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自分の中では、とても相性の悪い国立競技場での開催試合。

古くはナビスコカップの決勝での敗退から始まり、

等々力メインスタンド改築中の2013年ホーム開幕戦は引き分け。

(今見返すと相手の選手が面白い、GK丹野、木村祐志、小松塁、森島康仁と川崎に馴染みの選手が)

 

 

近年で思い返すと、2021年1月1日の天皇杯決勝はコロナで観戦できなかったし、

今期のFC東京戦も負けている。

ま、思い出なんてそんなもんだけど、試合前には期待しかなく、

初のバック3階から観戦してみた。いつもゴール裏だし。

試合以前に帰宅時のルートが最悪だった、出口までの階段が少ないし、

通路に人は溢れるしで、どんな建築物なんだよと5万人も入ると思わざるをえなかった。

 

さて、試合はというと、連戦にもかかわらず大きなメンバー変更はなし。

DFというかCBの控えもいないし、怪我人出たらどうするの?と思っていたら案の定だった。

意図は、直近で芽を出し始めた今年のカタチを、なんとか継続したいということだと感じた。

写真3枚目ではっきりわかるように、ホーム東京戦あたりから、明確に前線の3枚+中盤3枚の守り方が変わった。

セレッソに完敗して、遅すぎるけれどようやく目が覚めた首脳陣といった感触だ。

東京戦とACLでは攻撃時は4-3-3で守備時は4-3-2-1だったのが、湘南戦では攻撃時3-5-2で守備時が5-3-2となった。

写真の3枚目を見ると良く分かる。

 

フォーメーションは単なるカタチで、試合が始まれば流動的だという人もいるけれど、

基本があっての応用であるのはスポーツの常識である。

上記の発言者はスポーツの経験が少ないんだろうな、と自分は思っている。

チームとしての基本形がしっかりしていないのに、必殺技が発動できるはずがない。

 

ようやく、なんとか守備の基本形が見えてきた。

ポイントは、中盤の3人で横幅いっぱいを守り抜く運動量になると感じた。

ジェジエウ+谷口という個で守りきれるCBが不在なので、なんとか中盤のスペースを人数で埋めて、

早めにサイドから放り込まれることは想定のなかで、真ん中からの侵入は最低限防ぐシステムだ。

逆に言うと、セカンドボールをどれだけ回収できるか、球際で負けないシステムとも言える。

 

2トップ又は1トップ2シャドーのどちらであっても、中央に寄って守備を始めるので、

中央には人が多く安心感はある。

が、その分攻撃時の迫力は人数が少なく、遅くはなくなるけれど、この試合でもあったように前線で起点をつくれれば、中盤の3人を押し上げる時間が作れるので、今までのように足元でつないだり、長めのスルーパスが通せたりする。

中盤の前線の距離は遠くなるけれど、瀬古と脇坂の良さを活かすこともでき、シミッチでも同様だ。

非常に1トップのチカラを必要とするサッカーで、バフェの加入が良い意味でダミアンに火をつけた戦略になっている。

はっきり言って、体力を削られるシステムなので、人材不足をどう乗り切るのかが非常に心配でもある。


2トップ又は4-3-3としても守備時に中央に絞って、CFの守備削減とスペース埋めができる適正は、遠野や宮代にもある。

五十嵐を戻しても良いし、CFはバフェや山村でなんとかなる。

CFが相手ゴールから遠くなるし、まずはボールを収めることが最優先になるからだ。

怪我をしない前提で考えると、中盤の控えがシミッチしかいないことが最大の課題になりそうだが、

松井のレンタルバックや山内・由井の新加入組で控えは埋まりそう。

右WBは瀬川でこなせるし田邉や松長根で間に合うと考えると、左SB及び左WBが最大の課題となりそうだ。

 

特に左利きが欲しいと考えると、神谷のレンタルバックになるのだろうか。

登里と車屋の高年齢化と体調不良を頻発する佐々木ではなく、純粋な若手左利きは誰を補強するのか。

今年は大南が大当たりと考えて良いので、ジュビロの松原選手あたりが国内では最適だと感じる。

 

今期も残り少なくなってきたので、試合内容よりも来季への布石が見えてきた。

そういった意味でも楽しみが少し戻ってきた試合でもあった。

他チームの試合や他カテゴリーの試合であっても、この選手が来て欲しいな、と妄想することも楽しみの一つではある。

 

変化は成長痛、これを肝に銘じて進んで欲しいし、既存選手の適性をしっかり把握し、不足は補って欲しい。