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もうすぐ4月打というのに、桜が咲いていない等々力なのは、なんだか不思議な感じだ。
とはいえ、日差しだけは夏で、今年のシーズンシートでは暑すぎるぐらい。
さて、スタメン見て変化のないメンツにワクワク感がしぼんだのは確か。
頑なに右サイドバックに本職を置かない点が、なんとも不安でいっぱいのなか、試合開始。
試合が始まると、ん?瀬古のポジションは?と思うほどの瀬古システム。
彼の多少強引に前に運ぶ機動力と、適度に散らせる能力が活きていた。
攻撃時は上がって4-3-3気味になりつつ、守備時は4-2-3-1でビルドアップする。
Wボランチになって、一人一人の距離が近くなった。
マルシと三浦の両者サイド使いたい問題も、マルシが出場停止で、遠野のカットインが活きるカタチに。
やっぱり監督のチカラってあるよなぁ、と再認識した。
選手の個をどう活かすか、組み合わせ次第で個性は輝く。
逆に言えば、監督のやりたいサッカーにあわせた選手を補強するか、(町田のように)
それが無理なら既存戦力を上手く料理するか、のどちらかしかない。
はっきり言って鬼木さんは後者かと思っていたが、どうもどちらでもなくて、
精神論的なモチベーターなのかな?と思って疑心暗鬼になっていたところだった。
モチベーターって会社でも上司でいるけど、一時良くても長くは続かない。
なぜなら根本問題を解決しているわけではないから。
だから、書いたようにやっぱり監督(上司)の役割は2つしかない。
料理で言えば、良い素材を手に入れるか、素材を上手く料理するかだ。
この試合だけで言えば、後者がうまくハマったかたちだ。
1点目だって、三浦のセンタリングは、誰かいるだろうっていう、良い意味でも思い切りの良さだし、
DOGSOもらった場面も作戦エリソンでシンプルだった。
ただつなぐ、崩すことが必ず必要なわけではない、あくまで手段なのだから、
そこにフォーカスして選手の個を潰してしまっていたのが、これまでだった。
もちろん、運ぶつなぐ技術は、最低限のレベルである必要はある。
なぜならチームとしての流れが乱れるし、ノッキングするから。
それでもやっぱり、個性を活かせるシステムと良い意味でのアバウトなサッカーは、
球技という球際の肉弾戦を持つスポーツの醍醐味だと思う。
ちょっと丁寧に難しく、そして完璧を求めすぎている感じがしている。
さて、この試合だけでは何とも評価が難しい。
なぜならボランチと左は解決しても、右サイドの機能不全は相変わらずだからだ。
次と次は横浜と町田の連戦。
ここに連勝できれば、本当に新しいフロンターレが見れるかもしれない。
連戦だし総力戦になりそうだから。
いかにシンプルにやれるか。そこにつきる。
シンプルこそ技術力が大切になる、
DOGSOをもらった遠野のパス、2点目につながった高井パス、
どちらも浮き球だけど、見えていても見えた場所に出せるのは技術なのだから。