日経ビジネス電子版の記事から。
粉飾決算、実は銀行は知っている? (2ページ目):日経ビジネス電子版 (nikkei.com)
図表は同じ記事から引用しました。
決算の粉飾、ここでは「利益が出ていないのに出ているように装うもの」という前提でお話します。粉飾には逆に利益が出ているのに脱税目的で利益を圧縮する粉飾もあるからです。
粉飾の怖さはそれに手を染めるときの気軽さと、粉飾を解消することの難しさにあります。
在庫や現金残、売掛金などの勘定の残高を水増しし、架空の売上を立てることで粉飾はすぐできてしまいます。
一方、粉飾を解消するためには、
①きちんと利益を出す
②その利益が出ていないことにして決算を行い、粉飾の跡を消す
という対処が必要になります。
「本当は儲かっているのに儲かっている、という決算書を出せない」というジレンマに襲われるはずです。
粉飾に至る経緯は、「金融機関からそれとなく誘導される」「税理士が気を利かせて」などさまざまです。
私は粉飾をしている会社を100社以上見てきましたが、粉飾から立ち直った会社は1社しか知りません。(詳細は「倒産のリアル」に…)
粉飾を是正するためには、事業承継などもう一段大きな枠組みの中で直していくのが現実的ではないかと思います。
拙著「倒産のリアル」2020年9月、発刊されました。
コンサルタントを始めていままで見てきた再生の現場をなまなましく描きます。
「ビジネス書とも、経済小説の短編集とも取れる内容。普段あまり本を読むことのない自分でも一気に読めた」
「文体や段落、行間やダッシュの使い方がミステリー小説の文体に近くつい引き込まれた」
などのご感想をいただいています。
今まで、事業再生関連の本は、ガイドブック的な造りだったり、解説書風だったり、あまり読んでいて面白くない文体のものが多かったので、そうでないものを、ということで書き下ろしました。
札幌市内ではコーチャンフォーさん、ジュンク堂さん、札幌駅横の紀伊国屋書店さんなどに置いていただいています。
お手に取っていただければ幸いです。
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