こんにちは、安達大祐です。
今日は前回の続きで、承認欲求とボランティアの関係性について考えてみたいと思います。ボランティア活動は、多くの場合、他人を助けたい、社会に貢献したいという純粋な動機から行われます。しかし、承認欲求が全く関与しないわけではありません。以下に、その関係性をいくつかの視点から考えてみます。
承認欲求の満たし方としてのボランティア
1. 自己実現の一環
ボランティア活動を通じて、個人は自分の価値や能力を確認することができます。これは自己実現の一環であり、結果として承認欲求が満たされることになります。心理学者アブラハム・マズローの「自己実現理論」では、自己実現の欲求が最も高次の欲求として位置づけられていますが、その中には他者からの認知や承認も含まれています。
2. 社会的認知の獲得
ボランティア活動を通じて、周囲からの賞賛や感謝の言葉を得ることは、承認欲求を満たす重要な要素となります。人々は他者から認められることに喜びを感じ、さらなる貢献をしたいというモチベーションが生まれます。
ボランティアと承認欲求のバランス
1. 健全な承認欲求
承認欲求が完全に悪いものではなく、健全な範囲であれば、ボランティア活動の継続や拡大に役立つことがあります。例えば、ボランティア活動の成果を報告し、広く認知されることは、他の人々にとっても良いモデルとなり、社会全体のボランティア意識を高めることができます。
2. 過剰な承認欲求のリスク
一方で、承認欲求が過剰になると、ボランティア活動が自己中心的な行動に変わり、他者との摩擦や対立を生む可能性もあります。ボランティア団体内での派閥や縄張り争いなどがその例です。
ボランティアの純粋な動機
1. 他者貢献の喜び
多くのボランティアは、他者のために役立つことそのものに喜びを感じます。この純粋な動機は、承認欲求とは異なる次元で人々の行動を支えています。例えば、自然災害時の救援活動や地域コミュニティの支援活動などは、感謝の言葉や目に見える成果がなくても続けられることが多いです。
2. 内面的な満足感
ボランティア活動によって得られる内面的な満足感や自己充実感は、承認欲求とは異なるものであり、個人の精神的な健康や幸福感を高める効果があります。
実際の経験から学んだこと
僕自身、能登震災で現地入りをして救援物資の配送をしましたが、会社として外部に取り組みを伝えることは企業として当然のことだと思っています。
しかし、それに対して誹謗中傷をされる方もいました。この時も、「そんなの承認欲求を満たしたいのか」と言われました。
東日本大震災の時は毎週物資の輸送をしていましたが、ボランティア同士の派閥争いも見てきました。
まとめ
承認欲求とボランティア活動の関係性は複雑で、多面的です。ボランティア活動には他者のために貢献する純粋な動機がある一方で、承認欲求がそのモチベーションの一部を担うことも事実です。この二つがバランス良く作用することで、個人の成長や社会の発展に貢献できる理想的な形となるでしょう。
それでは、また次回のブログでお会いしましょう。
安達大祐