彼らには「鼻薬」すら必要ないな | 偕楽園血圧日記

彼らには「鼻薬」すら必要ないな

 バッハ会長はまた長々と演説したらしい。マイナス四度の寒さの中で。

「コーストバスターズ」を見ていたのでわからなかったが、その北京オリンピックの開会式では、

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 北京五輪開会式、聖火点火者の1人はウイグル族


(写真、CNNより。聖火の点火者を務めたジニゲル・イラムジャン選手(左)と漢族の趙嘉文選手)

(CNN) 中国で4日、北京冬季五輪の開会式が行われた。聖火の点火者に選ばれたのは、ウイグル族のジニゲル・イラムジャンと漢族の趙嘉文という2人のスキー選手だった。
 隅々まで演出された開幕式の他の部分と同様、ジニゲル選手と趙選手の選出は象徴的かつ意図的とみられる。ウイグル族は中国西部・新疆の少数民族であり、中国は新疆での大規模な人権侵害を批判されている。
(中略)
 今回の開会式は民族団結を大きく打ち出しており、ウイグル族のジニゲル選手と中国で支配的な漢族の趙選手をペアで起用する決定はプロパガンダの一環である可能性がある。この2人の起用に加え、中国の56の公式民族が一緒に中国国旗を持つ演出もあった。
 中国は近年、新疆の言説を変化させようと全面的なプロパガンダ作戦を展開。新疆に抑圧はないと「証明」するために国営メディアの記者を現地に派遣したり、海外に住む中国政府の批判者を狙い撃ちにしたりする施策を行ってきた。
 CNN.co.jp 2/5(土) 9:25

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 こんな政治的パフォーマンスが行われていたという。

 ひどいものだ。
 こんなことをやる中共にはも「どうして東トルキスタンは『国』として五輪に出ていないのだ?」と問うてやろう

 彼らがどういう了見なのかは、

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 国営テレビ「中国台北」呼称 台湾入場時に習氏の映像 北京五輪〔五輪〕

【北京時事】4日夜行われた北京冬季五輪の開会式の中継で、中国国営中央テレビ(CCTV)のアナウンサーが、台湾の代表団を「中国台北」と呼んだ。
 会場のアナウンスは従来通り「チャイニーズ・タイペイ(中華台北)」だったが、国内向けには「一つの中国」原則に基づき、台湾も中国の一部であることを強調した。
 台湾代表団が入場した際にCCTVは、貴賓席から見守る習近平国家主席の映像に切り替えた。続く香港代表団の入場時にも習氏を映しており、「一国二制度」での台湾統一を目指す習氏の意向をにじませた。 
 時事通信 2/4(金) 23:26

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 この「国内向け放送」によく表れている。

 ロンドン五輪の時に韓国選手が「独島我が領土」とか書かれた板を持って走り回って処罰を受けた。それと同等のパフォーマンスを「国」がやっているというのに何もいわないのならば、いよいよオリンピックとそれを仕切るIOCの意義というものが地に落ちることになる。


 ところでその北京五輪で、

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 スマホで悩む各国記者 五輪アプリに監視疑惑


(写真、産経新聞より。北京冬季五輪の関係者に利用が事実上義務付けられているアプリ「MY2022」の画面)

【北京=桑村朋、西見由章】北京冬季五輪では大会組織委員会の記者会見がライブ配信されるなど、パソコン(PC)やスマートフォンは取材の必需品だ。ただ、海外メディアの中には個人情報の詰まった私有スマホを置いてきたり、データを消して持ってきたりした人もいる。中国当局がネット通信や五輪のアプリを通じ、監視やスパイ行為を行う懸念があるためだ。

「出発前にスマホのバックアップを取り、データを消して持ってきた」と明かすのは、米UPI通信のカメラマン、リチャード・エリスさん(61)。北京で保存したデータは帰国後に再び消し、出発前のバックアップデータを復活させるといい、「私は標的にされないかもしれないが、各所に監視カメラがある国で警戒するに越したことはない」と語った。ノルウェー紙の男性カメラマンは「会社が支給したまっさらな状態の端末しか持ってきていない」という。

