言うことを変えたなら理由も言いましょう | 偕楽園血圧日記

言うことを変えたなら理由も言いましょう

 暑い日が続く。
 胸の断続的な痛みは治まったが、体がだるくてしょうがない。


 さて、

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 <党首討論>岡田氏、増税先送り主張 安倍首相より先に

岡田代表
(写真、毎日新聞より。党首討論で安倍晋三首相に発言する岡田克也民進党代表=国会内で2016年5月18日午後3時28分、藤井太郎氏撮影)

◇参院選に向け論戦の主導権を狙う
 民進党の岡田克也代表は18日の党首討論で、2017年4月の消費増税について「引き上げを先送りせざるを得ない状況だ」と初めて明言した。増税延期を検討する安倍晋三首相より先に主張することで、夏の参院選に向けた論戦の主導権を握りたい考えだ。12年に増税を決めた民主(当時)、自民、公明の3党合意を担当相として主導した岡田氏の突然の発言に、与党には戸惑いが広がった。
 岡田氏は、首相が14年衆院選で増税の1年半延期と景気回復を公約に掲げたことから、「約束が果たされないなら内閣総辞職だ」と再延期にクギを刺した。増税の是非でなく、増税を延期せざるを得ない現在の経済状況を「アベノミクスの失敗」と位置づけ政権批判に結びつける考えだ。
 ただ、首相も増税延期を表明すれば対立軸がなくなる。そのため岡田氏は延期は長くとも19年4月までとし、四つの「条件」を掲げた。20年度までに基礎的財政収支黒字化の目標の堅持▽行財政改革▽社会保障充実を予定通り来年4月から実施▽軽減税率の白紙化--で、必要な財源について岡田氏は「赤字国債でやるしかない」とも踏み込んだ。首相は「提案は提案として伺っておきたい」と述べるにとどめた。
 財政規律重視の岡田氏は野田政権で副総理兼一体改革担当相として3党合意を主導。これまでは消費増税の是非の明言を避けてきた。この日の明言は民進党の一部の幹部にしか知らせず、非執行部系の中堅からは「3党合意当時の担当相が延期と言ったのはインパクトはあった」と評価の声も出た。ただ、当時の民主党が増税を巡って分裂した経緯もあり、岡田氏の発言に党内から反発が出る可能性もある。
(後略)
【野口武則】
 毎日新聞 5月19日(木)6時0分

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 先週、久しぶりに党首討論があったのだが……これが行われるたびに書いてきたことをまた繰り返さなくてはならないのか。「これは党代表が政治主張をぶつけ合う場にするべきで、行政の方針について総理への代表質問の延長戦の場にすべきではない」ということを。

「反安倍」勢力の間で安倍総理が自分を「立法府の長」といったということでまた「アホ」「アホ」と嘲笑って満足する遊びが流行っているようだが、「党首」討論でこんなことばかりやっている国会を許しておいて、たかが言い間違い(安倍総理は「立法府の長」といった後で「だから私は国会審議については関与できない」といっているのだから、これは単なるいい違いであることは分かるはずである。まともな人間ならば)で揚げ足取って喜んでいるようでは、レベルが低いことこの上ない。

 いつもの政府への質疑の場ではないので、ここでは山尾民進党政調会長の「政治とカネ」について討議することもできるはずだし、憲法について論議することもできる。
「政治に意見がある」のならば、そういうことをやれと、この登壇者たちに向かっていうべきだ。


 それにしても岡田氏、自分の党の政策のことをよく理解していないのはさっそく、

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 民進、増税延期法案提出へ=安倍首相決断に先行

 民進党は19日、来年4月に予定される消費税率10%への引き上げを2019年4月まで延期する法案を今国会に提出する方向で調整に入った。
 参院選をにらみ、安倍晋三首相の決断に先んじて党の立場を明確にしておくのが狙い。終盤国会の情勢を見極め、来週にも提出する。
 法案には、岡田克也代表が18日の党首討論で打ち出した、(1)20年度の基礎的財政収支黒字化目標の堅持(2)行財政改革の断行(3)赤字国債発行による社会保障政策の充実(4)軽減税率導入の白紙撤回―の4条件が盛り込まれる見通し。
 時事通信 5月19日(木)18時23分


 民進・山尾志桜里政調会長「今国会提出にも間に合うよう準備」 消費税再増税先送り法案

 民進党の山尾志桜里政調会長は19日、岡田克也代表が18日の党首討論で消費税再増税の先送りを打ち出したことを受け、「今国会の提出にも間に合うように先送り法案の準備を進めている」と述べた。都内で記者団に語った。
 与党が合意した軽減税率制度の白紙撤回など岡田氏が党首討論で示した先送り条件の4項目を目安に策定する方針。
 産経新聞 5月19日(木)19時20分

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 こんなことをやっている(2016/05/17の記事、レッテル貼りは政治ではない) で取り上げた政調会長だけかと思ったら、党代表からしてそうだったというのだから、呆れる話である。

 最初に引用した記事にあるように、消費税増税を決めた時、岡田氏は副大臣としてそれを主導した立場にあった。
 その内閣は、「四年間増税もしない」といって戦った選挙公約を反故にする時、なんといったか。「増税することで財政規律を厳格にし、また社会保障を万全なものにすることで国民が安心して消費を行ってくれるから経済発展する」ではなかったか。
 今、「アベノミクス失敗」すなわち「経済状況の悪化」を理由にして増税延期を迫るというのならば、あの時の発言はどういうことだったのか、どうして今それを変えたのかの説明を岡田氏は国民に向かって行わなくてはならない
「身を切る改革」で「議員定数削減」が増税とバーターであるかのようにすり替えた野田前総理もまだ民進党の議員なのだから、表に出てきてこの党代表の政策変更について補助説明をするべきだ。

