■送り火
- 重松 清
- 送り火
■2003年11月15日発行
■文芸春秋社・刊
■定価: 1670円
■面白度: ★★★★★
本の題名の前に大きく著者名が入るのも凄いですね。
あの「重松清」の本、という売り方でしょうか。
ご覧のように装丁が素晴らしいです。
帯に「ホラー作品集」とありますが、決してお化け、殺人があるホラーではありません。
誤解を与えるキャッチコピーです。
もっとも、一番この世で恐いのは人の心といえば、それまでですが。
本のデザインもいいけど、中身もかなり質が高いです。
■症例A
- 多島 斗志之
- 症例A
■2003年1月25日発行
■定価 760円
■面白度: ★★★★★
かなり面白い! 私自身がこの精神医療の分野に関心があるせいかもしれないが、一気読みできる作品。
一気読みするともったいないので、7日かけました。
■戦争と人間
■今年は戦後60年記念ということで、様々な企画が実施されています。
その一つとして、今日の終戦記念日をはさんで、8月6日から19日まで、都営三田線千石駅寄りの三百人劇場で「戦争と人間
」が特別上映されています。
五味川純平原作、日活制作、山本薩夫監督、3部構成の1970年作品。
全上映時間、なんと9時間20分を一挙上映中です。
昭和3年の5.15 事件から、日中戦争、昭和14年のノモンハン事件までの軍国主義に突き進む日本を、日活を中心に、当時のまさにオールキャストで制作。
滝沢修、芦田伸介、高橋悦史、北大路欽也、三国連太郎、山本圭、中村勘九朗、二谷英明、高橋幸司、高橋秀樹、加藤剛、丹波哲郎そして石原裕次郎。
女優陣が、浅丘ルリ子、岸田今日子、松原智恵子、佐久間良子、栗原小巻、和泉雅子そして吉永小百合と、キラ星のごとくの総出演。
特に当時の日活が、男優よりも女優中心だったことが偲ばれるように、浅丘ルリ子と吉永小百合の2大スターを、画面上ではいわゆる「格」の面で対等に、両横綱として扱っているように思いました。
山本薩夫監督は他に「白い巨塔」「華麗なる一族」「不毛地帯」「ああ野麦峠」と、いずれも社会的メッセージの強い作品を残しています。
1970年という、日本が高度経済成長時代の真っ只中だからこそ作られた、作れた作品だと思います。
3部各々完全入替制です。
一日に朝から夜までずーっと座って、9時間20分全部通しで観れる日もあります
(6日、12日、14,15日、19日)。
又、3日間通って全部観ることも可能です。
私は、6日、7日、18日と、3日間通いました。
作品の質としては、第3部「完結編」が一番優れています。
今週の金曜日までです。
お見逃しなく。
