彼らは何と闘っているつもりなのだろう? | 偕楽園血圧日記

彼らは何と闘っているつもりなのだろう?

 いやはやなんなのだろうこの暑さは。
 昼間に外を歩いていたら、普段の冬よりも薄着をしているというのに汗だくになってしまった。
 これがまた突然寒くなったら、心臓にダメージが来そうだなぁ。


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 辺野古移設最大のヤマ場「土砂搬出」 政府と沖縄県の攻防激化

 米軍普天間飛行場(沖縄県宜野湾市)の名護市辺野古への移設工事を巡り、岩屋毅防衛相は4日、名護市安和(あわ)の民間企業「琉球セメント」の桟橋で3日から始めた土砂の搬出を一時停止したと明らかにした。桟橋設置工事の完了届が未提出だとして、搬出作業が県から「違法」と指摘されたため。政府は14日に埋め立て予定海域に土砂を投入すると3日に表明したばかりだが、ずれ込む可能性も出てきた。
>岩屋氏は県の指摘について「不備があれば適切に対応した上で事業を進める」と述べ、土砂投入のスケジュールに影響が出ないようにしたいという考えを強調。一方、玉城デニー知事は県議会の本会議で「あらゆる方策を講じたい」と述べ、土砂投入に徹底抗戦する構えを示した。
 防衛省によると、琉球セメントは県の指摘を受けて3日午後に完了届を提出したが、県は4日時点で受理していないとみられるという。また県は、桟橋に保管している埋め立て用土砂が
「県赤土等流出防止条例」で届け出が必要な「盛り土」だという解釈を示し、工事業者らに説明を要求した。
 業者が条例に基づいて届け出ると、県による45日間の審査期間中は搬出作業ができなくなる。届け出をせずに政府が搬出を続けた場合、県は条例に基づく中止命令を出すことも視野に入れる。
 一時停止前の3日の作業で、運搬船のうち1隻については土砂の積み込みが終了。県は来年2月24日に辺野古移設の是非を問う県民投票を予定しており、その前に移設の既成事実化を図りたい政府内には「予定通り14日に1隻分だけ投入することはできる」(高官)との強硬論もある。一方で、ある同省幹部が 「たったそれだけ投入する意味があるのか」と漏らすなど、県の抵抗を受けて対応に苦慮している。
 ただ、苦しいのは県も同じだ。玉城知事は「県職員と一丸で県民の思いに応えたい」と決意を語ったが、県民投票までに土砂投入が進めば県民の間に「諦めムード」が広がりかねず、焦燥感が募る。移設工事の最大のヤマ場とされる土砂投入を前に、政府と県の攻防が激化している。
【木下訓明、遠藤孝康】
 毎日新聞 12/4(火) 22:02

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 また沖縄で県が嫌がらせのようなことをやっている。

 毎日をはじめとして、新聞の記事ではよくわからないのだが、この「琉球セメントの桟橋」というのは、そもそも会社が持っているものではないのだろうか?
 これは、沖縄県が、

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 辺野古埋め立て 土砂積み出し港使用許可得られず

 岩屋毅防衛相は2日の記者会見で、米軍普天間飛行場(沖縄県宜野湾(ぎのわん)市)の名護市辺野古移設をめぐり、土砂を積み出す本部港(本部町)の使用許可が同町から得られていないことを明らかにした。本部港の岸壁使用許可権限は、県が同町に委譲している。
県は同町に対し、使用申請を受理しないよう指導しているという。
 防衛省が1日に岸壁使用許可を申請しようとしたところ、同町は台風で護岸が損壊しており、すでに延べ45件の許可を行い、これ以上受け入れる余地がないとして受理を拒んだという。岩屋氏は>「本部町との調整を進め、速やかな使用許可を得たい」と述べた。
 これまで、翁長雄志(おなが・たけし)前知事が本部港の岸壁使用許可を黙認していたことに対し、県内の辺野古移設反対派が批判していた。玉城(たまき)デニー知事が10月4日に就任したことで、県は従来の姿勢を転換した。
 産経新聞 11/2(金) 13:41

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「基地建築の足を引っ張るためならば、県民生活に支障が出るようなインフラ崩壊すらそのままにしておく。申請も受け付けるな」というトンデモ行為をするものだから、私設の桟橋を造ったという話ではないのかな?
 そもそも桟橋の建設において、建設届は言わずもがなだが、完了届というのは、いったいどれほどの重さを持つのだろう? 後で引用する沖縄タイムスの記事を見ると、今回問題にしている話はいつもの「論点ずらしのいちゃもん付け」でしかないようにも思えるのだが。そのあたりは、建築を専門としている人にきちんとした話を聞きたいし、新聞にもそのあたりをもっときっちり書いてほしいものだ。「琉球セメントは県の指摘を受けて3日午後に完了届を提出したが、県は4日時点で受理していないとみられる」というのならば、これは行政のサボタージュでしかないのだし。

