きのうの朝、Facebookにたまたま上がってきていた



「福音館書店」さんのお知らせで、



絵本作家の林明子さんが今月1日にお亡くなりになったことを知りました。



林明子さんの絵本には、私自身、



幼い頃から、そして、私が母になり子どもたちへの読み聞かせでも、



本当に長い期間、



寄り添っていただきました。



なかでも、『はじめてのおつかい』は、



私の子どもの頃からの大のお気に入りの絵本でした。


 

 


だから、



子どもたちの幼稚園時代の読み聞かせには、



息子の時にも、娘の時にも、



一度はこの本を選んで、



迫真の感情移入で



読ませていただいた大切な一冊。



思いがけない悲しい報せに、



朝からとってもかなしい気持ちになりました。



今でも我が家に置いてある『はじめてのおつかい』は、



この先もずっと、大切な思い出の一冊です。



心より哀悼の意を表します。







きのうは、そんなしんみりとした朝で、



しばらくデスクには座れずにいたのですが、



そんな日にこそ、「おもしろい話を!」と



林明子さんから言われた気がして、



かつての私の子育てエピソード、



なかでも、



子どもたちが何度も聴きたがったナンバーワンのエピソードを書いてみました。







今は、息子は高3(もうすぐ18歳)と娘は高1になったのですが、



あのときの息子は4歳、娘は2歳。



 

 


今でこそ、2歳差の兄妹は、



親の出る幕などないくらいの



お互いのよき話相手になっていて、



仲良しでなによりなのですが、



当時は、



ちょっと目を離したら



お兄ちゃんはすぐに走ってどこかへ消えてしまうし、



追いかけているうちに娘を見失う、



そんなことがしょっちゅうありました。





そんな時代のこと。



息子は市民体育館での体操教室に通っていて、



その日は体操教室が終わったら、



遠くへ引っ越しするお友達のお別れ会があったのです。



小さい子どもを連れていると、



決まった時間に約束の場所へ行く、



そんな些細なことが、



一気にむずかしくなったりするものです。



その日もその例外に漏れず、



体操教室の終わったあとに、



「私が」、どうしてもトイレに行きたくなったのです。



ここでトイレに行っておかないと、



その後、3人乗りのママチャリの前に娘を乗せ、



後部座席に息子を乗せて、



お別れ会の会場へ向かっていたら、



間に合わなくなっちゃうから。



そこで、私は、



市民体育館の多目的トイレに



「ママ、ちょっとトイレに行くから、

一緒に入って待っててね」




息子と娘も一緒に連れて入ったのです。



「開」が緑のボタン、「閉」が赤のボタンで



開閉する、あのトイレです。



そうやって一緒に入ってもらわないと、



二人はすぐに行方不明になっちゃうから。



ふぅ~っと便座に座って、



束の間の、力の抜ける感覚を味わっているそのとき、



まずは、息子が、



まさか、緑のボタンを押したのです😱



トイレの自動ドアは、



司令された通り、ガーっと開きました。



そこは、休憩スペースのソファがある場所に位置していて、



談笑している高校生くらいの子たちは、



その一部始終に、



一瞬、静まり返りました。



私は、ものすごく低い声で、



息子に、



「赤いボタンを押して」



そう言いました。



息子は、言われた通りに赤いボタンを押し、



幕が閉まるように、トイレのドアが閉まりました。



怒り、、、



ふつふつ湧き上がっているその瞬間、



まもなく娘が、



緑のボタンを押したのです。



さっきの談笑していた高校生たちは、



今度は、気づかないふりをして談笑し続けてくれました。



私は、もう一度、



「...赤いボタン押して」



と言いました。



どっちが赤いボタンを押してくれたか覚えていませんが、



また、その劇場の幕は引かれたのです。



私は、それからトイレから二人を連れて、



黙って自転車置き場へ行って、



前に娘、後ろに息子を乗せて、



送別会のお店へ向かったのでした。







恥じらってる暇も、



マジギレしている暇も、



誰かとそれを笑い合う暇もなくて、



一歩まちがえば、



それは本当に悲惨なエピソードになりかねない。



子どもたちが小さかった時から、



寝る前の、絵本の読み聞かせの習慣があって、



家にある絵本に子どもたちが飽きてしまった頃、



「ママの、おもしろい子育てのおはなしして!」と、



今度は、自家発電の読み聞かせを求められるフェーズに入ったときに、



このエピソードだけは、



「もうそれ、聞いた、飽きた」って言われることなく、



語り継がれてきた、



市民体育館の劇場トイレのおはなし。



何度も語って、



何度も子どもたちに腹を抱えて笑ってもらったおかげで、



私は報われていったのでした😂







悲惨だと感じた出来事も、



何度も笑ってもらううちに、



我が家の宝物になっていました。



ところで、



あの時、休憩して談笑していた高校生たちは、



トイレ劇場が赤ボタンで閉まったあと、



どんな話になっていたんだろうw



そんなこと気にしたことなかったけど、



あちらにはあちらの、見え方があったんだろうな😂



私は、多目的トイレを見ると、



今でもあの日のことを思い出したりします。






私は1日の最後に、



「最後に笑い合えたら、そこがゴール」



こんな風に思えることを毎日、目標にしていたりします^^



久しぶりに出してきた『はじめてのおつかい』は、



ところどころやぶけて、セロテープで補修してあって、



だけど色褪せてなくて、



開いたらあの頃の日々がぶわっと飛び出してきたのでした。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

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