「正義」の採り過ぎにご注意を! | 偕楽園血圧日記

「正義」の採り過ぎにご注意を!

「鉄血のオルフェンズ」は、また戦闘のない回。
 マフィアかと思ったら日本のやくざだったテイワズという組織などなかなか面白いのだが、やっぱり「ガノタ」が「こんなのガンダムじゃない」と騒ぎだしている。
「機動戦士ガンダム」では何話でこれだけ戦闘があってなんたら」と書きこんでいるものをネットで見たが、「宇宙戦艦ヤマト2199」のように「前作をリメイクします」と謳っているものでもない作品を「前作では~」と比べるなどまったくばかげた話だ。

 私は「ガンダムAGE」で二部の学園生活をもっとしっかり描くことでその後のドラマが生きると主張したぐらいだから、今の展開は「後の人間ドラマ」につなげる大切な展開だと思う。
 ただ「メカがぶつかっているシーン」が見たいならば、日野氏が作る作品を見ていた方が満足できるのではないか?


 さて、

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 盗撮目撃、示談金要求 「相手が悪いやつだから」 恐喝未遂容疑で男ら逮捕

 盗撮をしていた男から示談金名目で金を脅し取ろうとしたとして、警視庁新宿署は恐喝未遂の疑いで、東京都新宿区歌舞伎町、無職、広木幸一容疑者(47)と、江戸川区船堀、無職、飯塚毅容疑者(46)を逮捕した。「金が欲しかった。相手が悪いやつだからやった」などと容疑を認めている。
 逮捕容疑は、11月8日午後2時ごろ、新宿駅の駅ビル「ルミネエスト」内のエスカレーターで、女性の下着を盗撮していた男(37)を「盗撮を認めて示談金を払うか、警察に行くか決めろ」などと脅迫。消費者金融で現金150万円を借りさせ、脅し取ろうとしたとしている。
 同署によると、男が消費者金融が入るビルの管理人室に逃げ込み、110番通報した。男は、広木容疑者らの携帯電話で、盗撮された女性を名乗る女と話したといい、同署はこの女を含めてほかにも数人の仲間がいるとみて、行方を追っている。
 産経新聞 11月19日(木)14時43分

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 「のぼせた正義感は既に悪」を端的に表す事件があった。

 一般市民でも犯罪を見つけた時には緊急避難的に容疑者の身柄を拘束することができるのだから、とりあえず逃げられないようにしておいて警察を呼ぶべき(あまり知られていないが、巡査長以下の司法警察官ではない警官が犯罪者逮捕をしているのもこの権利に基づく。よく映画でやる「逮捕令状が出ています」ができるのは、警官でも一定の地位以上にいるものなのだ)なのに、「俺は正義を執行しているから悪にはなにをしてもいい」という気持ちになると、自分が犯罪者になり下がっていることも分からなくなる。

 映画のモチーフでは「悪を懲らしめるための違法行為」はかっこよく描かれるが、それはあくまで映画の中のことであり、現実世界では「違法行為は結局違法行為である」という大原則を忘れてはいけない。
 少し前になるが、フェイスブックで「金もらって楽したいから難民しよう」と、直接には指摘していないが、当時ヨーロッパの難民問題でも裏でささやかれていた「悪い視線」を視覚化して投降したイラストレーターに賛否の声が上がったことがあった。
 このイラストレーターはこの芸風で、同じくどこの民族とは名指しをしていないが、「在日しよう」という作品も投稿しており、心当たりでもあるのだろうか、
(2013/08/17の記事、左の皿ばかり大きく重い天秤は、使いづらいことこの上ない) などで取り上げた「レイシストしばき隊」なる在日韓国人の側に立って日本人に暴力をふるう団体の関係者が、「この作者のフェイスブックに『いいね』をつけた人間はみなレイシストだ!」という「正義のレッテル貼り」を行い、そのリストをネットで拡散しようとしたのだが……逆に自分の素姓を暴かれて、会社(なんとネットセキュリティ会社である!)を退職するはめになるという事件があった。

