今のマスコミは2009年よりひどい | 偕楽園血圧日記

今のマスコミは2009年よりひどい

 暑いなぁ。

 水戸の最高気温33℃って何の冗談だ?


 さて、ヤフージャパンのニュースページを開いたら、

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 キレた首相「こんな人たちに負けない」国民に応酬!

<7・2都議選投開票:TOKYO決戦~小池劇場ふたたび~>
 小池百合子都知事率いる都民ファーストの会と自民党が激しく争う都議選(2日投開票)は1日、波乱の最終日となった。国政の逆風に吹かれる自民党は安倍晋三首相が、秋葉原で今回の都議選初の街頭演説に立った。聴衆から「安倍ヤメロ」のコールに包まれる中、森友学園の籠池泰典前理事長まで乱入し、大荒れとなった。
 安倍首相にとって「聖地」の秋葉原で、支持者に交じって反安倍派の「帰れ&辞めろコール」が飛び交ったことは、党内に少なからず衝撃を与えた。関係者の1人は「ある程度(ヤジは)予想していたが、ここまでひどいとは…」。ヤジが激化するにつれ、首相も「憎悪や誹謗(ひぼう)中傷からは、何も生まれない!」と語気を荒らげ、「こんな人たちに負けるわけにはいかない!」と、自身に批判的な聴衆を「こんな人たち」と呼び、国民のヤジに応酬。首相としては異例の行動で、「自分への批判を許さないという空気も感じられ、大丈夫かと思った」との声も聞かれた。
 日刊スポーツ 7/2(日) 10:02

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 こんなニュースがアクセスランキングでトップ争いをしていた。

 昨日も取り上げた「しばき隊」関係者が安倍総裁の応援演説を妨害したことを取り上げたものだが、民主主義の根幹たる選挙で、その候補者たちの訴えを大声で妨害する勢力ではなく、そういう輩を取り上げて「こんなことをする人たちに負けてはならない」と訴えたた安倍氏の方を揶揄する。
「こんな人たち」というのは、国民かどうかではなく、徒党を組んで選挙演説を大声で妨害するような人たちを言っているのではないか!

 いったいこの新聞はどういう料簡でこんな記事を書いているのだろうか。
 いや、誰だかわからない人間の「自分への批判を許さないという空気も感じられ、大丈夫かと思った」との声なるものを書いているのだから、記者は「アベ政治を許さない」とやっている勢力にシンパシーを感じてやっているのだろう。
 まったく。(2017/06/20の記事、「反抗期の壁新聞」では民主主義は維持できない)で指摘したように、「何かあっても自民党と国はちゃんとやってくれるから、自分たちは親に甘えた反抗期の子供のように反権力ごっこで遊んでいても大丈夫だ」という昭和の残滓を引きずっている「ジャーナリズム」というのは、民主主義にとって百害あって一利もない。
 選挙の演説妨害を許すような人間に、民主主義を語る資格などない!

 私のように「なんだこの悪意に満ちた見出しは。なに書いているんだ」と確認するためにアクセスしたものもいるだろうから一概には言えないが、こんな記事がアクセスを稼ぐというのもひどいものである。
 コメント欄にも記事に同調して安倍氏を馬鹿にして留飲を下げている程度の低いものが並んでいるが、「権力者を馬鹿にするのが楽しい」というような人間たちもまた、民主主義国において権力者の連力は我々が預けているものであるという大原則がわかっていない幼児である。


 ところで、昨日も書いたようにこの選挙妨害を「応援」していた民進党の有田議員がツィッターで「NHKの非公開の都議選情勢報告」なるものを提示して、炎上しているらしい。

 

 

 これについては「NHKに問い合わせたらそんなもの作っていないと答えがあった」と書く人もいて、わざわざ全国放送で特番を組むほど力を入れている同局がそういうものを作っていないとも思えないのだが……もし本当にそういうものを作っていなかったのだとしたら、有田氏の行為は公職選挙法第138条の3

何人も、選挙に関し、公職に就くべき者(衆議院比例代表選出議員又は参議院比例代表選出議員の選挙にあたつては、 政党その他の政治団体に係る公職に就くべき者又はその数)を予想する人気投票>の経過又は結果を公表してはならない。

 に抵触するのではないだろうか?

 または「本当はそれを作っていて、有田氏はそれを横流ししただけ」だとしたら、それでも上記の法文には引っかかると思うが、それ以上に、公共放送の持つ情報を国会議員が「横から入手できた」というところで大きな問題になる。

 この有田氏の行為は、稲田大臣の「口を滑らせた応援」どころではない大問題である。
「国会を開け!」と騒いでいる野党に従って国会を開催し、この問題で有田氏にはしっかりとした責任を取ってもらう必要があるのだが……この話もマスコミはまるで無視しているのだから、まったくめちゃくちゃなものだ。
 2009年の政権交代前のマスコミもひどかったが、今はこういう「野党はスルー」だけではなく普通の政治を「疑惑」に仕立て上げる「フェイクニュース」まで流すようになっているのだから!


 本日の訃報。

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 元阪急監督の上田利治さん死去 「1時間19分の抗議」

 プロ野球の阪急、日本ハムで監督を務めた上田利治(うえだ・としはる)さんが1日に肺炎のため死去していたことが2日、わかった。80歳。通夜は5日午後6時、葬儀は6日午前10時から横浜市青葉区美しが丘2の21の4の公益社会館たまプラーザで。喪主は妻勝子さん。
 徳島県出身。海南高から関西大に進み、後に阪神のエースとなる故・村山実氏とバッテリーを組んで活躍。1959年に頭脳派捕手として広島に入団した。選手としては実働3年で計121試合、56安打、2本塁打と実績は少ないが、指導者として才能を発揮した。62年から広島、71年から阪急でコーチを務め、74年に37歳で阪急の監督に就任。75年から3年連続日本一を含むリーグ4連覇を果たし、78年に退くまで黄金期を築いた。
 81~90年の2次政権では、88年限りで身売りした阪急の最後の監督と、新生オリックスの初代監督を務めた。95~99年は日本ハムを率いるなど通算20年の監督生活でリーグ優勝5回。通算1322勝(1136敗116分け)を挙げている。
 ヤクルトに敗れた78年の日本シリーズ最終戦では、故・大杉勝男氏の左翼ポール際の本塁打に対し、ファウルだと主張。「1時間19分の抗議」は語りぐさになっている。03年に野球殿堂入り。「ええで!」と、選手をほめてのせる「ええで節」が有名だった。
 朝日新聞デジタル 7/2(日) 10:05

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 西本監督が何度やっても破れなかった「日本シリーズの巨人」の壁を破ってくれた上田監督。関西人のパリーグファンは、どれだけうれしかったか。
 あの時代の阪急は個性的な選手が多く、見ていて楽しかった。
 それだけに当時の子供にすれば、記事にもある「1時間19分の抗議」にはがっかりしたものだ。

「名選手必ずしも名監督ならず。名監督必ずしも名選手ならず」を体現してくれた名将であった。
 合唱。