テレビ関係者は新型コロナが広がることを望んでいるのか? | 偕楽園血圧日記

テレビ関係者は新型コロナが広がることを望んでいるのか?

 ちょっと胸が苦しいなと思って横になっていたら、またいつの間にか時間がたってしまった。
 今日はニューズウィーク日本版など週刊誌のことでぼやこうと思っていたのだが……その前に。

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 コロナの増殖抑える物質を発見「治療薬の有望な候補」 

 国立国際医療研究センターなどのチームが、新型コロナウイルスの増殖を妨げる二つの化合物(小分子化合物)を見つけたと発表した。試験管の実験では毒性も少なく、既存の薬をあわせて使うことでより高い効果が示されたという。
 チームは同じコロナウイルスであるSARS(重症急性呼吸器症候群)の原因ウイルスに対し、たんぱく質を分解する酵素「プロテアーゼ」のはたらきを阻害する化合物の有効性が示されていたことに着目。同じようなはたらきをする化合物を人工的に約400種類つくった。新型コロナウイルスに感染させた細胞に注入し、ウイルスの増え方を調べた。
 その結果、二つについてウイルスの増殖を抑える高い効果がみられ、「GRL1720」「GRL2420(5h)」と名付けた。2420は新型コロナの治療薬として使われているレムデシビルとあわせて使うことで、ウイルスの増殖が使用前に比べて1億分の1まで減るなど、ほぼ完全に抑えることができたという。
 同センター研究所の満屋裕明所長は「新型コロナの根本的な治療薬がまだない中で、有望な候補物質が見つかった」と話す。今後、新薬開発を目指し、動物実験などの研究を進めていくとしている。
 英科学誌ネイチャー・コミュニケーションズに28日、論文が掲載される。論文はhttps://doi.org/10.1038/s41467-021-20900-6から読める。(松浦祐子)
 朝日新聞デジタル 1/28(木) 19:00

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 こんな物質が発見されたという。

 すごいな。
「風邪の薬を作ったらノーベル賞ものだ」とは昔からよく言われてきたが、原因ウイルスによってはその「症状を抑えるのではない風邪薬」というのができそうな勢いだ。
 政治の世界ではくだらない足の引っ張り合いをやっている低レベルな人間がうじゃうじゃいるが、科学の世界はさすがに「事実が相手」だけあって冷静だ。

 畑違いだがかつては物理学を学んだ「はしくれ」として、科学者の皆さんにエールを送ろう。


 その一方、

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 桂南光、コロナワクチン接種に嫌悪感「信用できない」

 落語家の桂南光(69)は30日、読売テレビ「あさパラ!2時間スペシャル」(土曜・午前9時25分)で、新型コロナウイルスのワクチン接種について「私はワクチン受けません。ワクチンを信用できないから。なんで4月まで日本がワクチンを手に入れられないのか」と吉村洋文知事(45)に疑問をぶつけた。

 吉村知事は「ワクチンがいつどのぐらいの量がくるのか分からない。その数をベースにして会場を抑えて、医者の日程抑えるシミュレーションしにくい」と現状を話した。
 すでに接種が始まっているイスラエルでは、高い効果が証明されていることを説明。それでも南光は「痛い目して2回打って。副作用おこっておかしなことになるのは嫌。それやったらみんながかからないようにちゃんと意識をもってやる」と改めて拒否した。吉村知事は「ワクチンを打つか打たないか最後は個人の判断。ただかなり高い有効率がある。高齢者の重症化を防ぐのはかなり高い。副作用は10万人に1人くらい」と述べた。その上で自身に順番が回ってきた時については「許されるのであれば一番最初に打って広めていきたい」と話した。
(中略)
 南光は「入院拒否した人が行政罰とか刑事罰おかしい。入院したいと言ってるのに、できなかったために死んでる人がたくさんおる。その責任とらずに、上から刑罰つけるのはおかしいやないか。国会議員を辞めろ」と激高した。
 スポーツ報知 1/30(土) 12:02

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 テレビ局受けで言っているのかどうなのかは知らないが、こういうことを平気で地上波の番組で流す人間は、いったいどういう神経をしているのだろう?

