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↓『フロン』(岡田斗司夫著、海拓舎、2001)より引用(06)
「オンリーユー・フォーエバー症候群」とは『<非婚>のすすめ』(森永卓郎著・講談社)で発表された概念です。日本人女性だけが固有に持っている「恋愛に対する信仰心」のことです。
「この世の中にはたったひとり、自分にとって運命の人がいる。その人と生涯添い遂げて暮らすことが、女の本当の幸せである」という考え方が、オンリーユー・フォーエバー症候群の特徴です。
これにはいっさい根拠はないのですが、どういうわけか、日本人女性は全員、この妄想を信じて疑おうとしません。
しかも、オンリーユー・フォーエバー教を信じているのは女性だけで、男性の信者はほとんどいないのが特徴です。
男性は、どんなにモテるヤツでもじつは「僕を好きになってくれる人なら誰でもいい」と考えています。
「好きになってくれる人が複数いたらデヘヘ、できるだけ多くと付き合いたいなぁ」と考えます。
けれども、女性は、自分を好きになる男が何人いようと、このなかで私が本当に好きになれる人はいるんだろうかと、たったひとりの本当の相手を無意識のうちに探してしまうのです。
この差を女性は、「男は浮気っぽいんだから、ほんとに」と嘆きます。要するに、この不信心モノ! と非難しているわけです。
しかしそれは、男性も当然オンリーユー・フォーエバー教に入信しているはずだ、と強烈に思い込んでいる間違いからおきる非難です。
男性は、女性がどうやらオンリーユー・フォーエバー教に入ってるらしい、とは薄々気がついています。が、自分としてはイマイチ信仰しきれないので、態度は中途半端にならざるをえません。
↑(引用ここまで)
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…自分の気持ちに正直に生きることが、なんとなく「正解」とされる現代。
そんな時代であるのに、「恋愛」や「結婚」に対して、周りの目は依然として厳しい。。
「今まで誰とも付き合ったことがありません」。
「もう三十歳すぎですが、結婚していません」。
そんな人(特に女性)を想像してみてください。
心のどこかで見下してしまってはいませんか?
見下すとは言わないまでも、「この人、大丈夫なのかな?」くらいは思ってしまいませんか?
「恋人ができない」。
「結婚できない」。
こういう言葉があること自体、自分の気持ちとは関係なく、「恋人がいない人生は、寂しい」だとか、「結婚できない人生は、幸せになれない」だとかいう固定観念が我々に植え付けられていることの表れだと思うのです。
…これはキツい。
「恋人なんて、必要ない」。
「結婚なんて、しなくていい」。
その人本人が心からそう思っていたとしても、どこか「モテない奴のひがみ」に聞こえてしまうのは、なんだかやるせない気持ちになります。
そのときそのときの自分の気持ちに正直に生きることを「正しい」とするならば、一夫一婦制は人間の動物としての本能に合ってないし、誰と一緒に過ごそうが、どんな生きかたをしようが、各人の自由なはずです。
ゆくゆくはそんな世の中になっていくんだろうなあ、と思いつつも、「浮気」や「不倫」にどこか「ダメなこと」というイメージは拭いきれないし、「いつかは結婚したいなあ」と漠然と思ってしまうそんな自分を思うと、価値観の転換にはメチャクチャ時間がかかりそうです。。