列車事故 | 偕楽園血圧日記

列車事故

 福知山線で事故が起きて今日で三日たつが、いまだに救出作業は終わっていない。生存者の一日も早い救出とともに、犠牲者のご冥福を祈る。

 ところで、この事故の報道について不審に思うことがあるのだが、昨日あたりから、やたらと「スピードが出ていたようだった」とか「すごく早く感じた」とかいう証言がクローズアップされるようになってきている。また、「制限速度70キロのカーブに30キロオーバーで入った」という報道も目に付く。
 しかし最初のころはこのカーブは133キロで脱線する、つまり130キロまでは大丈夫だというデータも出されていたはずである。ならば70キロプラス30キロの100キロならば、十分耐えられる速度といえるのではないのだろうか。また、このカーブを急カーブと報道しているところもあるが、映像を見ていると緩いカーブにしか見えないのだが……「車両が軽かったから浮き上がった」という話もあるが、少しでも鉄道のことを調べれば、車体と台車は別物だということはわかるはずである。車体を軽くすれば全体の重心は下がる。この型の車両は最高速度が120キロだということも、いつの間にか言われなくなった。
 どうもこのごろの報道には、この事故を単純なスピードオーバーによる脱線転倒事故という方向に収束させようという意図があるような気がしてならない。

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 先頭車両、浮き上がった状態で激突…死者73人に

 兵庫県尼崎市のJR福知山線で25日朝、宝塚発同志社前行き快速電車が脱線した事故で、電車の先頭車両が線路沿いの電柱に接触し、敷石上をバウンドしたような車輪痕があることが26日、県警捜査本部(尼崎東署)の調べでわかった。
 猛スピードを出した先頭車両が浮き上がった状態で、線路脇のマンションに突っ込んだとみられる。県警は同日朝からJR西日本大阪支社(大阪市阿倍野区)など関連施設8か所に出向き、運行記録などの任意提出を受けた。一方、26日未明から早朝にかけての作業で、大破した1両目から新たに2人が救出されたが、遺体も相次いで収容され、同日午後1時現在、死者は計73人、負傷者は441人になった。現場では車両の撤去作業も始まった。一方、国土交通省航空・鉄道事故調査委員会は、車両から回収した「車両モニター」の解析など、本格的な原因解明を始めた。
 1両目の車内にはまだ人が残されているとみられ、高見隆二郎運転士(23)も閉じ込められているのが確認されたが、呼びかけに応答はないという。
 県警は、高見運転士の手帳など私物は令状に基づき押収した。
 調べによると、事故で停車した最後尾7両目の車両近くのコンクリート製電柱が、電車の進行方向に鋭くえぐれて変形していることが判明。電柱はレールから約3メートル離れており、このすぐ手前の枕木などに傷があることなどから、県警は、この地点で電車が脱線し、直後に電車の先頭部分が電柱に接触したと断定した。
 車輪痕は、電柱付近の線路脇の敷石をえぐるように数メートルにわたって残っていた。マンションに近づくにつれ浅く点在するような状態になっているという。
 一方、JR西日本は、現場に残されていた石が砕けたような白い粉砕痕を重視。「置き石」があったとみており、脱線に関連した可能性もあるとしている。
 この事故で亡くなったのは、男性41人、女性32人に上っており、1963年11月、横浜市の横須賀線で、脱線した貨物列車に列車が乗り上げるなどし、161人が死亡、120人が負傷した事故以来の大惨事となった。捜査本部によると、死者の大部分はマンションに衝突した1、2両目に集中し、ほとんどの人がほぼ即死状態だったという。
 マンションにめり込んだ1両目での救助作業は徹夜で行われ、26日午前0時5分、兵庫県西宮市の大下裕子さん(46)、同2時44分、同県伊丹市の近畿大1年山下亮輔さん(18)、同7時8分、同市の同志社大2年林浩輝さん(19)が、レスキュー隊に救出された。
 (読売新聞) - 4月26日15時2分

 JR福知山線脱線「複合的な要因」…事故調会見

 国土交通省航空・鉄道事故調査委員会(佐藤淳造委員長)の委員らが26日、事故現場近くで会見、脱線の原因について「速度を含む複合的な要因と考えられ、究明にはかなりの日数を要する」との見方を示した。
 脱線直前の電車の速度について、各委員は「かなり速かった」としている。
 一方で、委員の一人は「実際の事故の形態が、速度超過で起きる転覆とは異なり、それだけで起きたとは考えられない」とした。また、別の委員は「上越新幹線など過去の脱線事故と比べ、枕木などに残った脱線の痕跡が少ない」と、今回の事故の特異性を指摘した。
 (読売新聞) - 4月27日0時7分
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 停車した七両目の横に電車が飛び出した跡があり、また七両目の停車位置の少し後ろに、石を砕いたような跡があったという。これは置石の可能性を示唆しているのではないのだろうか? 北側国交相はこのデータを発表したことに不快感を示したというが、なぜだ? 置石があり、そこに不運にも通常よりスピードの出た電車が来たので、ただの脱線事故ですまなくなったという考えはおかしいのだろうか? それに俯瞰映像で見ると、最後尾の七両目はカーブの手前に停まっているように見えるのだが?
 運転手のスピード違反がすべての原因だとすれば、事故調査は簡単だろう。もし置石となれば、かなり厳しい調査が必要になる。それを面倒くさがっている、とは思いたくないのだが……だが、この路線は田舎のローカル線とは違って運行間隔がかなり短い。始発前ならともかく、こんな時間に石が置けるものかという疑問も確かにある。人目もあるだろうし。もっとも
このごろはカラスが線路上に石を置くこともあるようだ。
 それとも、置石がこれほどの事故を起こすと認めてしまうと、実にお手軽なテロができることを認めることになるので、スピードオーバーを原因にしたいのかもしれない。事故調査委員会は、事故調査とは別に、通常速度で置石があった場合のシミュレーションもぜひ行ってほしいものだ。
 とにかく、原因はまだ分かっていないのである。マスコミは意見誘導するような報道をしてはならない。 

 私事になるが、私も以前乗っていた列車が置石にあったことがあるが、その時は駅の手前で減速中だったために大事に至らずにすんだ。通常速度ならば、もし置石があったとしても、ただの脱線ですんだのかもしれないと思うと、運というものを感じざるを得ない。

 それから、やっぱり出てきたこの事故は天罰だといって嘲笑う韓国人ネチズン! 誇りを持たない者は恥すらも知らない。人間として最低なやつらだな。