日本には機関紙とゴシップ紙しかメディアはないのか? | 偕楽園血圧日記

日本には機関紙とゴシップ紙しかメディアはないのか?

 聞くところによると、いまだにワイドショーでは「豊洲豊洲汚染汚染」とやっているという話だが、「忘れてもらっては困る」とでもいうのだろうか、「反核」側に立つ毎日新聞が、

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 <高濃度セシウム>福島第1周辺のダム底に堆積

◇10カ所で8000ベクレル超
 東京電力福島第1原発周辺の飲料用や農業用の大規模ダムの底に、森林から川を伝って流入した放射性セシウムが濃縮され、高濃度でたまり続けていることが環境省の調査で分かった。50キロ圏内の10カ所のダムで指定廃棄物となる基準(1キロ当たり8000ベクレル超)を超えている。ダムの水の放射線量は人の健康に影響を与えるレベルではないとして、同省は除染せずに監視を続ける方針だが、専門家は「将来のリスクに備えて対策を検討すべきだ」と指摘する。

◇貯水線量、飲料基準下回る
 同省は原発事故半年後の2011年9月、除染されない森林からの放射性物質の移動を把握するためダムや下流の河川などのモニタリング調査を開始。岩手から東京までの9都県のダム73カ所で1カ所ずつ数カ月に1回程度、観測している。
 このうち底土表層濃度の11~15年度の平均値が指定廃棄物の基準を超えるダムは、いずれも福島県内の10カ所で、高い順に岩部(がんべ)ダム(飯舘村)1キロ当たり6万4439ベクレル▽横川ダム(南相馬市)同2万7533ベクレル▽真野ダム(飯舘村)同2万6859ベクレル--など。ただ、
表層の水は各ダムとも1リットル当たり1~2ベクレルで、飲料水基準の同10ベクレルを下回る
(後略)
【田原翔一、栗田慎一】
 毎日新聞 9月25日(日)9時0分

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「福島でセシウムがー」と騒ぎだした。


「高濃度」「何万ベクレル」と刺激的な単語をちりばめているが、自分で書くように「表層の水は各ダムとも1リットル当たり1~2ベクレルで、飲料水基準の同10ベクレルを下回る」のならば何が問題だというのだろうか。
 この手の「側溝の泥を調査すると」という類の話は事故の後にもさんざん出てきたが、湖底の泥を食べる人がいるでなし。しかもこの場合は「水で遮蔽」されている(原子炉建屋内の燃料プールと同じ理屈だ)のだから、外部への影響もない。


 事故から五年経ってもまだこんな「煽り」が役に立つと思われているのだから、読者はどれほど馬鹿にされているのだろう。



 はじめに名を挙げた豊洲の方では、


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 地下水と判断=専門家会議座長が豊洲視察―東京都

 東京都の豊洲市場(江東区)の主要建物下で土壌汚染対策の盛り土が行われていなかった問題で、再招集された専門家会議の座長を務める平田健正放送大学和歌山学習センター所長らが24日、同市場の地下空間を視察した。
 平田氏は視察中、同行した記者団に「地下水が容易に上がってくる状況だった」と指摘。終了後の記者会見では、たまっている水について「地下水だと判断される」と語った。
 専門家会議は2008年、土壌汚染対策として「敷地全体で盛り土を実施する」とした提言をまとめたが、都はこれを無視する形で地下空間を設けていた。事態を重く見た小池百合子知事は、専門家会議と新設した市場問題プロジェクトチーム(PT)に、現状での安全性や盛り土が行われなかった経緯などの検証を要請した。第1回PTは29日に開かれる予定。
 時事通信 9月24日(土)11時32分

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 こんなことを「盛り土を推薦した委員会の座長が言った」という記事があった。

 これだけではまた「含有物質がなんたらだから地下水」だといった短絡的な「テレビ御用学者」が出てきたように思えてしまうが、他の記事を見ると、

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 平田座長は「水産卸売場棟」など水のたまっていた4施設の地下空間を視察し、構造や底部の砕石層などを確認。都職員から水位の変化などの説明を受けた。
 視察後、平田座長は記者会見を開き、地下の水の成分が、付近の井戸の地下水の成分とほぼ同じだったと指摘した。
 読売新聞 9月24日(土)12時17分配信 「
豊洲視察の専門家会議座長ら『地下水と判断』」より
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(2016/09/17の記事、危惧した通りに「煽り」が始まった(ため息))で書いた「砕石層が見えている青物棟の地下」などもきちんと調査した上での発言のようで、ようやく「きちんとした学者」が出てきたといえる。(しかし「水位観測用の井戸」があるならばはじめからそれをいっていればよかったのに、東京都も)


