星降る夜の浜辺でのひとりごと -5ページ目

星降る夜の浜辺でのひとりごと

うつ病患者かわ本音をそのまま詩にぶつけて叫びます。
幻想的なノスタルジジアを求めた詩を書くことも・・。

灼熱の太陽に散歩を邪魔され
家の中に居場所を探す
だけど居心地の良い場所は無く
仕方なく部屋に戻る
扇風機がぬるい風を流す
カーテンを閉めた薄暗い部屋で
明日からの戦いを嘆く
そして昨夜と同じように
過ぎゆく時間を見つめ続ける
時計の針は静かに淡々と動き続け
その中でただただ震えている
数十年振りに海で泳いだ
お盆の実家の海だ
子供がいなけりゃ来なかっただろう
午前中の水はまだ冷たいが
入ってしまえば何ともない
こんな楽しみ方もあったんだな
夏の楽しみ方を一つ思い出した
空は青く澄んで日射しが強烈だ
近くのおじさんを真似て
仰向けに海に浮いてみた
耳まで水に浸かるけど
結構浮くもんなんだ
青空が一面に見える
水の音が聞こえる
世界に自分だけがいるようで
思わず天に問いかけた
どうしたらいいですか
どうしたらいいですか
返事は無く
ただ水の音がしていた
青空はひたすら青いままで
日射しは強く照りつけ続け
俺は子供達の声を聞きながら
浮かび続けるしかなかった
そして今度は祈った
この休息が永遠に続きますように
青い空を見つめながら祈った
お盆の真っ只中
実家の近所の図書館へ
チビ君達の本を借りに
車ですぐの所だが
実家の近くにあるのだが
何と俺は初めて行った
古いエレベーターで上へあがる
重々しくドアが開く
雰囲気があるので
ちょっとした冒険気分
ついに小さな図書館を発見
小さくてもにぎわっている
チビ君達を連れて
本棚の周りをグルグル回る
目当ての本を探して探検気分
目当ての本を次々発見
獲物は大漁
カウンター通して引き上げだ
古いエレベーターで下へ降りる
重々しくドアが開く
たったこれだけだけれど
初めて行った僕等には
小さな小さな大冒険だった
深夜を過ぎて
刻々と時間は過ぎて行く
それでもまだ部屋に独り座り
まさにどうしようもなく
過ぎゆく時間を見守っている
理由無くわき上がってくる
焦りの気持ちに支配されながら
これが人生なのか
こんな人生もあるものなのか
これを誰にたずねたらいいのか
わからないまま
いつ終わるのかも
わからないまま
眠ることも起きることも出来ず
笑うことも泣くことも出来ず
どうしようもなく
ただ時の流れを見守っている
明日は笑うことが出来ますように
そう願いながら
照りつける日射しのお盆過ぎ
思い立って母校へと足を運んだ
人生で幸せな時を過ごせた場所
今思えばこそなのかも知れないが
高校の校門をくぐった
外見こそ改装していたが
内部や配置は昔のまま
あの時のままだった
あの時俺は無限の未来と共に
ここに確かにいたんだ
そして数十年後の未来の俺が
今ここにいる
想像もしていなかったことだよな
自分の未来にがっかりしたかい
過去の自分がまだここにいるようで
心の中で聞いてみる
なつかしいというよりは
過去への入口に入ったようで
昔の自分とつながってるようで
不思議な気分だった
まだ自分が通っているような
そんな気分のまま
数十年振りの高校をあとにした
楽しく過ごせた夏休みが
過ぎたばかりなのに
何故かふと5月の休みが
思い出される
実家ではまだ花見が
過ぎたばかりで
裏の川の土手沿いにはまだ
提灯が飾られたままだった
両親と三人でさわやかな風の中
夕暮れの提灯の下を
ゆっくりと歩いた
食事をした帰りに
またゆっくりと同じ道を歩いた
提灯に光が入り
幻想的な景色になった
その中をゆっくり歩く三人
短い時間だったけど
永遠に続いてほしい時間だった
土曜の夜はとても大事な時間だ
金曜の夜ほど心の余裕は無いけど
一番緊急感をほぐしやすい時間だ
ただ寝てしまうには惜しいけど
全く眠れず夜中に部屋にただ独り
途方に暮れる俺がいる
楽しむべき時なのに楽しめない
心の不自由な俺がいる
頼れる友は遥か遠く
孤独と不安にただ独り
闇の中で耐え忍ぶ
また薬に手を出す
今日は何錠目だろう
だけどこれしかなく
こうするしかなく
皆が楽しむ土曜の夜に
真夏の夜に…
ひっそりと耐え忍ぶ
俺の子供と妹の子供
実家に集まり花火大会
多分5年振りだろう
あれから時は過ぎ去って
二度と無いと思っていたけど
うまい具合にふた家族
久しぶりの花火大会
派手な花火は無いけれど
変わったことも起きないけれど
買った花火は次々輝き
子供の声を身にまとう
光の幻想の時間は過ぎる
無情にも過ぎていく
最後の線香花火が地面に落ちて
短い夢も光と消えた
新しい思い出だけが輝き続け
俺の心の中を照らしてる
心の中の輝きだけは
いつまでも永遠でありますように
いつかまたこんな日が来ますように
そう願って花火の煙の残る中
バケツの水を片付けた
なんとか今年も帰省してきた
故郷の家に
幼き若き思い出の街に
たどり着いてふと思い立った
「あの床屋に行こう」と
最後に行ったのはなんと20年前
帰省する度その床屋の前を通る度に
久しぶりにまた行きたいと思ってた
そう思っていつの間にか20年が過ぎた
だけどついにチャンスが来た
少しワクワクしながら
20年振りにその床屋のドアを開けた
そこには変わらない笑顔があり
年をとった店主夫婦が迎えてくれた
年をとっても面影は声は記憶のまま
初めて行った中学の時のままだった
その事を店主夫婦に伝えた
とても喜んでくれた
なんと店主は俺を覚えていてくれた
帰省の度に見かけていてくれた
俺にも子供の時の面影があるのかな
しばらく店内は昔話に花が咲いた
楽しくて嬉しい時間だった
店を出る時二人に言った
大きな声で「また!」って
遥かなる時を越えて
二人が笑顔で見送ってくれた
次はいつになるかわからないけど
「また戻ってきたい」と
強く思った
真夏の空を見上げながら
そう思った
もう5年も前になる
真夏のある土曜の夜
家族が車で出かけ
独りの夜を過ごすことになる
だけどその頃の俺は違ってた
逆にいいこと考えた
夜中の自転車大冒険だ
普段車で通らぬ細い道
自転車で駆け抜けた
軽く汗ばみながら
スイスイと
歩道橋を押して登りまた下りた
街灯の少ない森の中
ワクワクしながら通り抜け
夜の街の裏通り
静かでとても幻想的
別の街にいるようで
時間もゆっくり流れてた
普通の土曜の普通の夜の
小さな小さな大冒険
楽しかった
またやりたい
そう思ってあれから5年…
結局それきりだったけど
忘れられない思い出だ