夢は何度も繰り返せないものだぞ | 偕楽園血圧日記

夢は何度も繰り返せないものだぞ

 北朝鮮のミサイル発射の陰になってしまったが、先日、

++++++++++++++++
 年金支給漏れ、600億円=過去最大、10万人超に―元公務員の配偶者ら・厚労省

 厚生労働省は13日、元公務員らが対象の共済年金を受給中の配偶者ら計10万5963人に「振替加算」と呼ばれる加算額の支給漏れがあったと発表した。
 未払い総額は約598億円に上る。支給漏れとしては、人数・額ともに過去最大。同省は日本年金機構を通じて対象者に通知し、11月中旬に未払い分を支給する。年金機構と共済組合の連携不足が主な原因で、同省はシステム改修などの再発防止策を講じる。
 同日開かれた社会保障審議会(厚労相の諮問機関)年金事業管理部会に報告した。 
 時事通信 9/13(水) 14:23


 年金支給漏れ 複雑な制度要因 厚労省、見直し着手


(表、産経新聞より。年金支給漏れの類型)

 598億円という過去最大規模の年金支給漏れが13日、明らかになった。年金制度をめぐっては過去にもさまざまな不祥事に見舞われ、政府は平成21年に 社会保険庁を解体後、新しい組織で透明な運営や保険料運用をアピールしてきた。今回の支給漏れは、制度自体の複雑さにも要因があり、厚生労働省は手続きの 見直しに着手した。
 組織間のデータ共有に甘さがあったことが大きな原因だが、制度の周知不足で、受給者側からの届け出漏れがあり支給できなかったケースも約1万2千人分計 128億円に上った。厚労省は一部で届け出を廃止するなど防止策を打ち出したが、
支給漏れは22年から指摘されており、遅きに失したことは否めない。
(後略)
 産経新聞 9/14(木) 7:55

++++++++++++++++

 また年金関係で「漏れ」が発覚した。
 今度は共済年金関係である。

++++++++++++++++
 受給者、怒りあらわ「年金機構はたるんでいる」

 過去最大規模の約600億円もの年金支給漏れが発覚してから一夜明けた14日、日本年金機構や各地の年金事務所には、問い合わせや苦情が相次いだ。
 受給者らは「年金機構はたるんでいる」などと、怒りをあらわにしている。
 同機構では相談の受け付けを始めた午前8時半以降、会議室に設置された10台の専用電話が「どうしてこんな事態が起きたのか」といった苦情などで鳴りっぱなしとなった。
 同機構の担当者は「問い合わせが殺到していて、現時点では何件の問い合わせがあるのか把握できない状況。共済組合と機構との情報共有不足など、今回の問題の原因もしっかりと説明したい」と話しており、今後、専用電話の増設も検討しているという。
 一方、各地の年金事務所にも電話による問い合わせが寄せられており、事務所を訪れる受給者もいた。
 読売新聞 9/14(木) 16:51

++++++++++++++++

 受給者からは怒りの声が上がっているというが、共済に関係のない民間人からすれば、「何をいまさら」という気分である。
 なんとなれば、第一次安倍内閣の時代に参院で「与野党逆転」を生む結果となった「消えた年金」騒ぎの時には、マスコミなどがこぞって「今回の記録漏れは公務員が加入している共済年金では起きていない」と「公務員憎め」煽りをやっていたのだから、今になって「公務員も被害者でした」といわれたところで、だ。
 産経がこの案件の内訳を整理してくれているが、そもそも怒っている受給者の「身内の仕事」が「杜撰」であったというのだから、この話に同情する一般の人はどれぐらいいるだろう。
「消えた年金」で脊髄反射的に騒いだことが、また滞空時間の長いブーメランになったともいえるわけで。