 この件でまた沖縄の新聞が、

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 社説[辺野古土砂搬出中断]法無視は無理筋の証し

 民意を顧みることなく、何が何でも辺野古に土砂を投入する。そんな強行姿勢が法令を無視することにつながったと言わざるを得ない。
 岩屋毅防衛相は4日の会見で、埋め立て用土砂の船への積み込み作業をいったん停止したことを明らかにした。辺野古新基地建設に向け、3日から名護市安和の琉球セメントの桟橋で開始していた。
 この問題で玉城デニー知事は(1)桟橋設置の工事完了届がないまま作業したのは県の規則に違反する(2)桟橋内に千平方メートル以上の土砂を保管しており、県赤土等流出防止条例に基づく必要な届け出がない-などと桟橋使用の即時停止を求めていた。
 岩屋氏の中断表明は、手続きの不備を踏まえたものだ。
 桟橋の使用を巡って防衛省沖縄防衛局と琉球セメントの間でどのようなやりとりがあったのかは明らかではない。
 琉球セメントは3日午後に完了届を県に提出したが、受理していない。順序が逆である。届け出前に1隻分は積み込み作業を終えているからだ。別の1隻の積み込みは途中で止まっている状態だ。
 県赤土等流出防止条例に関しては県が審査する45日間は事業を止めなければならない。届け出はまだ出ていないが、守らない場合は県は中止命令を視野に入れている。
 琉球セメントの桟橋使用は当初予定されていなかった。浮上してきたのは、台風による岸壁の損傷で本部港の使用が認められていないためだ。
 法令を無視した土砂の搬出は、強引に埋め立てを進めようとした結果である。「法治国家」とはとても呼べない。
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 県議会11月定例会代表質問でも取り上げられ、玉城知事は琉球セメントを立ち入り検査して事実関係を確認する考えを示した。
 議員からは桟橋を使用した土砂の搬出は「目的外使用」や「また貸し行為」に当たり、法令違反ではとの疑問の声が上がった。
 県が公有財産である海底の占有を認めたのは、桟橋設置目的が「セメントの出荷」や「原料の搬入」などのためであって、辺野古埋め立て工事に使う土砂の搬出のためでないのは明らかである。
 防衛局が土砂の搬出ルートを本部地区から、琉球セメントの桟橋に変更したこともルール違反である。県規則では「許可を受けた者は権利を他人に転貸してはならない」とも定めている。常識で考えてみても「また貸し」に当たるとみるのが当然ではないか。
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 辺野古新基地建設問題を巡っては国が強引にルールを変えるケースが目立つ。
 2014年には米軍キャンプ・シュワブ沿岸部の常時立ち入り禁止区域を大幅に拡大し、工事完了まで「臨時制限区域」とすることを日米合同委員会で一方的に決めた。
 防衛局は17年に岩礁破砕許可の期限が切れる直前に新たに申請する考えがないことを県に伝え、期限が切れた後も工事を続行した。
 数え上げれば切りがない。法令にのっとった正当な方法では新基地建設ができないのである。計画そのものが無理筋であるというほかない。
 沖縄タイムス 12/5(水) 7:35

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 こんな社説を書いているのだが……「桟橋の使用を巡って防衛省沖縄防衛局と琉球セメントの間でどのようなやりとりがあったのかは明らかではない」というのならば、まずそこを取材するのが「ジャーナリズム」というものではないのだろうか?
「赤土云々」というのも、あとから県が言い出していることなので、彼らの「順序が逆」の話がそっくりそのまま返るだけ。
 こんな新聞が「ルール違反」という言葉を出しても、「何か隠しているのではないのか?」としか思えない。

 そもそも「法無視」というのならばそれは、(2015/10/15の記事、その判子はイデオロギーでは消せない)で書いた、「知事がきちんとした指摘もできない『瑕疵』で一度出した埋め立て承認を取り消した」、沖縄県の不法行為にも文句を言うがいい。グレーゾーンの話や不作為で「不法扱い」にされているような話で騒ぐ前に。
 それがどれだけ無茶苦茶だったのか、裁判所がちゃんと教えてくれていることだし(2016/09/20の記事、「受け入れた和解案を無視して騒ぐのはただの『無法者』」参照)。


 辺野古移設の話になると、それが普天間基地の危険性除去と沖縄の軍事プレゼンス維持の折衷案であるという本質を見失い、あるいはわざと無視した「新基地建設」というフェイクを口にする、冷戦時代の東西対立を引きずった「反米勢力」が騒いでごちゃごちゃにする。

 そんな勢力の一人が、

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 辺野古に土砂「民意一顧だにせぬ蛮行」 共産・小池氏

■小池晃・共産党書記局長(発言録)
(沖縄県宜野湾市の米軍普天間飛行場の名護市辺野古への移設工事で政府が14日に土砂投入を開始することについて)県知事選で8万票の大差で、玉城デニー知事を誕生させた民意を一顧だにせず、暴力で襲いかかる許しがたい蛮行だ。およそ民主主義国家の政府のやることではない。断固糾弾をする。沖縄県が来年2月24日の県民投票の実施を決めたとたんにこういう方針を固めた。要するに、県民投票に向けて(辺野古への)新基地建設中止の機運が高まることを恐れて、なりふり構わず、土砂投入をするということだと思う。(3日、定例会見で)
 朝日新聞デジタル 12/4(火) 1:01