「反安倍」勢力の中には「安倍は増税延期で一度選挙をしているのだから、もう増税の責任はすべて安倍にある。民進は関係ない」とうそぶくものもいるが、とんでもない。そんな責任転嫁をするようなやつは、国会で責任を持った立法議論などできない。
 民進党議員がそういう支持者と同じことを考えているのならば、とっととバッジを外して討議の場から出ていってもらおう。

 民進党をはじめとする野党がただ安倍叩きのために「デフレ脱却」というアベノミクスの本質を外して「失敗失敗」と騒ぎ、退陣をいう岡田氏のようにそのための武器として消費増税を使うから、この増税論がただ「誰が選挙で『私が延期をさせた』という看板を使えるかを競う」だけのチキンゲームになっているではないか。
 そんなことでは、税に対するきちんとした議論もできないし、それがないようでは「買う時に10%高くなるという心理的な壁」を壊すこともできない。
 ここで岡田氏が増税法案を出した時にいっていた論理をどうして転換したかきっちり説明し、納得できる話とすることができたならば、税金のあり方に対する議論が始まることにもなるだろう。
 その結果こそが、「誰が増税延期をいったか」の冠の行方を決めるようにしなければ。

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 消費増税見送りの提案「唐突ではない」 民進・岡田代表

■岡田克也・民進党代表
(18日の党首討論で消費増税を見送るべきだと表明したことについて)軽減税率を含む消費税の引き上げには反対すると、だいぶ前に党としての方針を確認してきた。その線に沿っての私の提案で、唐突に出てきたものではない。ただ、財政健全化も非常に重要で、そこはギリギリなんとか両立できないかと考えてきたが、残念ながらアベノミクスはうまくいかない中で、やむを得ないと最終的に判断した。(20日、記者会見で)
 朝日新聞デジタル 5月20日(金)19時58分

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 こういうことをいうのならば、言い訳の前にきちんとした話をするべきだ。

 もっとも、身内からすら、

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 岡田代表の主張は「選挙目当て」 藤井裕久・元財務相

■藤井裕久元財務相
(民進党の岡田克也代表が消費増税延期を求め、財源に赤字国債を挙げたことについて)岡田さんは我々の後輩ですけどもね、やっぱり選挙目当てですよ、あれは。私はそう思っています。一つは、日本の消費税は目的税なんですよ。世界の中で150カ国くらい付加価値税やっていますがね、目的税にしている国はないんですよ。世界で唯一の国であって、そのことの増税をしないということは社会保障を抑えるということになる。抑えることができないなら、赤字国債になる。そして、赤字国債の話というのは、世界に三つ格付け会社がありますがね、みんなね、日本はいま、中国や韓国より下なんですよ。格付けとしてね、国債の。もっと悪くなりますよ。本当にそんなことをし>ていいのかと。(20日、TBSの番組収録で)
 朝日新聞デジタル 5月21日(土)1時9分

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 こんなことをいわれている同氏にそれができるとは、私は、思わないが。


 本日の「しょくざい」。

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 おいしい夏、もうすぐ 兵庫県・沼島でハモ供養

ハモ供養
(写真、神戸新聞より。豊漁を祈願して船上からハモを放り投げる参列者=18日、南あわじ市沼島)

 淡路島の夏を彩る味覚「ハモ」のシーズン到来を告げる「鱧(はも)供養祭」が18日、兵庫県南あわじ市の離島・沼島であった。住民や行政関係者ら約30人が参列し、観光客を呼び込む旬魚の霊を鎮め、豊漁と商売繁盛を願った。
 ハモ料理を提供する地元の宿泊施設などでつくる「灘・沼島観光ふるさと会」が企画。郷土の海がもたらす恵みに感謝する恒例行事で25回目を迎える。
 沼島周辺の海底は、ハモの成育に適した泥や砂が多く、漁は6?7月ごろ最盛期に。皮が薄く、身が柔らかいのが特長という。
 この日、参列者らは西光寺で焼香し、寺川光信住職(48)がハモ3匹の入った水槽に向かってお経を唱えた。その後、船で奇岩「上立神岩(かみたてがみいわ)」へ移動し、参列者はハモを手でつかんで海に放った。
 淡路産タマネギなどを使った郷土料理「ハモすき」の試食も。同会の斉藤聡会長(58)は「沼島のハモは顔が小さくてべっぴんで、皮も身も柔らかくて肉厚です」とPRしていた。(佐藤健介)
 神戸新聞 05月18日 17:53

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 ハモかぁ。懐かしいなぁ。

 近畿では普通に「夏の風物詩」であるハモだが、北関東ではついぞお目にかからず、たまにあってもあまりいいものではないことも多いハモ。
 一方で大阪にいる時には、こちらでよく魚屋に並んでいるメヒカリという魚などついぞ見かけたことがなかった。

 物流がよくなって今では水揚げ港以外でもニシンやサンマの刺身が食べられるようにもなっているが、「食文化の分布」というところでは、まだまだ地域差が残っている。
 転勤族にはさびしいところもあるが、できればそういう差は、これからも残っていってもらいたいものだなぁ。