猫が100円をくわえてやってきた。
「パンツを売って欲しい。」と僕に言った。
「私が時々世話になっているお嬢様が
下ばきを欲しかっておるのであります。」
「なんと酔狂な申し出であることか。
お嬢様は何故にそのようなものをご所望なさるか。」
「銭湯におはす間に、
盗人に下ばきを持っていかれたのであります。
お嬢様は大変に困り果て、私に使いを頼んだのです。」
「残念だけれど。それは女性に頼みなよ。」
僕は猫にそう言って、歩いた。
だが猫はついてきた。
「兵隊さんみたいにドカドカ歩いて、
行ってしまわないでくださいませ。
実は旦那様に声をかけるのも一寸迷ったのですが、
そこらを闊歩されているお嬢様方より
理解があると思ったのであります。」
「いかにも。最近はセクシュアルハラスメントについて、
容赦なく断罪される世故、猫とてやすやす人様の下ばきを
入手することは難しいのかも知れない。しかしそれでも、
お嬢様はそれがしのパンツなど欲しがらぬだろう。」
「いいえ旦那様。お願いいたします。」
猫がすがりついてくる。
「・・・分かった。そこまで言うのなら。」
僕はシャッターの降りた喫茶店の前に違法駐車していた
車の陰でジーパンを脱ぎ、パンツを脱いだ。
それを猫に渡し、100円を得た。
ローソンに行った。
雑誌コーナーのグラビアを見ていると、
ジーパン生履きによる慣れない刺激があった。
店を出る時、
「ありがとうございました!
またをこすりくださいませ!」
と店員が言ったように聞こえた。
からあげくんをかじりながら、
家路に着いた。
「パンツを売って欲しい。」と僕に言った。
「私が時々世話になっているお嬢様が
下ばきを欲しかっておるのであります。」
「なんと酔狂な申し出であることか。
お嬢様は何故にそのようなものをご所望なさるか。」
「銭湯におはす間に、
盗人に下ばきを持っていかれたのであります。
お嬢様は大変に困り果て、私に使いを頼んだのです。」
「残念だけれど。それは女性に頼みなよ。」
僕は猫にそう言って、歩いた。
だが猫はついてきた。
「兵隊さんみたいにドカドカ歩いて、
行ってしまわないでくださいませ。
実は旦那様に声をかけるのも一寸迷ったのですが、
そこらを闊歩されているお嬢様方より
理解があると思ったのであります。」
「いかにも。最近はセクシュアルハラスメントについて、
容赦なく断罪される世故、猫とてやすやす人様の下ばきを
入手することは難しいのかも知れない。しかしそれでも、
お嬢様はそれがしのパンツなど欲しがらぬだろう。」
「いいえ旦那様。お願いいたします。」
猫がすがりついてくる。
「・・・分かった。そこまで言うのなら。」
僕はシャッターの降りた喫茶店の前に違法駐車していた
車の陰でジーパンを脱ぎ、パンツを脱いだ。
それを猫に渡し、100円を得た。
ローソンに行った。
雑誌コーナーのグラビアを見ていると、
ジーパン生履きによる慣れない刺激があった。
店を出る時、
「ありがとうございました!
またをこすりくださいませ!」
と店員が言ったように聞こえた。
からあげくんをかじりながら、
家路に着いた。