ゲーム記録・速報 - 2023/J1リーグ 第5節 vs.セレッソ大阪 | KAWASAKI FRONTALE

 

 

 

3月下旬にしては寒い雨で、とてもフロンパークを楽しむ気持ちになれず早々に着席。

なんとなくだけど、セレッソとは桜の季節に戦うことが多いような。

調べたわけでもないので、なんとなくだけれど。

 

さて、満身創痍の我がチーム。

今節は誰が試合中に欠けてしまうのか、と杞憂していたところ、

なんと試合前に選手層の薄さを感じてしまう、ある意味衝撃的なメンバー発表だった。

 

前節の山村と大島には怪我リリースはなく、違和感だから長引きそうと覚悟はしていたが、

まさか脇坂と佐々木が不在とは、、、、。

こりゃ厳しいな、どうやって試合を作るのだろう、と心配が尽きない開始前だった。

 

とはいえ試合が始まると雰囲気は一変した。

ある程度の位置を決めての前からプレスが利いていたし、ハマるハマらないは結果論として、意識の変化が見れた。

要因は山田の出足と、何より田邉のCB復帰だろう。

 

我がチームの生命線は、やはりCBの運びと縦パスにあることを再認識した。

ラインを上げることはリスクではあるけれど、俊足とGKのカバーで補うと覚悟を決めていれば、

大きな問題ではない。意識があれば行動は変わるのだから。

本音として、だからこそGKは上福元を見たかったが、来週のカップ戦では使ってくるだろう。

そして、ようやく2戦連続してCBが揃うことで、チームの骨格も揃ってきそうだ。

 

CBがラインを上げ、前線との距離が短くなり、中央に人が多くなることで、密集での技術が活きてくる。

つまり止める・蹴るを正確にできることが、相手の矢印を外すことにつながってくる。

極めてロジカルな攻撃が戻ってきた感覚だ。

これはやはり田邉の縦パスと運びにつきる。

 

もちろんWボランチでシミッチの強度が橘田を助けたこともあるが、改善の要因は田邉に尽きる。

恐れず運び、恐れずパスを中へ。

受ける側も怖がらずに受けて、前を向く。

例えトラップミスやパスのズレがあったとしても、密集を活かした即時奪還でボールを保持する。

強かったころの雰囲気を思い出させてくれる前半だった。

 

サッカーが面白いのは、局面の切り取りだけでなく、点と点が因果関係で線としてつながるところだろう。

野球のように個の勝負が連続するだけはなく、攻守一帯がロジカルにつながることがはっきりと見える。

 

もちろん、得点をとることが目的だから後ろの安定が前線の人数不足につながるという指摘はある。

ただし、自分は楽観している。

ダミアンの高さがあれば解決する部分や、ゴール前への飛び込みは運動量の問題(コンディション)だったりする。

相手DFの背後に抜け出す動きだって小林のような経験値でカバーできる。

 

唯一残念で解決できていないのは、セットプレーのキッカーとバリエーションの少なさ、

そしてシュート意識の低さだろう。

抜き切る前にミドルでも打つ、多少遠くてもゴール前に放り込む、

といった何かが起きそうという大胆さが、昨年後半ぐらいか減っていることが気になる点だ。

単純に何かが起きそうなアーリークロスを蹴るボールスピードが遅いという問題もあるが。

 

上手くやろう、崩しの美学、無理してカウンターをくらいたくない、などはリスクマネジメントとしては大切だが、

最も怖いのは相手も想像しない意外性のあるプレーだろう。

これは野球も同じで、WBCイタリア戦での大谷シフトを大谷がサード前にバントして相手が動揺した。

 

相手を上回る意外性が、今のチームに変化をもたらせることだと思っている。

可能性ある選手とすると、遠野か永長かだろうな。

そこは育てるのではなく、勝手に育ってくるので待つしかない。

ジュニーニョのスピード、ダミアンの得点パターン、三笘のプレー判断とドリブル、碧のミドルと展開力、

いずれも相手の脅威だった。

マルシーニョは、文句言われようと抜き切る前に、どんどんシュートを打ってほしい。

決まらないなら数打つしかないし、それが持ち味だろう。

 

そういった選手の出現を待つ時期に来ているのだ考えている。

それことチームとしての代謝なのだから。