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↓『ニッポンを繁盛させる方法』島田紳助・東国原英夫著、角川書店、2007)より引用(01)
島田:かつてダイオキシン問題が騒がれたときに、(小泉純一郎・当時厚生大臣に)俺の番組に協力してもらったことがあった。
そのとき俺は、小泉さんに義理ができたから、「ありがとうございました」と手紙を出した。
そして「今回で義理ができましたから、もしいつか小泉さんが総理になられて、『紳助君、力を貸して欲しい』と言われたら、僕は馳せ参じて立候補します」とも書いた。
まさか、総理になるとは思っていなかったからつい調子に乗って書いたんだけど、ほんとに総理になって、「えらいことになった」と焦ったわ(笑)。
それで選挙の前になって、小泉さんと再び会う機会があった。
やっぱり俺が集める票というのはどこの政党であっても魅力的なはずや。
でも小泉さんは予想外の反応だった。
「以前、小泉さんに頼まれたら立候補しますというような手紙を書きましたけど……」って俺が言ったら、「だめだめだめ。君は政治家になったらだめだ」と。
「君は四百八十分の一の衆議院議員でいるよりも、テレビの中で喋っていた方が国会議員何十人分もの影響力がある。君はそれをすべきだ」とおっしゃった。
東国原:いい言葉ですね。
島田:それを政局が安定していた時期に言ったのならただのかっこつけかもしれないけど、選挙が近づいているときに言われたから、「あ、この人って、偏屈で変わったおっちゃんやけど、信念があるな」って思った。
↑(引用ここまで)
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男気。
やせ我慢。
小泉氏も、紳助さんの票が喉から手が出るほど欲しかったのかもしれませんが、それはおくびにも出さず、自分の信念に従って、きっちり筋を通した対応をする。…まさに「男気」! まさに「男のやせ我慢」です。
まあ、あんまり「男、男」と言うと、「それは女性蔑視では?」という指摘が今にも聞こえてきそうですが(笑)。
言うまでもなく、それは意味としての「男気」であって、それは女でも男でもありうる話です。
…とはいえ、私見ではありますが、私の周りには、そんな「あえて”損”を請け負う」男気・やせ我慢を見せてくれる女性はほとんどいないように思います。…そんなことないですか?(笑)
簡単なところで言えば、職場の飲み会や職員旅行の幹事から、泊まりの仕事、本来自分の業務ではないところへの気配りまで、「家庭が…」「子どもが…」を言い訳にして、そういうことに手を挙げたがらない女性が(少なくとも私の周りでは)多いです。
…そんなこと言ったら、私だって、3歳児と1歳児の保育園の送迎から、炊事・洗濯・掃除を毎日こなしながら、職場でも、誰も手を挙げたがらない雑務も「それ、自分がやりますよ」と男気・やせ我慢を発揮しているんですけれども(笑)。
話が逸れました。
つまり、なんというか、「あえて”損”を請け負う」男気・やせ我慢によって、職場やら、家庭やら、私たちの日々暮らす場所が支えられているというか、もっと平たく言えば、「家庭や子どもを言い訳にして、その”損”を他の誰かに押し付けているくせに、その恩恵を当たり前に受けながら、自分からは決して”男気”を出そうとしない輩が多すぎやしませんか?」ということです。
私だって、疲れて気分が乗らない日もそりゃあ、ありますよ。
でも、職場の皆も疲れていると感じたら、車を走らせて、おやつでも買ってきて、コーヒーを淹れながら、くだらない話を提供するんです。
シュークリームを何十個と買えば何千円とお金はかかりますし、無駄話をしていれば、自分の仕事も滞ります。
六時半には保育園のお迎えだってあります。夕飯の支度だって、洗濯だって控えています。
そりゃあ、「損」ばかりです。
でも、そういった「男気」「きっぷのよさ」「気配り」によって、人間関係が円滑に回ったり、仕事の根回しがしやすくなったりするんだと思うんです。…なんで、みなさんやらないんでしょう?
私だって、何日も家をあける泊まりの仕事はイヤですよ、本当は。子どもも妻の実家に預けて数日お世話になったりしなくちゃいけませんし。
飲み会の幹事だって、職員旅行の企画だって、業者や先方との打ち合わせから参加者募集、集金、当日の司会業務まで、面倒くさいことばかりです。本来の業務も滞りまくりです(笑)。
でも、そうやって誰かが風通しの良い職場を作っていかないと、「普段の会話で得た情報が、どこか別の業務で役に立つ」ようなことがどんどん抜け落ちて行ってしまうように思うのです。
小泉氏の『君は政治家になったらだめだ』然り。
職場や家庭で「あえて”損”を請け負う」男気然り。
…なんだか、「飲み会の幹事」や「差し入れ」みたいな安っぽい例えばかりで申し訳ないのですが(笑)、ともかく、「男気」「きっぷのよさ」「やせ我慢」を見せてくれる人が少ないなあ、それがあるから職場や家庭が回っているんだけどなあ、と感じ、今回こう書きました。
職場の人らが「家庭」や「子ども」を言い訳に、そういう役回りを避けてばかりな姿を見ては、「何を”家事”や”育児”ごときで大変そうなツラしとんねん。自分は両方やっとるぞ。情けないなあ」と思うことしきりです。。
…もし、そうでない人がいたら、是非ご一報ください(笑)。