 そんな「のぼせた正義感」は危ないという話があったばかりだというのに、またぞろ、

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 新潟日報元部長、無期限・無給の懲戒休職処分に「ストレスで酒飲みながら投稿」

 新潟県の地方紙「新潟日報」を発行する新潟日報社は27日、県弁護士会の高島章弁護士に対する暴言をツイッター上に投稿していた上越支社元部長の坂本秀樹氏(53)=25日付で部長を解職、経営管理本部付=を、無期限・無給の懲戒休職処分にすると発表した。同社は「新聞人としてあってはならない行為である上、報道部長という役職を考慮して厳重処分とした」としている。
 同社は、坂本氏のツイッターへの書き込みを過去にさかのぼって調査。その結果、平成23年3月ごろから匿名で投稿を始めており、25年ごろから人権侵害や差別につながるような内容を「著しく品位を欠いた表現で繰り返し投稿していた」ことを確認した。
 社員のインターネット上への書き込みについて、同社は個人で行う場合でも会社への届け出を求め、品位を欠く書き込みを禁止する社内規定を設けていたが、坂本氏はツイッターへの書き込みを同社に届けていなかった。
 調査に対し、坂本氏は投稿の大半を自らが行ったことを認めた上で「仕事のストレスなどがあり、酒を飲みながら投稿してしまった」と話しているという。 坂本氏は、新潟水俣病第3次訴訟の原告側弁護団長でもある高島氏に対し「はよ、弁護士の仕事やめろ」「こんな弁護士が新潟水俣病3次訴訟の主力ってほんとかよ」などと中傷する内容を匿名で投稿していた。
 同社の桑山稔取締役経営管理本部長は「極めて不適切な行為であり、不快な思いをされた関係者の皆さまに深くおわびする。今後は会員制交流サイト(SNS)などの運用基準や指導体制をさらに強化し、全社員を対象とした研修を早急に開くなどして社員教育を徹底する」としている。
 産経新聞 11月27日(金)8時26分

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 今度は地方紙ながら「ジャーナリズム」の一員が、ネットで「自分が悪」とみた相手に向かって薄汚い暴言を投げつけまくっていたことが明るみに出た。
(2009/04/01 の記事、4月馬鹿(笑)) で取り上げた朝日新聞編集部員の2チャンネルへの書き込み事件の二番煎じともいえる話だが、なにも共同通信など都会のメディアから記事を買って作っている地方紙だからとその行動原理まで中央の左翼紙をコピーしなくともいいだろうに。
 それともこれが、「大手にははいれなかった左が地方紙に流れる」といわれている日本のジャーナリズム全体が持つ「歪んだエリート意識とのぼせた正義感」の発露というものだろうか。

 NHKなどを含め、メディアではこの高島弁護士への暴言の話が大きく取り上げられているが、この坂本部長の「暴言ツィッター」はこれにとどまらず、

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 <新潟日報>元支社部長を懲戒休職 暴言ツイート13年から

 新潟県の地方紙、新潟日報社上越支社の坂本秀樹元報道部長(53)=25日付で経営管理本部付=が、インターネットの短文投稿サイト「ツイッター」上で、新潟県弁護士会の高島章弁護士に暴言を繰り返した問題で、同社は27日、元報道部長を懲戒休職処分(無給・無期限)としたことを明らかにした。同日朝刊に処分と調査結果の記事を掲載した。
 同社によると、元報道部長は2011年3月ごろから、社に届け出ずに匿名でツイッターを開始。高島弁護士以外にも、13年ごろから、意見が食い違うなどした複数の相手に対し、「死ね」「クソばか」「お前の赤ん坊を豚のエサにしてやる」などと差別的発言や中傷を繰り返していた。
 高島弁護士に対しては今月20日、「うるせーな、ハゲ! はよ弁護士やめろ」などと投稿。元報道部長は「仕事のストレスなどがあり、酒を飲みながら投稿してしまった」と話しているという。
 同社は処分の理由について「新聞人としてあってはならない行為だ。報道部長という役職も考慮した」と説明している。桑山稔・同社取締役経営管理本部長は「極めて不適切な行為で、不快な思いをされた関係者に深くおわびする。全社員を対象に研修を実施するなど社員教育を徹底したい」とコメントした。【真野敏幸】
 毎日新聞 11月27日(金)10時41分

