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↓『下世話の作法』(ビートたけし著、祥伝社、2009)より引用(04)


『ミシュランガイド』がフランスから上陸して、日本人は星のついたレストランに押しかけるようになった。
三ツ星じゃなきゃうまくない、何だこの店は星がついてないじゃないかとか言ってるけど、それは田舎者のすることだよ。
地方に生まれたから田舎者なんじゃなくて、都会で生まれても下品なことをする田舎者。新しいもの好きで珍しがり屋の、言ってみりゃ「精神的な田舎者」だと思う。
自分の判断なんてひとつもない。そういうやつらが日本には増えた。


ちゃんとやってるレストランじゃ、「うちの店に星なんかつけるな」と怒っているところがある。
『ミシュラン』には載せない、取材はお断わり、週刊誌にも出さないでくれっていう店もあるわけだ。
だって変な田舎者に来られたら迷惑だから。
そんなやつらに予約されちゃったらかなわないと言っている。


だけど田舎者は、貧乏でカネもないのに「あそこの三ツ星レストランに行ってみようか、面白いから」と出かけていっちゃう。必死でカネ貯めたりしてね。
頭の中は田舎者なんだから、それはしちゃいけないだろう。
恥ずかしいと思わないのか。お前なんか食うんじゃねえ。


↑(引用ここまで)
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…『自分の判断なんてひとつもない』。


その人が、どんな判断材料をもっているか。オリジナリティのある情報ソースをもっているか。
ゴハンをどこに食べに行くのか。
休日の過ごし方はどうしているのか。


雑誌なんかで話題の「有名店」「今、人気の店」に、すぐ飛びつく。
ゴールデンウィークなどの連休に「有名観光スポット」に出かけて、何時間も渋滞にはまって過ごす。行列に並んで過ごす。


…そこに『自分の判断なんてひとつもない』ですよね。


自分のアタマで考えず、他人の作りだした情報に踊らされるその姿はまるで、珍しいものや新しい噂話にすぐに飛びついて「野次馬」になる近所の下品なおばちゃんのようです。


…あなたの『判断』、そんなおばちゃんみたいになっていませんか?


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