コウくんの朝の散歩に行くときは、

 

 

 

だいたい中3の娘と一緒に家を出るのが、

 

 

 

我が家のルーティーン。

 

 

 

その時間帯は、

 

 

 

通学途中の小中学生とよくすれちがう。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

今朝は、歩道の向こうから、

 

 

 

ランドセルに黄色い交通安全カバーをかけた

 

 

 

小1だと思われる女の子と、そのお父さんらしき人が

 

 

 

手をつないで歩いてきていた。

 

 

 

夏休みが終わって、新学期が始まったばかり。

 

 

 

慣れない学校生活に、

 

 

 

きっといろいろ不安もあるんだろうな。

 

 

 

(私もそういうところ、多分にありました😂

 

 

 

お父さんが一緒に学校までついてきてくれるのは安心するだろうし、

 

 

 

おうちではいろんな話し合いもあったのかもしれない。

 

 

 

そんなことを思いながら、私はその親子を見ていた。

 

 

 

 

 

 

女の子はコウくんをみつけると、

 

 

 

「ワンワン!」と

 

 

 

お父さんの手を引っ張って近づいてきた。

 

 

 

 

おっと。

 

 

 

 

コウくんは、人なつっこい犬なんだけど、

 

 

 

う◯ちが終わる前に、

 

 

 

相手のペースで急に交流を求められると、

 

 

 

吠えちゃうことがたまにある。

 

 

 

この「ドキドキしながら学校へ向かう」繊細な時間帯に、

 

 

 

犬に吠えられる体験をさせてしまうのは避けたかった。

 

 

 

だから私は、

 

 

 

コウくんと女の子が近距離で接触しないように

 

 

 

リードを自分のほうへ引っ張った。

 

 

 

すると女の子は、悲しそうな顔をして足を止めた。

 

 

 

お父さん、困惑。

 

 

 

私も足を止めた。

 

 

 

 

 

 

女の子はぶっきらぼうに、

 

 

 

「ばいばい、ワンワン」

 

 

 

と言った。

 

 

 

コウくんは「ばいばい」って言えないから、

 

 

 

かわりに私が、

 

 

 

「ばいばい、いってらっしゃい!」

 

 

 

と返した。

 

 

 

それを聞いた女の子は、

 

 

 

スッキリした顔になって、

 

 

 

また学校の方向へ歩き出した。

 

 

 

私はふり返って女の子の姿を目で追ったけれど、

 

 

 

女の子は一度もふり返らなかった。

 

 

 

 

 

 

女の子の言った、たった一言、

 

 

 

「ばいばい、ワンワン」。

 

 

 

すれちがった後に、

 

 

 

(私はただ、ワンワンに挨拶したかっただけだよ)

 

 

 

そんな彼女の思いが、

 

 

 

残像のようにくっきりと私の中に残った。

 

 

 

 

そういう思いが、私にある

 

 

 

 

こういう小さな思いを、

 

 

 

ついなかったことのように、

 

 

 

あるいは、

 

 

 

優先度をものすごく低いものとして扱うことに

 

 

 

私たちは慣れすぎてる。

 

 

 

「あなた(私)にその思いがあること、

 

 

 

知ってるよ、気づいてるよ、そう思うんだね」

 

 

 

と認めてあげる反応の

 

 

 

ひと手間を挟むことの大事さ。

 

 

 

これは、私が自分に声をかけるときも、

 

 

 

まったく同じだよね。

 

 

 

「ばいばい、いってらっしゃい!」と返したあとの、

 

 

 

あの子の安心した表情を見て、

 

 

 

あらためて痛感したのでした。

 

 

 

 

 

 

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