 だが、

++++++++++++++++
 支給漏れ、再発防止要求=民進「第2の消えた年金」―菅官房長官

 菅義偉官房長官は13日の記者会見で、共済年金受給者の配偶者ら計10万人超に約598億円の支給漏れがあったことについて「大変な問題だ」と述べ、日本年金機構に未払い分の速やかな支給と再発防止を求めた。
 一方、民進党の山井和則国対委員長代行は国会内で記者団に「第2の『消えた年金』問題と言えるかもしれない。氷山の一角ではないか」と述べ、政府に徹底した実態調査を要求した。
 時事通信 9/13(水) 18:47


 「第2の消えた年金問題」 年金支給漏れで民進・前原誠司代表

 民進党の前原誠司代表は14日、厚生労働省が公表した約598億円の年金支給漏れについて「第2の消えた年金といわれても仕方がない。厳しく国会で追及していきたい」と金沢市内で記者団に語った。
 平成19年当時、野党だった民主党の追及で保険料を納めたのに社会保険庁(日本年金機構の前身)に記録がない「消えた年金」問題が発覚。当時の第1次安倍内閣が退陣するきっかけの一つになった。
 産経新聞 9/14(木) 12:13


 民進、閉会中審査要求=年金支給漏れ―前原氏「厳しく追及」

 民進党の松野頼久国対委員長は14日、自民党の森山裕国対委員長に国会内で会い、元公務員の配偶者ら約10万人に年金支給漏れがあったことについて「国民に不安を与えている」と指摘、加藤勝信厚生労働相が出席して衆院厚労委員会で閉会中審査を早期に行うよう求めた。
 森山氏は「確かに大事な課題だ」と述べ、開催に向けて調整する考えを伝えた。
 これに関連し、民進党の前原誠司代表は14日、金沢市内で記者団に「まさに第2の『消えた年金』と言われても仕方ない。厳しく国会で追及したい」と強調。同党は国会内で会合を開き、厚労省の担当者から支給漏れの経緯や今後の対応を聴取した。 
 時事通信 9/14(木) 17:42

++++++++++++++++

「夢よもう一度」で騒ごうという政党があるのだから、あきれた話である。

 前原代表は「国民に不安を与えている」といっているが、上でも書いたように、今回の件はその「消えた年金」の時には「バッシングの道具」に使われた公務員の、また配偶者という「限られた人」が対象の話なので、どれほど「国民」に訴求できるものか。公務員労組の支持を受けている民進党としては大問題なのかもしれないが、一般的には「やっぱり公務員か」という気持ちになるだけではないのだろうか。

 しかも、今回も名が出ている社会保険庁を解体して「勤務者を皆民間人」にしようとしていた小泉政権の方針を転換して「公務員身分を持ったまま」にしたのは、他でもない民主党(現・民進党)である。
 さらに言えば民主党はこの「消えた年金」に端を発する自民叩きで一時は政権与党となり、その功労者である長妻氏を「ミスター民金」と奉じて功労大臣の職につけたのだ。
 その時から、この「記録漏れ」はあった。
 産経の記事には「支給漏れは22年から指摘されており」とあるが、平成22年、西暦で2010年の内閣は誰が率いていて、どこの政党が与党であっただろう
 彼らの中には「名前が変わったからもう違う党だ」と嘯くものもいるが、有権者もそう思ってくれると考えているならば、甘すぎる。

++++++++++++++++
 年金支給漏れで20日に衆院厚労委閉会中審査

 自民、民進両党は14日、厚生労働省が公表した年金支給漏れをめぐり加藤勝信厚労相が出席する衆院厚労委員会の閉会中審査を20日に開催することで合意した。
 与野党は支給漏れの原因などをただす構えで、審議時間などは19日の同委員会理事懇談会で正式に決める。参院も厚労委員会の閉会中審査を実施する方向で調整を進める。
 産経新聞 9/14(木) 18:56

++++++++++++++++

 民進党はこの案件で閉会中審査を求め、連休明けの20日に行われることが決まった。
「どう手当をするのか」と質すことぐらいは議会として必要だろうが、これにかまけていつものように内閣の足を引っ張る議会運営をするようならば、冒頭にも書いたようなミサイル発射の事件があった今、

