夕方ではあったが、まだまだ外は明るかった。
    ちょうどラムとゆう子が外へ出た時、遠くの方から、
  一台のトラックが近づいてきた。
 「ラ~ム! テッドに伝えてくれ!
   明日でいいから、3~4日分の穀物を届けてくれって!」
 「分かった! 親父に伝えとくよ!」
 「頼んだぞ~!」
    そう言うと、男性はトラックをUターンさせ、帰って行った。
 「今のは、お隣さん!」
   ラムが、ゆう子に教えてくれた。
 「親父は、ここいらの代々の地主でね、
   周りみんなで助け合っているんだ!」
 「ふ~ん!」
 「俺たちはこんなだろう? この地方の人たちは、
   お互い同士助け合っているから、みんな、
    俺たちのことを良く理解してくれているんだ!」
 「ふ~ん! そうなんだ!」
   ゆう子は、感心したように、うなずいている。
  
    話しながら、大きなログハウスの裏手に出ると、
   そこには、ログハウスの倍以上の大きさの倉庫があり、
   農業機械がズラリと並んでいた。
 「おやじ~! ダグが、3~4日分の穀物を、あした頼むって!」
   ラムが、その機械たちの上で手入れをしている男性に、
    声を掛けた。
 「OK~!」
    応えた男性が手を振っている。
 「その子は、お客様かな~?」
 「ああ、日本からの大事なお客様だ!」
 「ほ~! それじゃあ、今夜は盛大にしないとな!」
 「ありがとう~!」
   ゆう子も、手を振って答えた。

 つづく。次回をお楽しみに!  ナウシカ