○帰り道
「どうしてあの人は、足を引っ張ろうとするんだろう」
「足引っ張るの?」
「引っ張る。てか、引っ張る」
「はは」
「せっかく文化祭でさ、みんなで楽しくやろうっていうのに、
なんか私を目の敵にして、
『あの子の言うとおりにするの?』とか、
私に聞こえるように言うんだよ?」
「ふーん」
「別に私の言うとおりにしろなんて言ってないよ。
あんたがやりたいようにやればいいじゃん」
「うん」
「そうでしょ?」
「そうだね」
「……聞いてるの?」
「聞いてるよ(笑)」
「何が気にくわないってんだろ」
「さぁ」
「また明日も言われるのかなぁ」
「言われるんじゃないの」
「準備だって遅れてるんだから、
頼むから足を引っ張らないで欲しい」
「黙って私の言うこと聞いて欲しい?」
「そう。……あ、いや」
「そういう雰囲気が出てるんじゃん? お前から。
それが気にくわないのかもしれないね。
どーよ?」
「そんなこと、ないと思う、けど……」
「どーよ?」
「……気をつける」
「うん。よしよし」
「なんで満足そうな顔してるのよ?」
「別にぃ」