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 こんなことをいっているようだが、

 

 

 玉城知事がやろうとしているのは「辺野古埋め立て賛否」の県民投票で、基地建設反対のものではないというのだ。

 以前この投票のことを書いたエントリーで引用した新聞記事も全部「辺野古移設賛否」と書かれていたので気が付かなかったが、玉城知事は姑息にも「後で言い逃れできる」ような形でこの県民投票を使おうとしている。
 そして、埋め立ては書類の体裁が整っていたならば、「俺が気に入らないから」という理由で不受理できないのは翁長前知事の「瑕疵があるから取り消し」が裁判で認められなかったことで示されている。
 だからこんな「県民投票」にはまったく意味などないわけで。

 そのため、(2018/11/27の記事、反発が強まりそうだ(笑))で引用した記事にある石垣市に続いて、まさに「普天間の地元」の宜野湾市が、

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 県民投票、宜野湾市議会も反対=石垣に続き2例目

 米軍普天間飛行場(沖縄県宜野湾市)の名護市辺野古移設の賛否を問う県民投票をめぐり、宜野湾市議会は4日の本会議で、保守系与党会派の賛成多数で投票実施に反対する意見書を可決した。
 反対は石垣市議会に続き2例目となる。
 意見書は「(投票)条例は普天間飛行場の危険性の除去について明記されておらず、県民の意思を示すものではない」と強調。約5億5千万円の事務経費について「理解しがたい」としている。 
 時事通信 12/4(火) 11:12


 宜野湾市議会、県民投票に反対意見書 辺野古移設巡り

 米軍普天間飛行場(沖縄県宜野湾市)の名護市辺野古への移設の賛否を問う県民投票について、宜野湾市議会(定数26)は4日、反対する意見書を賛成多数で可決した。市議会では今後、県民投票の事務をするための補正予算案が審議されるが、否決される可能性が高くなった。
 この日、与野党がそれぞれ県民投票に賛否を示す意見書案を提出。与党側の「普天間飛行場問題の原点である危険性の除去について(条例に)全く明記されていない」などと反対する意見書が賛成多数で可決された。「宜野湾市の(県民投票を求める)有効署名数は4813筆あり関心は高く、市民の直接請求に応えるのは責務」とする野党側の意見書案は否決された。
 県民投票に反対する意見書の可決は、石垣市議会に次いで2例目。松川(まつがわ)正則・宜野湾市長は、県民投票に協力するかどうか態度を保留している。(伊藤和行)
 朝日新聞デジタル 12/4(火) 17:55

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「投票反対」の意思を示すことにもなる。

「ミンイミンイ」という小池さん、いったいこれをどう考えますか?
 そもそもあなた、自民党総裁選で石破候補が45%の地方票を取った時「善戦だ! 安倍はこの声を無視するな!」といっている側にいませんでしたか?
 自分たちが勝った時は「これが民意だ全員従え!」といい、自分たちが負けた時には「少数意見を無視するな!」という。そういう姿勢が人々から白い目で見られる要因の一つだということを、いい加減に知りなさい!

 最初に挙げた毎日新聞の記事も「闘っている俺たち」感があふれているが、こういう人間たちのおかげで沖縄県の自治が機能不全に陥り、人々は生活に不便をこうむり、日本国全体の安全保障まで足を引っ張られているのだから、まったく許せるものではない(怒)。


 本日の「天高く」。

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 <縁起物>「亥」にちなんだ江戸凧作りが最盛期


(写真、毎日新聞より。来年のえと「亥」にちなんだイノシシが描かれた和紙が並ぶ工房で、江戸凧制作を行う土岐幹男さん=千葉県長生村の凧工房ときで、手塚耕一郎氏撮影)

 新年の縁起物「江戸凧(だこ)」作りが千葉県長生村の「凧工房とき」で最盛期を迎え、制作歴40年以上の土岐幹男さん(68)が来年のえと「亥(い)」にちなんだイノシシをあしらった凧の仕上げ作業に追われている。
 江戸時代から受け継がれてきた長方形の角凧で、上部に細く裂いた籐(とう)「うなり」が取り付けられており、上空で風に震えて「ブーン」と音が鳴る。問い合わせは同工房(0475・32・7708)。【手塚耕一郎】
 毎日新聞 11/30(金) 17:30

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 以前も書いたことだが、この頃はお正月になっても凧あげをやっている子供ってあまり見かけないんだよなぁ、
 なんだか凧あげがもう完全に「イベントで行われるもの」になってしまっているようで。
 道路への落下とか電線とかいろいろ問題はあるのだろうが、それは昔だってそうだったのだしなぁ。

 水戸市では毎年一月に「水戸市新春たこあげまつり」を開催している(リンク先は今年のもの。もうすぐ来年の予定が挙げられるものと思います)ので、「子供のころタコを上げたよ」という方も、「たこ? なにそれおいしいの?」という子供も親御さんにせがんで、風で糸が引っ張られるあの感触を体験しに行かれてはいかがでしょうか。