夜の帳が下りた中浦和に、しっとりと灯りを灯す「純手打ちそば 那須家宗庵」。
黒い木目の外観に大きな看板が映え、手打ちそばの名店らしい佇まいが印象的です。
店内に一歩入ると、木の香りと静かな時間が出迎えてくれました。
まずはお通しのオニオンスライス。淡い塩気に、鰹節の旨味と玉ねぎの甘みが重なり、穏やかな余韻が広がります。
春の香りを感じる せりのおひたし
最初に供されたのは、せりのおひたし。
青々とした香りとシャキッとした食感、ほろ苦さが心地よく、
これから続く料理への期待を自然と高めてくれます。
奥深い味わいの 鴨三点盛り
鴨ロースの炙り、赤身の塩焼き、たたきの三種盛り。
脂の甘み、弾力、しっとりとした口当たりと、
部位ごとの個性が火入れと塩加減で見事に引き出されています。
やげん軟骨 塩焼き
コリコリとした食感が楽しいやげん軟骨。
シンプルな塩焼きだからこそ、炙りの香ばしさと旨味が際立ちます。
添えられた甘辛味噌で、味の表情が変わるのも魅力。
長ねぎのおつまみ天ぷら
軽やかな衣に包まれた長ねぎは、噛むと甘みがふわり。
主張しすぎないのに印象に残る、まさに名脇役の一品です。
締めは くるみ汁味合わせせいろ
白く滑らかな蕎麦と、香り豊かな粗挽き蕎麦の二種盛り。
手打ちならではのしなやかなコシと香りが際立ち、
蕎麦そのものの完成度の高さが伝わってきます。
つけ汁は辛汁と名物のくるみ汁。
胡桃のコクとやさしい甘みが蕎麦に絡み、
味わいを一段深めてくれる、この店ならではの楽しみ方です。
素材の香り、火入れ、塩加減。そのすべてが静かに計算された一夜。
落ち着いた空間で、ゆっくりと“美味しい時間”を過ごしたい日に選びたい一軒です。




























