日本時間で7月27日土曜日の早朝にパリオリンピックが開催がされ、前半戦が経過した。僕は基本的に「オリンピック興味ある派」なので閉会までずっと注目してゆきたいと思う。パリの日本との時差はのマイナス7時間ということで日本では逆にリアルタイムで競技を観やすい。例えばパリの昼場13時に開催の競技は日本で21時開始になる。概ね観やすい時間帯とはいえ、毎日の視聴続きに疲労気味である。(ちなみに今日も朝4時から男子バレーボールの試合を見てしまった。)


オリンピックの競技自体が楽しみであることはもちろんだが、そこから見える開催国の文化とか世界各国のつながり、選手の想いなどがリアルな映像となって現れてくるのが面白い。

 

今年の開会式はあいにくの雨模様で美しいパリの演出という意味ではいまいちだったと思うが、今までにない船上パレードはいちおう斬新だったとも言える。台風などは直撃しない場所であるとしても悪天候によるずぶ濡れリスクを負いながらこれをやるのはなかなか思いきった判断だと思う。アメリカ人のレディ・ガガとかのカナダ人のセリーヌ・ディオンなどの起用についても何となく違和感があったものの、まあフランスのアーティストが出てきてもたぶん誰だかわからないのでこれはこれで良しとする。ちなみに2人の今回の出演ギャラはゼロだったという。

 

開会式からもわかる通り、今回のオリンピックはこれまでにない低予算だ。新しいスタジアムは作らず、気温25度以上のパリで選手村宿泊施設にはエアコンがないらしい。セーヌ川でトライアストンをやるとかも何かにつけて強引な印象は否めない。

 

現状の日本選手の成績としてはやや事前予想からは乖離があるものの見ごたえのある試合が多い。そんな中で特に柔道の阿部兄妹の試合は印象的だった。妹の詩選手の敗退後の号泣にはさまざまな意見があるようであるが、僕はそれも含めてその後の兄の一二三選手の金メダル奪取の展開に感動した。

 

詩選手の号泣に関しては限界ギリギリのプレッシャーと不安で突然バランスが崩れてしまうようなことだってあると思う。「武士道うんぬん」とか「相手へのリスペクトがない」とかいうコメンテーターもいるが、聖人君子みたいな目線のコメントはスゲー気持ち悪い。(かつてサッカーの久保選手が負けてその場で号泣したことがあったが、その時だって対戦相手へのリスペクトがなかったから号泣したのではなかったはずである。)

 

試合の結果だけではなく、そこで生まれる人間くさいドラマがオリンピックの醍醐味である。