる構造で、腰をしっかりと支える。
 本体サイズはフリーサイズで、身長160~180cm、ウエスト周囲75~115cmに対応。手洗いでの洗濯が可能。
 Impress Watch 1/31(火) 6:30

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 面白いな。
 記事には人工筋肉の作動原理が書かれていないが、動力を必要としないようなのでこれは(2017/10/12の記事、さすがは「壊し屋小沢」の弟子、優秀である)で取り上げたコロンビア大学の「シリコンなどを使ったゴム系」のものなのだろうか。
 だがあれは「自重の1000倍の重量物を持ち上げる」というのが売り文句だったしなぁ。これはそこまでのパワーを出すものではないようだし……出すものではないんだよね?
 大きなパワーを出すためには、それを受けるための支えが必要になる。
 こういうアシストが必要な人の骨格では、そこまでの強度が維持できないだろうし。

 もう少し細かな製品情報を書いてほしいところだ。せっかくいいものを見つけてきてくれているのだから。