キングセイコー44を語る | カーク船長がプラモつくってみた(映画レビューも)

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この時計に出会ったのは中学2年生。

親父のガラクタ入れから拾ってもらったと記憶している。
親父はそのまた親父、つまり私の祖父からもらったそうだ。

当初はサイズの合わないセイコー5の金属ベルトがついていた。腕時計など必要もないのに、中学校に着けていったのはいい思い出である。

しばらくして手巻きリューズが動かなくなった。
何度か落としたし、壊れたのだろう。まいいか程度に思っていた。

価値を知らずに身に付けることほど恐ろしいものはない(笑

社会人になりこの時計を思い出した。

早速オーバーホールに出し、ベルトも新しく購入した。
1日の誤差は機械式にもかかわらず2,3秒と非常に正確である。
それもそのはず。これはキングセイコーなのだから。


キングセイコー。それはグランドセイコーに並ぶセイコー機械式の最高峰(の1つ下)である。
ここのところの評価は難しい。
キングセイコーとグランドセイコーは同じ機械を採用していたこともあるからだ。
ともあれ私の所有するキングセイコー44について言えば、同時代に発売されたグランドセイコーの次に精巧な機械式時計と言える。

武骨なケースに太い針、そしてパールシルバーに輝く文字盤は素晴らしいの一言に尽きる。
今では多くの時計を所有している私だが、何よりお気に入りなのがこの時計だ。

単に時を正確に刻むからとか、デザインが良いからだけではない。

親子3代にわたり使用されたという我が家の歴史があるからだ。
発売当時は初任給より高かったというこの時計。
祖父はいったいどこで手に入れたのか。
今度会ったときにでも聞いてみよう。