なかなか書く決心がつかないテーマでした。

 

 自殺者の動向について分析しました。例によって12か月の移動平均に数値を加工しトレンドを見やすくしています。

 

 自殺者の総数はコロナ後、2020年6月まで減少しました。理由については諸説ありますが、先行きの見通しが不透明だと人間は何かを判断することができず、ひとまず様子見をした、という説明がありました。

 

 コロナ禍が長期化するとともに自殺者数も増勢に転じています。

 

 すでにコロナ前の水準を上回ってきています。

 

 

 男女別に見ます。

 

 過去からの傾向では自殺者の男女比は2:1で男性が多くなっています。経済苦や仕事の悩みで命を絶つのが男性側に多く出る傾向があります。

 

 男性のみを取り出します。

 

 底は2020年7月。

 

 

 問題は女性です。

 

 2020年5月には早々に底を打ち、11月の数値はすでにコロナ前を大きく上回っています。

 

 自殺者の統計は警視庁がとりまとめていますが毎月発表されれるのは全体の男女別の数値と都道府県別の数値だけです。

 

 1年分の数値を細かく分析したものはかなり後になってから発表されます。その中には動機の分析なども含まれますので女性の自殺が多くなっている原因もその発表を待たなければなりません。

 

 数値の集計表をつくりグラフ化してみました。毎月1600人-1700人の方が自殺しています。それぞれの方々にどのような人生がありどのような判断をして自殺にいきついたのか。想像するだけで胸が痛くなります。

 

【1月19日追記】

 産経新聞の報道で、

 「非正規雇用者で雇い止めになった人の中では女性の割合が高い」

 「コロナ禍でDVが増加し、女性の逃げ場がない」

 ことで女性、特に若年層の女性の自殺が増えている、としています。

 

 解雇・困窮・DV…コロナ苦境、女性を直撃 (産経新聞) - Yahoo!ニュース