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↓『江川達也のニッポンを鍛えろ!』(江川達也著、ぶんか社、2004)より引用(14)


恋愛は、言うなれば究極の”マインドコントロール”である。だから、しっかり自立した人間には本来、恋愛は必要ない。
自立した人間には、依存しなくてはならない幻想も存在もいらないのだ。自分一人でも、安定して生きていくことができる。セックスは本能的な欲求だから、解消するなら風俗やセックスフレンドを活用すればいい。
自立した人間になれば、恋愛マインドコントロールに振り回されることもなくなる。そして、一種の「レジャー」として、恋愛を楽しめるようになる。


恋愛の面白味は、ちょっとドキドキハラハラするような、非日常的な不安定感だ。地に足がついていた足元がゆらめき、いわば”波乗り”のような心理状態を楽しむことができる。だが、恋愛に溺れると、この波を頭からかぶり、撃沈される。うまく楽しんでいるなら、このままいくと溺れるな、と思ったら波から引くことができる。ほどよく波にのまれながら、波乗りを楽しめるようになれば、人生も刺激的で楽しいものになるし、他者によるマインドコントロールから脱却し、自分の頭で考え、行動するセルフコントロールの勉強にもなる。


(中略)


だが、恋愛ビギナーを相手にするときは、十分気をつけた方がいい。
よく「処女とセックスするのはあと引きずる」というが、これはビギナーのもつ強力な幻想ワールドに巻き込まれてしまうからだ。
ビギナーは経験がなかった分、恋愛をすると一気に幻想の世界へ入り込んでいってしまう。
その刺激はビギナーにとっては、麻薬を打っているのと同じである。
少なくとも4、5人とセックスしないと、今、経験している恋愛が幻想であることは見えてこないであろう。


↑(引用ここまで)
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先日、ニュースか何かで「今時の若者は、小学生や中学生など、早いうちから恋愛を経験しているので、大人になると、すっかり恋愛に飽きてしまっている」と言っていました。
「…だから、晩婚化・少子化が進んでしまっている」とまで言っていたのはどうかと思うのですが、「恋愛に飽きてしまっている」というのは、なんだか納得できるように思えたのです。


「あの人には良く思われたい」「自分を良く見せたい」というのは、恋愛に限らずとも、他人を好きになると、どうしても出てきてしまう感情だと思うのですが、「もう、そういうマインドコントロール合戦には疲れてしまった」「世間で『恋愛』と呼ばれているもののシステムやパターンをたくさん経験して、異性に『幻想』などもてなくなってしまった」という若者が出てきてもおかしくはないかな、と思うのです。


ただ、「おかしくはないかな」と思えるのは、「それが正しい」と思うこととは少し違っていて、恋に「落ちる」という言葉もあるように、どんなに歳をとっても、周りが見えなくなるほどガツンとくる、魅力的な人との出会いも、十分ありえるとは、思います。


しかし、江川氏も言うように、「恋愛」も、所詮は「レジャー」。
いまだに多くの人たち、特に女性の中には、まだまだ「恋愛」が「大切なもの」「かけがえのないもの」「クリスマスのケーキのような、特別なもの」という「幻想」が根強く残っているようです。
それこそ、「恋愛」を「レジャー」なんて言おうものなら、「それは本当に人を好きになったことがないのよ」と笑いとばしたり、逆に怒ったりする人たちが多くいることは、想像に難くありません。


私もようやくこの歳になって、経験から、「恋愛」を「レジャー」として楽しむ、限られた「私生活」の一部として楽しむ、ということが理解できてきているように思います。
人間が成長していく中で、「この人には悪く思われたくない」「自分を良く見せたい」というその対象が「他人」ではなく「自分自身」になったとき、つまり、「自分が自分の一番の監督者」となったとき、「他人にどう思われたいか」というマインドコントロール合戦の価値が、ずっと下がってしまうと感じているのです。


別に、「あの人によく思われたい」という気持ちがゼロになったわけではないんですよ。
「自分にウソはつけない」というか…「こういう自分でありたい」という自分の「生き様」を意識するようになると、「恋愛」の優先順位がだいぶ下がってしまう、という相対的な話です。


今回の私のねらいは、「好きな人と結婚して、子どもをもつことこそが、人生の『幸せ』」と言い切れちゃう人(特に女性)や、逆に、たいして経験もしてないくせに「恋愛なんて時間のムダ」なんて言えちゃう人との差別化です。
そういう意味で、「もはや『恋愛』が優先順位1位にはなりにくい」という意味で、経験から「『恋愛』に飽きてしまった」という若者の話に、なんだか納得してしまったのです。


「自立した人間に恋愛は必要ない(かもしれない)」。
このくらいのことを通り過ぎている人、「恋愛」について「経験」と「思考」が伴っている人には、なかなかお目にかかれません。。


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