 その平田氏らが、

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 平田氏はこの日、水産卸売場棟などの地下空間を初視察。都が15日に同棟など主要3棟の地下空間で採水して行った水質調査の結果を発表。近くにある井戸の地下水とほぼ同じ成分だったと明かした。また、計9カ所での採水で有害物質のシアン化合物は不検出だったほか、ベンゼンも不検出か環境基準値を大きく下回る値だったとして、「安全性について問題はない」と説明した。
 水産卸売場棟の地下空間では、16日には約1センチの水がたまっていたが、この日は約6センチと増加。平田氏は「雨が降れば上がるのは当然」と話し、環境基準では「水道水と同じレベル。飲んでも大丈夫」との発言もあった。
 同じく都が15、16日に主要3棟の1階と地下空間で行った空気測定の結果も発表。空気中のベンゼンの値(1立方メートルあたり)は水産仲卸売場棟の地下で計測された0・0025ミリグラムが最高だったが、計9カ所で結果は環境基準値の0・003ミリグラムをいずれも下回り、「ベンゼンは車の排ガスにも含まれる。都内の屋外の空気レベルと大差はない」と話した。
 サンケイスポーツ 9月24日(土)17時54分配信 「豊洲の水は『地下水』 専門家会議の座長が地下初視察『飲んでも大丈夫』」より

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「地下水だからと騒ぐものではない」といったので、この「汚染水煽り」はお終い。
 

 ヤフーニュースのコメント欄には「ならばおまえが飲んでみろ」という馬鹿が表れているが、危険物質が水準以下だからといって、浄水もされていないたまり水を飲むような人間はいない。
 産経新聞も、出てもいない有害物質をもちだして、「豊洲で有害ガス漏出恐れ 市場の地下搬入口に隙間 加工棟地下にも水」(産経新聞 9月24日(土)7時55分配信)という記事を書いているが、この手の「煽り」は社会にとって害悪でしかないのだから、いいかげんにするべきだ。

 ありもしない「危険」を煽り、社会を不安で満たし、それを政治利用しようとする。何度も書いているようにこれは「テロリストの論理」であり、共産主義革命思想の尻尾に繋がるものでもある。


 テレビが「充分に不安煽りをしてくれた」とみたのか、

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 豊洲問題、国も関与=蓮舫民進代表

 民進党の蓮舫代表は23日の記者会見で、東京都の豊洲市場(江東区)で土壌汚染対策の盛り土が行われず地下空間が設けられていた問題に関し、「国政も無関係では決してないと思っている」と述べ、関係省庁がどう関与したのか解明する考えを示した。
 これに関連し、同党は農林水産省などから事情を聴いた。玉木雄一郎幹事長代理は豊洲市場の建設費の一部が農水省の補助金で賄われたことを指摘し、「補助金を出したときの設計図に既に地下空間はあったのではないか」などと追及。同省側は「把握していない。調査する」と応じた。
 時事通信 9月23日(金)19時3分

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「これを安倍叩きに使おう」と画策している政党まで出てきたし。


 農水省のサイトや豊洲市場の年表をちょっと調べてみたが、この「農水省の補助金」というのがいつ決められたものかがよく分からない。「汚染がどうの」で「除去した」と関係者合意ができた頃は民主党政権だが、建物などはその後計画されたものだろうから、確かに安倍内閣時代の可能性も高い。
 が、農水省は申請書類に瑕疵がなければこういうものは認めるのが普通だし、そういうことは国会の決算委員会で資料として渡されているのではないのだろうか?


 いずれにせよ、これで国がどうのというのはまったくのお門違いであるし、そういう政局活動をするために過剰な「危険煽り」をするなど、まったく許されない話である。
 それをマスメディアが率先してやっているようでは、我が国の民主主義は脅かされているというしかない。



 本日のレア。


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 全身黄色のウシガエル捕獲 専門家も「聞いたことない」


(写真、朝日新聞デジタルより。全身が黄色で目が赤みがかったカエル=大内一夫さん提供)

 全身が黄色の珍しいウシガエルを、埼玉県三郷市高州1丁目のカエル捕獲業大内一夫さん(82)が25日につかまえた。捕獲場所は水戸市の市街地の川。この道約70年という大内さんも「こんな色の獲物に出くわしたのは、過去に1~2回ぐらいしかない」と驚いている。
 体長15センチほどで、目が赤みを帯びている。ウシガエルは通常、体は暗緑色で、目は黒色。埼玉県立さいたま水族館(羽生市)の大平信一飼育展示係長は「色素の欠乏とみられる。ニホンアマガエルでは報告例があるが、ウシガエルでしかもこれほど大きく育った例は聞いたことがない」と言う。
 より詳しく調べてもらうため、大内さんは「大学の研究機関に提供したい」と話している。(中村純)
 朝日新聞デジタル 9月27日(火)3時31分

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 千波湖の周りはコイキングが多くいて、たまにミニリュウも出るというけど、色違いのニョロトノまで出てきたか(笑)。


水戸市の市街地の川」ってどこだろう? 桜川か沢渡川か逆川のどれかかなぁ。どこも夏にはよくウシガエルが鳴いているところだけど。
 これらの川には水鳥もたくさん住んでいるので、なるほどよく食べられずにここまで育ったものだ。


 というか、「カエル捕獲業」なんて職業があるんだな。知らなかった。