北海道信用保証協会は毎月、保証応諾など統計数値を公表しています。

 

 コロナ対策特別保証が発表されたのが3月。申し込みが殺到し始めたのが4月です。統計で見てみます。

 

 ↓クリックで少し拡大します。

 

 このグラフは保証応諾(その月にどれだけ保証を付けたか)の12か月移動合計グラフです。左側の薄い縦線はリーマンショック、次の縦線は東日本大震災がおきた年月です。グラフの単位は百万円です。(以下同じ)

 

 リーマンショックが全国的なものだったこと、東日本大震災は道内の保証残を増やすほどのものではなかったことがわかります。

 

 グラフの一番右、この2か月で折れ線が跳ね上がっているのがわかります。

 

 4月単月では申込4,656件に対し保証応諾4,603件、98.8%応諾しています。前年の4月比それぞれ2倍以上の数字です。

 

 北海道における信用保証協会の保証残は付保額が年間300億円でほぼ一定していた一方、過去の保証残の回収額がそれを上回り、保証残高はリーマンショックの対応保証が一服したあと漸減していました。

 

 みずらいですが、約10年ぶりに保証残も反転して増加に転じています。

 

 気になる数値が代位弁済額です。

 

 リーマンショック後、代位弁済も高止まりした時期がありましたがここ7-8年、ほぼ一貫して代位弁済額は減少していました。しかし半年ほど前から漸増に転じています。

 

 コロナ対策で保証額が増え、それに連動して今後代位弁済額も増加することが予想されますが実はその前から力尽きる会社が増えていることをうかがわせます。

 

 ここから想像できるのはコロナ破たんした企業は以前から問題を抱えていてここへきてコロナでとどめを刺された、と言えるのではないでしょうか。コロナ禍がなくても破たんしていた可能性があります。

 

 今はまず破たんしない、我慢の時期です。そして借入が増えた反動は必ずきます。

 

 北海道信用保証協会の統計はそれを写す鏡なのです。

 

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