フェイムゲーム | 一歩深く競馬を考えてみるブログ

一歩深く競馬を考えてみるブログ

血統から見出すコース適性を分析し、尚且つラップ傾向を加味した予想をしています。

コメント、トラックバック等どんどんお待ちしております。

 クラシック有力馬展望、第4弾はフェイムゲーム。
半兄バランスオブゲームはダービースタリオンで知られる薗部博之氏の持ち馬として人気を博していました。

フェイムゲーム(ハーツクライ×アレミロード)

①父ハーツクライ
父ハーツクライはサンデーサイレンス、母は新潟記念・新潟大賞典を制したアイリッシュダンスとの間に生まれた。
開け3歳デビューとなったハーツクライは京都新聞杯で初重賞制覇を飾ると、ダービーでもキングカメハメハの2着に健闘。菊花賞は1番人気に支持されながら7着に敗れると、そこからなかなか勝ち切れないレースが続いた。
しかし4歳時の有馬記念で、ルメールマジックとも言われる先行策で無敗の3冠馬ディープインパクト相手に大金星を挙げ、世間を驚かせた。翌年もその勢いそのままに、ドバイシーマクラシックも先行策から2着に0.7差をつける圧勝。続くキングジョージでも前年の凱旋門賞馬ハリケーンラン・ドバイWC馬エレクトロキューショニストと接戦を演じ3着し世界に実力を知らしめた。
が、その後喘鳴症を発症し帰国初戦のジャパンCを10着と惨敗し、種牡馬入りとなった。

②サンデー系ではスタミナに優れたタイプ
種牡馬入り後はウインバリアシオン・ギュスターヴクライ・アドマイヤラクティと言った中距離馬を送り出し、サンデーサイレンス系種牡馬ではスタミナ寄りである。

2013年は現時点で17勝を挙げているが、芝での勝ち鞍平均距離が2000mを超えており、長距離砲らしさが伺える。
また体力・精神面でもタフな産駒が多く格上げ戦も苦にせず、軌道に乗ると重賞路線に乗りやすい。

③名牝ロイヤルサッシュ系
4代母ロイヤルサッシュであり、この牝系からサッカーボーイ・ステイゴールド等が出ており、一言では語り尽くせないほどの活躍馬を輩出している。
この牝系の特徴は日本特有のスタミナを持った産駒が多く、タフなレースに強い。
故に混戦のレースでも臆すること無く力を発揮でき、底力を見せるケースが目立つ。
母ホールオブフェームはリボー系×ディクタスとまさにスタミナ・底力の塊のような配合で、タフなレースになればなるほど真価を発揮するタイプだろう。

○ 結論 ○

・皐月賞 判定B

GIに必要なスタミナ・底力はこの牝系なら文句なし。
出来れば欧州的スタミナが欲しい所だが、それを父ハーツクライでどこまでカバーできるかがポイント。
ただ皐月賞のような混戦の舞台に適正があるのは確実で、持っているポテンシャルは発揮できるだろう。

・ダービー 判定B

往年のスタミナが要求されるダービーであればチャンスが出てきそう。
近年増加しているスローからの瞬発力勝負であれば、苦しい。

・菊花賞 判定A

父ハーツクライ、母母父ディクスタスという点から距離は問題ない。
近年の菊花賞は前半スローからのロングスパートレースになるケースが多く、長距離をこなせるスタミナと一定のラップを持続させるスピードを併せ持つ馬が有利となる。
半兄に1800m重賞を3勝したバランスオブゲームがいるように、短い距離も対応できる牝系という点は有利。


半兄バランスオブゲームはGIには手が届かなかったが、GⅡを歴代最多の6勝を挙げ、6億円以上の賞金を稼ぎだした。
しかし最後の勝ち鞍オールカマー後に競争能力を喪失し、無念の引退。引退後は種牡馬入りするも全くといっていいほど活躍馬を出せず、早々に種牡馬を引退した。
バランスオブゲームはGⅡ最多勝利記録という勲章を手にしたが、フェイムゲームも同じ名牝ロイヤルサッシュの血を引く者として兄が果たせなかったGI制覇を成し遂げ、馬名の通り兄より「fame」な存在になれるだろうか。