 北京五輪では、会場内のインターネット回線で中国国内の規制が解除され、通常は規制対象のグーグルやツイッターの閲覧もできる。中国政府や組織委員会は「クリーンさ」をPRするが、欧米のオリンピック委員会(五輪委)は警戒している。
(中略)
 サイバーセキュリティーに詳しい大阪大の猪俣敦夫教授は「アプリ上の通信や入力情報は全て記録されていると考えていい」と指摘。端末に不正アクセスする「バックドア(裏口)」を仕掛ける可能性については「中国にとり露見したときのリスクが大きい」としながらも、未承認アプリも入れられる基本ソフト(OS)を採用する携帯は「危険性がある」と話している。
 産経新聞 2/4(金) 19:30

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 大会委員会が「スマホにはこのアプリを入れるように。これは単純な『お願い』ではない」としているものに「スパイウェア疑惑」があるという。

「何をいまさら」という感じである。
 中国の出すこの手のものが怪しいのは、トランプ政権時代のファーウェイ騒動からずっと言われていることではないか。
 そして、スマートフォンなどは個人の持ちものなのだから、その管理をするのも持ち主個人なのも当然。当局としてはこれを警戒してスマートフォンなどを「持って行かない」選択をしてくれて内情発信が少なくなってくれればよし、インストールしてくれてもよしというところ。

 そういう姑息な計算をしているのは北京だというのに、

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 北京五輪アプリへの対応を批判 立民・泉代表「別の端末を」

 立憲民主党の泉健太代表は4日の記者会見で、北京冬季五輪の新型コロナウイルス対策として、各国代表団などに義務付けられている公式アプリを巡る日本政府の対応は不十分だと批判した。
 北京五輪では代表団などに対し、入国前にアプリをスマートフォンにインストールし、健康状態を申告することを義務付け。専門家らは不正アクセスを招く可能性があると警告している。
 泉氏は、日本政府や日本オリンピック委員会(JOC)が事前に対策を考えておく必要があったと指摘。「個々人が使っているスマホでなく、別の端末を用意するのが最も現実的だ」と語った。
 共同通信 2/4(金) 13:02

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 この野党代表はなぜ日本政府に文句をつけているのだ?

 百歩譲ってJOCに「選手のことを考えてレンタルスマホとかを用意しろ」というのならばまだわかるが、政府はこの問題に関してはまるで関係ない。個人のスマホの対策をわざわざ政府が考えるものではない。
 こういうことを言う彼は、「では個人情報が抜かれているというLINEの使用を法で禁止します」といったら、いったいどういう反応をするだろう。

 彼らは東京五輪の時にも主催のIOCやホストの東京都知事をほっぽって「菅叩き」をやっていたが、まだその癖が抜けていないのだろうか。
 オリンピックの政治利用というところでは、彼らは中共と「同類」である。
 

 そもそも泉代表には、こんなことで政府叩きをする前に、自党の代表代行が、

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 蓮舫氏、橋下徹氏のメディア出演自粛求める民間キャンペーンに賛同&拡散 その後削除


 立憲民主党の蓮舫参院議員が3日、自身の公式ツイッターを更新。元日本維新の会代表でタレント・弁護士として活動する橋下徹氏の、メディアへの出演自粛を求める民間のキャンペーンを拡散し、賛同を求めた。現在は当該のツイートは削除されている。