 福島の事故の後も、この手の「科学の基礎知識もない」ような人間がテレビやネットでデマを流しまくった。
 基礎知識がないので「半減期を『その間ずっと放射線を出し続ける期間』だと思って危険性を語った」り、行きついてしまうと「自然と人工の放射能は違う」などとまで言い出したりする始末。
 説明しておくと、半減期というのは「その期間放射性物質が放射線を出し続ける」という意味ではなく、「放射性物質の半分が一回放射線を出して別の物質に変わる期間」である。
 つまり「半減期100個のセシウム137があったら、そのうち50個が30年間に一回だけ放射線を出して別の物質に変わる」ということで、年平均の放射線量はおよそ1,67ベクレルということになる。
 今は変化後のバリウムのことは考えに入れないが、このバリウムも60時間程度の間に一度だけ放射線を出して安定した物質に変化する。つまり、半減期の長さはその原資がより安定しているということを示すもので、極端な話今はやりの半減期13年のトリチウム(三重水素)に対して普通の水素の「半減期」は「無限」とされている。これを「普通の水素は無限に放射線を出し続けるからトリチウムより危ない」と理解する者はいないだろう。
 もちろん、これらの核崩壊については人工放射性物質も天然資源から抽出された放射性元素も変わりがない。出てくる放射線は水素だのカリウムだのといった原子の種類によって変わるだけで、自然だの人工だのは関係ない。

 また、当時言われた「100ミリシーベルト以下では影響が分からない」というのも、つまりはそれ以下ではたばことかストレスとかの影響に紛れてしまうほどのもの」ということで、昔のように「200ミリシーベルトの被曝でこれぐらいの影響が観測されるならば100ミリならばその半分、50ミリはさらに半分で」という考え方(LNT仮説と呼ばれる)は否定されて久しい。

 だというのに、事故から十年がたってもまだ、


https://twitter.com/preciousheart74/status/1354694100180561920

 こんなことを言い出す人間が現れるのには、まったく腹立たしいことこの上ないのだが、それと同じような動きがまた、新型コロナのワクチンでやられようとしているのだから、まだ広がらない今のうちに潰しておくことが大切だ。

 新型コロナワクチンの開発が早かったのは安全確認の治験を省略したのではなく、普段ならば段階的に行われる「認証という政治的手続き」を並行して行うようにとトランプ前アメリカ大統領が決めたからである。
 これによって「第一段階で集まったデータを次々に出すことで認証手続きが進められ。それが終わったものから第二段階に進み」ということができるようになった。彼はこれをワープピード作戦」と呼んだ。
 話はずれるが、こういうところや宇宙軍のロゴなどから彼が「スタートレック」のファンだということが分かり、そこから彼が「グレートアメリカ」という時に、どの時代を頭に浮かべているかもわかることだろう。
 話を戻すと、「トランプの手柄になるから気に食わない」というマスメディアがそういうところを「隠し」たり、世間に不安をばら撒くことが「警鐘」だと思い込んでいる者たちが非常に低い副反応例を「まるで半々であるかのように言説を並べて」伝えたりするから、

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 産経・FNN合同世論調査 期待のワクチンも若い女性に否定的な声多く コロナ対策は厳しい評価

 産経新聞社とFNN(フジニュースネットワーク)が1月23、24両日に実施した合同世論調査では、新型コロナウイルス感染症の収束に向け、ワクチンに高い期待が集まっていることが浮き彫りになった。ただ「接種しない」との回答は3割に達し、特に女性で忌避感が強い。期待とは裏腹に、ほとんどの世代が菅義偉(すが・よしひで)政権のコロナ対策を厳しく見ており、接種率向上も含めて今後も課題は多い。

 ワクチンに「期待する」との回答は77.2%だが、男性に限ると81.6%で、女性は73.0%と性別で差がついた。男性60代以上は9割近くが「期待する」と答えたが、女性20~40代は60%台半ばにとどまった。
 接種の意向を尋ねた設問では、差がさらに広がる。「接種しない」との回答は男性の21.8%に対し、女性は36.6%となった。女性の中でも比較的若い世代に忌避感が強く出ており、20代の46.3%、30代の42.1%、40代の45.6%が接種しないと答えた。
(後略)
(千葉倫之)
 産経新聞 1/25(月) 21:19

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 世間がこんな風に思ってしまう。

 この「若い女性」の世代は子宮頸癌ワクチンの時に一番煽られた世代なので、それを引きずっているというところもあるのだろう。感染しても死亡リスクの低い世代だというのもあるのかもしれない。
 が、ワクチン接種は「それを行うことで抗体獲得者を増やし、ウイルスの拡散『スペース』を小さくする」という効果を狙うところがあるのだ。

 すでにかなり数の接種が進んでいるイスラエルからは、

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 ワクチン接種で感染率が3~6割減? 先進地イスラエルからの報告

