どうして白菜の種子が採れないのか?
それは、白菜と同じ種のアブラナや小松菜などと交配してしまっていたからです。
ここまでは前回お話しました。今回はその続き・・・・・

そのことに20年かかってようやく気付いた人物がいました。
Dr Kのブログ-沼倉吉兵衛

宮城県で白菜の研究をしていた沼倉吉兵衛さんです。
更に、沼倉さんは、媒介となるミツバチが海を渡れないことにも気付きました。
ならば!と
松島湾にある離島で、ほかのアブラナ科の植物を根こそぎ排除した上で、白菜を栽培すれば、
自然交雑が防げて優秀な品種が作りだせるのではないか? と考えました。
そこで、松島湾の南端にある「馬放島」という島で、
日本で初めて交雑していない種子の生産に
取りかかりました。
しかし!ここで問題が発生!
「馬放島」は無人島でかつ禁漁区でした。そこで、キジやその他の小鳥より、猛烈な襲撃をうけるなど、予期しない難問が突発しました。そのため、採取にあたった沼倉さんの苦心は、言語に絶するものがありました。

しかし、とにもかくにも白菜の種は取れました。撒くとちゃんと白菜になる種が・・・・・
こうした努力の甲斐あって、やがて中国の種に頼ることなく、白菜の種をとることが出来るようになったということです。

これから鍋をつつくとき、ちょっとそんな話を思い出してみると、
たっぷりと汁の染み込んだ白菜が、
より美味しく感じられるかもしれません。
今夜はお鍋にしようかな・・・・・

最期までお読みくださいましてありがとうございました。