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↓『超思考』(北野武著、幻冬舎、2011)より引用(19)


お笑いは悪魔で、上下の区別なしに襲いかかると書いたけれど、今のお笑いは、もっぱら下にばかり襲いかかるだけで終わってる。
弱いものイジメの芸はいくらでもやるくせに、面倒そうな相手にはかみつかない。
世の中をちょっと見回せば、いくらでも笑いものにできそうな偉そうな大人はいっぱい転がっているのに、そっちには誰も手を出さない。


↑(引用ここまで)
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「いじる」笑いと、「いじられる」笑い。


その人のキャラクターや年齢にもよるでしょうが、日常会話やコミュニケーションのとり方で、比較的、他人をいじってばかりでそのバランス感覚を大事にしていない人は、どこかカン違いした、なんとなく「上から目線」の話し方しかできない、自分だけ「わかった風な」ものの言い方をする人間になってしまっているように思います。


また逆に、日々他人からいじられてばかりの人は、どこか頼りない、まともなことを言っても他人から軽んじられやすい人間になってしまっているように思います。


そのバランスのとり方に、もっとみなさん注目してもいいと思うんです。
もしかしたら自分も、学校の先生や会社の上司にありがちな「自分だけはものを斜めに見れてますよ」ヅラで偉そうに話をしちゃっているかもしれない。
もしかしたら自分も、周囲の人たちに「冗談で」いじられるのと、「自分自身の評価」の境界線が曖昧になってしまっているのかもしれない。
…そんなふうに自分を省みて、もし他人をいじってばかりだったら自分もボケて逆にいじられてみたり、もし周りにいじられてばかりだったら他人より先に動いて気遣える部分を出してみたり、ちょくちょく軌道修正してやっていかないと、自己反省と「他人に一目置かせる」ことの両立ができない、魅力のない奴になっちゃいそうですよね。


特に年齢や、その集団での立場が上になってきた人ほど、そういう「バランス感覚」を大事にしていないと、「人生はね…」みたいなことをしたり顔でしゃべるおっさんやおばはんに成り下がってしまうと思うのです。


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