 中東イスラエルで、新型コロナウイルスのワクチン接種が世界に先駆けたペースで進んでいる。昨年12月に接種を開始し、すでに国民の2割が1回目の接種を済ませた。接種で感染率が3~6割低下したとする研究報告も発表され、接種が進むことでさらにワクチンの効果が証明されることも期待されている。
 保健省によると、イスラエルでは15日までに約199万人が1回目の接種を受けた。約925万人の国民の2割以上にあたる。
 英オックスフォード大などがまとめる「Our World in Data」(14日現在)によれば、人口100人当たりの接種数は24・96。2位のアラブ首長国連邦(15・45)をはじめ、英国(4・94)、米国(3・37)などを大きく引き離して世界トップを走っている。
 イスラエルは米製薬大手ファイザーと大型契約を結ぶ代わりに、接種結果の統計データを同社に提供することで合意している。医療インフラが整い、デジタル化も進んでいることから、同社はイスラエルで有用なデータが早期に得られると判断したとみられる。
(中略)
 ワクチンの効果を示唆する研究結果も報告され始めている。
 国民への接種を担う健康維持機構の一つ「クラリット」は、接種を受けたグループと受けていないグループのそれぞれ20万人を調査。感染者に接触して隔離対象となった人のうち、実際に感染した確率をグループ間で比較した。
 接種したグループでは、1回目のワクチン接種から14日後には感染率が33%減少。接種12日目までは感染率に変化はなく、13日目から低下が見られたという。
(後略)
 朝日新聞デジタル 1/15(金) 19:31

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 こんな話も出てきているのだ。

 リテラシーの低い人が「自分の感情」だけで「ワクチン怖い」と思うのは自由だ。
 が、それを公の場で大声で言い始めると。それは「攻撃」する行動になってしまう。
 ましてや「顔の売れた芸能人」が影響の大きな地上波のテレビでそういうことを言うと、流されてしまう人も出てくることだろう。それで接種率が下がっていつまでも感染拡大が続くようになったら、いったい南光師匠はどういう顔でテレビに出てくるのだろうか。
 もっと責任感というものを持って欲しいものだ。

 いやその前に、「入院拒否への罰則」と「入院先が満床になっている」という別の話を並べて政府叩きをするような「レベルの低さ」を何とかしてもらわないと。
「入院拒否」とか「抜け出し」はすでに入院ができている人に対しての話で、では南光師匠はこういう人たちが好き勝手出来るようにしておけというのだろうか? それこそ「入院出来ない人」がいるというのに?

 この論法は別の話をただ共通する単語でつなげて並べて「僻み、妬み、嫉み」を煽ろうとする悪質なものだぞ!(怒)


 本日の都市伝説。

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 大阪の地下鉄「トンネル内で踏切の音」の謎 半世紀以上続く「独自の工夫」とは


(写真、乗りものニュースより。1990年から大阪メトロで活躍する新20系電車(2017年2月、草町義和氏撮影))

地下に響き渡る「カンカンカン」
 大阪メトロの地下鉄に乗っていると、トンネルの暗闇の中から「カンカンカン…」と踏切の音が。ここは地下トンネル、道路が交差して踏切があるなんてことは、まずあり得ません。この音の正体は何なのでしょうか。
 大阪メトロが公式YouTubeチャンネルで1月28日(木)に公開した動画「地下鉄なのに踏切の音?なぜ?」では、その謎を明らかにしています。
 実は踏切の音の出所には、踏切も無ければ遮断機もありません。この音は、線路の点検などを行う作業員に、電車の通過を知らせる警告音なのです。
 点検作業は日中にも行われているため、現場には営業列車が頻繁にやってきます。普段はヘッドライトなどで接近を知ることができますが、急カーブの先では電車が突如現れる危険があります。そのため、安全対策として、補助的に警報機を設置しているといいます。
 大阪メトロによると、この警報機が導入されたのは1966(昭和41)年9月とのこと。ベルやブザー音といった他の警告音ではなく「踏切の音」を採用したことについては、「聴こえた際に、電車が来るというイメージがすぐに浮かびやすい」という理由からだそうです。
 乗りものニュース 1/30(土) 17:54

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 私も大阪にいる頃には気になっていたなぁ、これ。

 漠然と「工事用車両が通る『道』がトンネルの中にあるのだろう」と思っていたが、あながち間違っていたわけでもなかったんだ。
 たしかにブザー音よりも「電車がくるぞ」という緊張感がある。

 ただ、乗るたびに同じところで聞こえたように思うのだが……そんなに四六時中「急カーブのところ」で保線作業ってやっているものだろうか?
「地下鉄の踏切り音の怪」の話は、もう少しだけ生き延びる余地がありそうだ(笑)。