 蓮舫氏はツイッターで、「ツイッター民: 弁護士の橋下徹氏が連日テレビのワイドショーなどに出捲っていますが、どうみても特定の政党の関係者だと思います。不適当だと思うので出演自粛を望みます。」とする署名サイトの記事を引用リツイート。「以下のキャンペーンに賛同をお願いします!」と呼び掛けた。
(中略)
 署名サイトでは「橋下徹氏は日本維新の会の“生みの親”であり、今でも強い影響力を持っている事はご本人以外の誰もが感じている事だと思われます」「橋本氏は事あるごとに他の野党を悉く批判する事で結果的に維新をアシストしており特定政党と無関係とは言い難い状況だと常日頃から不快に感じておりました」「連日の様にテレビ出演し、維新の会が利する様な発言をすることは自称”私人”としてあるまじき行為だと思いますし、その彼の方言を垂れ流し続けているテレビ局の対応も公平性を欠いていて大問題と考えます」(いずれも原文ママ)と、橋下氏を断罪している。蓮舫氏は、この匿名による橋下氏への批判に賛意を示し、メディアへの出演自粛を求めた。
(よろず~ニュース編集部)
 よろず~ニュース 2/3(木) 18:44

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 こんな「圧力行為」の推奨をしていることに対して何か言うべきではないのか?

 以前自民党の議員が党内の会合で沖縄の地元紙について「左翼勢力に完全に乗っ取られている。沖縄の世論のゆがみ方を正しい方向に持っていく」と発言した時(2015/06/29の記事、「無能な味方は敵より怖い」参照)、野党やマスメディアはどれだけ騒いだか。
 その一方、安住前立民国対委員長が「新聞評価」なるものを国会の廊下に貼り出した時(2020/02/06の記事、「自己紹介はもういいよ(苦笑)」参照)、どれだけ騒がなかったか。

 今回の一私人のテレビ出演への圧力行為への称賛・加担も、当人は「消して逃げて」いるようだが、「なかったこと」にするようでは許されない。
 私も「橋下氏のような人間がテレビに出て勝手なことを言うのは社会的な害悪」だと思っているし、「あんなやつ出すな」とぼやいたりもするが、一民間人のボヤキと国会議員が「公の場」で行ったものとでは事の重さが違う。

 安住氏といい蓮舫氏といい、そういうことを平気で行うのは、ものの考え方が中共と共通しているともいえる。
 これを問題としないわが国の「ジャーナリズム界隈」もまた。

 いまだに、

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「東京五輪の失敗を繰り返してはいけない」2030年札幌五輪を阻止するために今やるべきこと

 札幌市が招致を目指す2030年冬季五輪について、IOCが年内にも開催内定とする可能性があると、今年1月に共同通信などが報じた。神戸親和女子大学の平尾剛教授は「ひとたび五輪が内定すると“どうせやるなら派”と呼ばれる人たちが開催を後押しする。8年後の五輪を阻止するには今からでも決して早すぎない」という――。

■開催反対が8割超だったのに強行された東京五輪
(後略)

平尾 剛(ひらお・つよし)
神戸親和女子大教授
1975年、大阪府生まれ。専門はスポーツ教育学、身体論。元ラグビー日本代表。現在は、京都新聞、みんなのミシマガジンにてコラムを連載し、WOWOWで欧州6カ国対抗(シックス・ネーションズ)の解説者を務める。著書・監修に『合気道とラグビーを貫くもの』(朝日新書)、『ぼくらの身体修行論』(朝日文庫)、『近くて遠いこの身体』(ミシマ社)、『たのしいうんどう』(朝日新聞出版)、『脱・筋トレ思考』(ミシマ社)がある。

 プレジデントオンライン 2/5(土) 11:16

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「失敗五輪の東京」というレッテル貼りをして喜んでいるようなライターとその記事を載せるような雑誌もあるし。
 このライターの人、やたらと朝日新聞系での仕事が多いようだが、「Dappi」どころではないのではないかな、これは?

