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山本周五郎賞受賞、とあるけど

直木賞も取ってたみたいです。



てか


ミステリーに分類されるんか、これ


ミステリーの守備範囲が広すぎる


何となくダークな空気出してんのはもうみんなミステリーにブッ込めばいいってこと?w


強いていえば「テスカポリトカとはなんぞや」という点がミステリー要素かもしんない


結構分厚い本で、一気に読むには時間が足りなく、ちょこちょこ読みしてたら登場人物多すぎて「誰だっけ?」的な感じで戻ること多し





自分の記録用として…

📕テスカトリポカ登場人物一覧

(だいたい合ってるはず)

黒字は主要人物、ネタバレ含むので閲覧注意⚠️




コシモ

主人公の1人。本名は土方小霜(ひじかたこしも)。コードネームは「断頭台」。

ほぼネグレクト状態で育つ。2メートル以上の身長があり、超人的な身体能力を持つ(指先でペットボトルのキャップを小さく押しつぶせる等)。学校に行ったことがなく、友人もおらず、社会から隔絶されていたため一般常識も知らず、精神年齢が幼く、字や計算などの学習が遅れている。

手先が非常に器用であり、木に模様を掘るのが大変得意。

成り行きで両親殺害後、少年院へ、その後バルミロに引き取られ、知らず知らずのうちに恐ろしい犯罪に巻き込まれていく。



・土方興三

川崎市のヤクザ。だんだんシノギがけずれなくなり生活に困窮していく。

コシモの実の父親であり、ルシアの夫。

コシモを殺そうとして逆にコシモに過剰防衛で殺される。



・ルシア

メキシコのクリアカン出身。

兄を麻薬密売人に殺され、クリアカンを捨てて最終的には日本に辿り着く。清掃業務、賭博の従業員を経て土方興三を頼る。コシモの母親。

後に麻薬中毒となり、コシモが興三殺害の場面を見て錯乱、コシモに襲いかかったところをコシモに返り討ちにされ殺害される。



・フリオ

ルシアの兄。密入国業者に騙され、麻薬密売人に殺される。



・バルミロ

主人公の一人。カサソラ兄弟の三男。

かつてメキシコの麻薬組織(ロス・カサソラス。カサソラ兄弟で作った組織)に所属。

偽名が多く、「粉」、「ゴンサロ・ガルシア」、「ラウル・アルサモラ」があるが、コードネーム「調理師(エル・コシネーロ)」を使う時が1番多い。

敵対していた麻薬組織に自分の組織を壊滅させられ、兄弟、妻、子供を皆殺しにされる。

命からがらメキシコ脱出、後に来日し臓器移植(メインは心臓移植)ビジネスで暗躍する。

頭の回転が早い上に抜け目なく、かつ冷徹で凶悪。精神的にも強い。

自分の家族を皆殺しにした組織に報復することを目的にしているため、才能を見込んだ人間を殺し屋として育てている。

祖母の影響でアステカの神に心酔している。



・ベルナルド

バルミロの兄。カサソラ兄弟の長男。


・ジョバンニ

バルミロの兄。カサソラ兄弟の次男。


・ドゥイリオ

バルミロの弟。カサソラ兄弟の四男。


・イシドロ

カサソラ四兄弟の父親。祖父からの事業を破産寸前まで傾け、麻薬密売組織に目をつけられて犯罪の一翼を担うようになるが、自らの能力の過信と組織を甘く見ていたため処刑される。



・リベルタ

カサソラ四兄弟の祖母、イシドロの母。

アステカの神を信仰している。

キリスト教徒の夫に強制され、改宗するも、隠れてアステカの神々を信仰し続ける。

夫と孫(カサソラ兄弟の五男)が共通した不慮の事故にあってから信仰を隠さなくなり、そのせいで息子夫婦との間に溝ができる。

孫たちにアステカの歴史や神、儀式の意味、先祖のことなどさまざまなものを教え、大きな影響を与えた。彼らの精神的な拠り所でもある。



・末次充嗣

偽名は「タナカ」、コードネームは「蜘蛛(ラバ・ラバ)」

元心臓血管外科医。コカインを常用している。

川崎市と海外を結び、闇の臓器移植コーディネーターをしている時にバルミロと知り合う。

バルミロと組んだ幼児の心臓移植ビジネスでは執刀医の役を務める。

後にバルミロに裏切り行為がばれ、命を狙われる。



・野村健二

コードネームは「奇人(エル・ロコ)」

元麻酔科医でコカイン常用者。

病院の薬物(フェンタニル)横流しで追放される。

川崎市で闇医者をしている。

後にバルミロのビジネスに加わる。



・宇野矢鈴

元保育士。コカイン常用者。

NPOの活動の一環と信じて、言われるままに全国の無国籍で虐待されている子どもを回収し、

寺の地下にある秘密施設にて世話をする。

自分が連れてきた子供たちが臓器売買の商品になっているとは知らない。



・夏(シァ)