++++++++++++++++
 前原民進に期待28% 小池新党は49% 朝日世論調査

 朝日新聞社による9、10日の世論調査(電話)では、前原誠司氏を代表に選出した今後の民進党への期待を尋ねた。「期待する」は28%で、「期待しない」58%を下回った。無党派層でも「期待する」25%、「期待しない」56%だった。
 民進の政党支持率は5%(前回8月調査は6%)。蓮舫前代表が選出された後の昨年10月調査では10%だった。質問の仕方が異なるため、単純な比較はで きないが、この昨年10月の調査で、「蓮舫代表への期待」を聞いた時には「期待する」53%、「期待しない」39%だった。
 民進党の幹事長に内定していた山尾志桜里衆院議員が週刊誌報道を受け、離党した。このことで、民進のイメージが「悪くなった」は32%、「変わらない」62%だった。
(後略)
 朝日新聞デジタル 9/11(月) 23:34

++++++++++++++++

 この数字がさらに悪くなるということは、知っておいた方がいいだろう。


 本日のBボタン。

++++++++++++++++
 路面状況に応じて空気圧が変わる コンチネンタルタイヤが革新的タイヤを発表


(写真、carview!より。コンチネンタルの革新的タイヤ IAAで発表)

 コンチネンタルタイヤはドイツで開催中のフランクフルトモーターショーで、革新的な技術を取り入れた次世代タイヤを発表した。発表された技術は、「ContiSense(コンチセンス)」と「ContiAdapt(コンチアダプト)」のふたつ。タイヤに異常が起こった時にドライバーに警告したり、路面状況に合わせてホイールのリム幅ひいては空気圧を可変したりする機能により、ドライブの安全性と快適性を高める。
「コンチセンス」は、タイヤの構造体にセンシングおよび伝達機能を持たせることで、異常があった時に、いち早くドライバーへの警告を実現したもの。タイヤのゴム内部に電気を通す機能を持たせた>ことで、タイヤそのものが素早く異常を検知・伝達できるようにした。
 検知できるのは、トレッドの厚みと温度。これらが一定の基準値から外れた場合に警告を伝える。既存の空気圧警告技術よりも早いタイミングで警告が可能という。また何らかの物体がトレッドを貫通し、タイヤ内部の回路が切断された場合にもシステムの異常をドライバーに伝える。
 将来的には、路面温度や積雪の存在を認識することも可能となり、これらの情報をbluetoothを介して車載システムやスマートフォンに送ることも可能になるという。

 一方の「コンチアダプト」は、ホイールにマイクロコンプレッサーを内蔵し、ホイールのリム幅(横幅)を変化させることで路面状況に合わせて空気圧を最適化するというもの。ウェット、不整地、滑りやすい路面、標準の4モードに対応する。
 例えばドライ路面でコンディションの良い状況では、空気圧の高い状況で走行することで燃費を向上させる。逆に滑りやすい路面では空気圧を下げ接地面を広げることで、グリップ力を向上させるといったことが可能になる。このシステムは、タイヤの空気圧を1bar以下という低圧に設定することも可能で、積雪した駐車場からクルマを出すような場合にも役立つ。
 コンチセンスとコンチアダプトは、ひとつのタイヤで共存させることが可能で、組み合わせにより広範囲にわたり、安全性と快適性を向上させられるという。コンチネンタルタイヤによれば、電気自動車との相性もよく、安全性の向上とともに1充電あたりの航続距離の向上にも寄与するという。
 carview! 9/14(木) 16:30

++++++++++++++++

 これは面白い技術だだ。
「コンチセンス」の方はただ運航前点検をさぼるドライバーを増やすようなものなので「どうかな」とも思うが、「コンチアダプト」の方は、走りの安全性を高めることにもなる。

 開発者は「電気自動車との相性も良く」といっているが、この技術とインラインリニアホイールモーターの技術が組み合わさるようになると、車の構造がまるで変わる。
「大きな場所を取るエンジン」の空間がなくなると、運転の様相も様変わりするだろう。

 それこそ、私が子供の頃に描かれた「21世紀の車」のように。