 なるほど。東京五輪にあれだけ文句をつけていた勢力が静かだったり、ことによっては「北京は素晴らしい。それに比べて東京は」と言い出しているのは、そういうことなのだろう。


 本日のリバイバル。

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 映画「機動戦士ガンダム ククルス・ドアンの島」6月3日公開。キャラ設定画初公開


(写真、Impress Watchより)

 映画「機動戦士ガンダム ククルス・ドアンの島」の公開日が2022年6月3日に決定した。あわせて、アムロ・レイ役の古谷徹、安彦良和監督からコメントが発表されたほか、ホワイトベースメンバーのキャラクター設定画、総作画監督/キャラクターデザインの田村篤氏による描き下ろしイラストも公開された。

 1979年に放送されたガンダムの原点「機動戦士ガンダム」の第15話「ククルス・ドアンの島」。ガンダムとアムロの物語が、劇場版3部作でも描かれることのなかった伝説のエピソードと共に「機動戦士ガンダムIII めぐりあい宇宙」の劇場公開からおよそ40年の時を経て、スクリーンに舞い戻る。
(中略)
 アムロを演じる古谷は「まさかククルス・ドアンの島が映画になるなんて思いもしなかった。43年の時を経て、再びガンダムで戦う15才のアムロを劇場版で演じる事が出来るとは声優冥利に尽きる。アフレコに際し、自宅で時間をかけて念入りにリハーサルをした。ラストシーンの映像を見終わった時、思いがけず涙が溢れた。とてもリアルなモビルスーツの挙動、表情豊かなキャラクターたち、安彦監督ならではの実に魅力的な作品に仕上がっている」とコメント。
 安彦監督は「『機動戦士ガンダム』は、名もない“小さな者達”が、たがいに助け合って巨きな敵と闘い、非情な運命の中を生きて行く物語です。かつてのテレビシリーズのなかに、もっともよくそうした色合いを表すひとつのエピソードがありました。しかし、いろんな事情からそのお話は全体の流れからはみだし、取り除かれてきました。今、ガンダムの初心を愛するスタッフはそれに光を当て、語り直します。ご覧ください。『ククルス・ドアンの島』」としている。
(中略)
■ STORY
ジャブローでの防衛戦を耐えきった地球連邦軍は勢いのままにジオン地球進攻軍本拠地のオデッサを攻略すべく大反抗作戦に打って出た。アムロ達の乗るホワイトベースは作戦前の最後の補給を受ける為にベルファストへ向け航行。そんな中ホワイトベースにある任務が言い渡される。無人島、通称「帰らずの島」の残敵掃討任務。残置諜者の捜索に乗り出すアムロ達であったが、そこで見たのは、いるはずのない子供たちと一機のザクであった。戦闘の中でガンダムを失ったアムロは、ククルス・ドアンと名乗る男と出会う。島の秘密を暴き、アムロは再びガンダムを見つけて無事脱出できるのか…?

■ メインスタッフ
企画・製作:サンライズ
原作:矢立肇 富野由悠季
監督:安彦良和
副監督:イム ガヒ
脚本:根元歳三
キャラクターデザイン:安彦良和 田村篤 ことぶきつかさ
メカニカルデザイン:大河原邦男 カトキハジメ 山根公利
総作画監督:田村篤
美術監督:金子雄司
色彩設計:安部なぎさ
撮影監督:葛山剛士 飯島亮
CGI 演出:森田修平
CGI 監督:安部保仁
編集:新居和弘
音響監督:藤野貞義
音楽:服部隆之

AV Watch,酒井隆文
 Impress Watch 2/3(木) 11:37

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「ククルス・ドアンの島」かぁ。

 本放送の時から「ザク一機を満足に稼働させたかったら整備分隊とそれなりの施設がいるだろうに」と引っかかっているのだが、「ポケットの中の戦争」でサイクロプス隊が四人(途中でバーニィーがアルの監視役になるので実質三人)でケンプファーを組んでしまえるぐらいだから、「あの世界」でのメンテナンス力は今とは違うものがあるのだろう(笑)。
 そこは「プラネテス騒動」のようにならないように特に突っ込まないが……ストリー的に、あれは今ではステレオタイプ的な「反戦争」ストーリーなので、うまく今の価値観でアップデートできるか否か。
 かといってあまりに変えてしまうと「ククルス・ドアンの島」ではなくなってしまうしなぁ。

 キャラ表にスレッガーがいたり、本編でアムロが「失って」いたのはコアファイターだったのものが、公表されたストーリーではガンダムになっているところなど、色々変えてあるようではあるけど……。