コードネーム「灰(ネシュトリ)」

宇野矢鈴と共に子供たちの世話をするが、子どもたちが商品だということを知っているため、監視と報告も行っている。

昔、警察(?特殊部隊みたいな?)にいたため、銃器の扱いに慣れており、動きも素早く体術もできる。

普段は化粧っ気がなく地味な容貌。



・座波パブロ

コードネーム「陶器(ラ・セラミカ)」

父はペルー人、母は日本人で沖縄育ち。

妻と娘を残し上京。

生活に困窮してる時にバルミロにナイフ職人としての腕を買われ、犯罪組織とは思わずバルミロの下で働くことになる。

後に臓器売買で処分された子供の骨を使ってナイフを作ることをバルミロに強制され苦悩する。

少年院から出たコシモの師匠的な存在になる。



・井川徹

コードネーム「チャターラ」

178cm、154kgの巨漢だが素早く、相当な腕力も持っている。

残忍な性格であり、およそ良心というものを持ち合わせておらず、簡単に人を殺す。

バルミロに殺し屋として見出され訓練を受ける。



・宮田

井川の雇い主。自動車解体場を井川に乗っ取られる形になる。



・仲井大吾

コードネーム「マンモス」

191cm、123kgで、学生時代にボクシング国体2回出場、消防士としても働いていた。

大麻で免職になり、半グレとつるんでるときにバルミロに殺し屋候補として見出される。



・大畑圭

コードネーム「ヘルメット」

177cm79kgで殺し屋候補の中では小柄に見える(他が大きいだけだが)。

元暴走族リーダー、板金工で働いていたが、傷害致死事件を起こし服役。

出所後は闇賭博の胴元で稼ぎ、収益の1/3を兄貴と慕うチャターラに収めていた。



・フラビオ=カワバタ

コードネーム「電気ドリル」

近視であるために銃の扱いに不向きと判断され、殺し屋には入れなかったが本人は自分にもできるはずだという思いを募らせている。

普段は銃器の準備や、チャターラたち殺し屋の訓練時の銃声をかき消すために重機で騒音を立てるという役目を担っている。

バルミロや仲間に認めてもらいたい一心で指示を破り、組織で飼っていた超大型猟犬を解き放ってしまい、襲われて瀕死になる。これがバルミロに裏切り認定され、神への生贄として処刑される。



・順太

宇野矢鈴が回収してきた子供の1人。

書くことを強制されている「今日楽しかったことを書く日記」に、子供たちの中で唯一、自分たちが殺されることをわかっているような不穏な内容の日記を残す。

これのため、コシモと交流が生まれ、コシモに影響を及ぼす。

「血の匂い」を感じることができる(単純な嗅覚の意味ではない)。



・千賀組

川崎市を縄張りにしている暴力団。

バルミロたちのビジネスに協力する。

ドラッグを売る過程で無国籍で親が生活に困窮している子供の情報を入手し、それをバルミロたちに提供する。

収益の取り分でバルミロたちと対立する。


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他にも登場人物は多々出てくるが、

上記の人物さえ押さえておけば「誰??」というのは防げるかな


明らかに間違えてるとこあったら教えて下さい🙇



◾️感想◾️

星4 ★★★★


主人公がコシモなのかバルミロなのか分かれると思うが、私の中ではバルミロが主人公。

終始物語の流れを作る行動を起こしてるのはバルミロであり、コシモは無知で無教養のせいかほとんどの場面で受け身であり、成り行き任せで感情に乏しいため感情移入がしづらい。

バルミロは生い立ちからして波瀾万丈であり、残虐性の元になったトラウマ級の出来事等も考慮すると、共感はせずとも一定の理解ができる。

一方コシモもネグレクト、両親殺害で少年院、というのはそれはそれで波瀾万丈と言えなくもないが、あくまで日本国内では、というレベルで、常に死を身近に感じて幼い頃から生きて来たバルミロと比べるとどうしても悲惨さが霞む。


バルミロは確かに悪の権化のような存在ではあるが、彼なりの「家族」という概念をずっと大事にしており、それがバルミロの折れない精神力の源になっている。

ただそれは一般常識とはかなりかけ離れており、コシモを「息子」と呼んでいるのも息子同様に親しい存在というわけではなく、

バルミロが本当の家族だと思っていたカサソラ兄弟や祖母リベルタの中に息づくアステカの神々の気配をコシモの中に感じ取ったからこそ、コシモを「息子」呼びしたのだろうと思う。


個人的にはバルミロの裏の世界での成功と復活、復讐と故郷への凱旋が見たかった。

生き抜くために故郷では麻薬組織でのしあがり、家族全滅からの用意周到な逃亡と密入国、異国で単身小さな足掛かりから徐々に既存のマフィアやヤクザ組織に喰い込んでいく様は、大義名分こそ全くないものの、ある種の成り上がり物語とも言え、かなり読み応えがあった。


もう一人の主人公コシモだが、終盤ようやく主体性のある行動が見られる。

だが、その主体的になる原因となった順太との交流がちょっと物足りない。これぐらいのやり取りであのバルミロと対決になる??という感じだった。もう少し決定的なエピソードが欲しかった。


物語は最初から最後までどんどこ人が死に、かつ普通の死に方ではないので(刺されてハイ終わりというのではない)、グロ系が苦手な人にはお薦めしない。


ただ、グロいとはいいつつ、どんなに残虐にしようとも古来から現在に至るまでの古今東西の拷問や処刑方法を一通り知っていれば、人間の殺し方というのはある程度バリエーションは決まっており、予想できるものではある(ただ、今回の液体窒素は私は初見だった)。


あと、物語のキーとなっているのがアステカの神々だが、そもそも日本人にとってあまり馴染み深いものではないためイメージしづらく、字面以上の不気味さや恐怖などを感じることができなかったのは残念。

そのせいで、うっかりするとバルミロがただの盲目的な狂信者に見えてしまう時も。

まぁ私の知識不足なだけかもしれませんが。


とはいえ、裏社会での弱肉強食や理不尽さといったものはうまく描かれていて面白かったです。




というわけで

今日もお疲れ様でしたー🌟


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