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 もう何年もやっているというのだから、普段から酔っぱらっているのでなければ、意識的な行為であるのは間違いない。(そのどちらにしても、新潟日報の処罰は軽すぎるのではないか?)

 さらに彼は、

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 新潟日報部長の中傷投稿 「君のこと洗わせてもらうわ」と脅迫、デモ参加は「日当もデルからサイコー!」

 新潟県の地方紙「新潟日報」上越支社の元報道部長で、県弁護士会の高島章弁護士に対する暴言をツイッター上に投稿していたとして懲戒処分を受けた坂本秀樹氏は「壇宿六(闇のキャンディーズ)」のアカウント(名前)でツイッターを利用していた。
 このアカウントでは、他の利用者と意見が対立すると「クズみたいな男と娼婦のお前の間に生まれた薄汚いガキ」「お前の赤ん坊を、豚のエサにしてやる」「これから君のこと洗わせてもらうわ。会社やら学校やら、たいへんやな」などと相手を中傷・脅迫する内容の書き込みが繰り返されていた。
 政治的な発言も多く、アカウントの自己紹介には「自民党は民主主義の敵」と記載。平成25年9月には、東京で行われる人種差別などへの反対を訴えるデモに参加することを示唆し「東京大行進にいくための、新幹線グリーン席ゲットー!」「日当もデルからサイコー!」(原文ママ)との書き込みもあった。
(後略)
 産経新聞 11月27日(金)18時25分

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「しばき隊」が関わるデモへのカウンターへ活動(これは届けを出したデモに対する無届けの威嚇行動である)との連携もばらしてくれているのだから、この界隈にこの「のぼせあがった正義感」がどれほど充満しているかも教えてくれている。

 こういう存在に対して、ネットではただ揶揄したり馬鹿にして悦に入る投稿もあるようで。
 拙ブログでも左に振りきれて日本否定が習い性になったことで左派と区別して読んでいる「左巻き」に対してただ「あいつら馬鹿」とあざ笑うことだけで止まっているコメントがつけられることがあるが、そこで止まってしまっては、それは上で取り上げた「のぼせあがった正義感」をただ裏返したものにはまり込んでしまう危険性が大きいということは、忘れないようにしたい。


 本日の面会。

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 ガラス越しでも話したい 宮崎空港で専用電話、人気

面会?
(写真、朝日新聞デジタルより。3連休の最終日、横浜に帰る祖母とおしゃべりする孫)

 宮崎空港(宮崎市)にある「もしもしコーナー」が人気だ。保安検査場を通った後でも、見送りに来た人とガラス越しに受話器でおしゃべりできる。
 空港ビルの長浜保広社長は、1985年にシンガポールのチャンギ空港を訪れた際、電話で話す光景を見た。帰国後すぐに宮崎空港に採り入れたという。
 週末の夕方や正月には順番待ちになることも。空港の担当者は「携帯電話が普及した今でも、ガラス越しに顔を見ながら話せる温かさの人気は不変です」。
 朝日新聞デジタル 11月27日(金)10時14分

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 いや、「温かさ」というよりこれはなんだか、アメリカ映画などで見る「収監されている犯罪者が家族と面会しているシーン」のようなんだけど(汗)。

 朝日新聞はこれが「心温まる風景」に見えるというのならば、ちっと自分の立ち位置を見直してみた方がいいのではないだろうか?